口内炎が白い場合に注意すべき特徴とは?4つの種類別・症状+治し方

口内炎がひどくなると、食事をすることも困難になります。それどころか、口腔内のあちこちに口内炎ができた場合などは、言葉を話すことさえ苦痛に感じることも…。

少なくとも、痛みに悩んでいる当事者からすれば、「たかが口内炎」と軽く扱うことはできません。

こちらの記事では、口内炎の中でも頻繁にみられる「白い口内炎」から「口内炎のような白いできもの」まで解説しています。治療法・予防法などにも触れていますので、ぜひ、参考にしてください。

この記事の目次

1.白い口内炎、できもの4種類!それぞれの特徴まとめ

「白い口内炎やできもの」には、いくつかの種類が存在しています。見た目が似ていても、それぞれに原因・治療方針が異なるのです。まずは、白い病変を生じる口内炎のバリエーションを確認することにしましょう。

1-1 アフタ性口内炎

もっとも頻繁に見られる口内炎です。実際、「口内炎」と聞いてイメージするのは「アフタ性口内炎」であることが多いです。

灰白色~黄白色の病変が生じ、多くの場合、大きさは2~6mm程度です。同時に発生するのは1~3個くらいですが、重症例では多発することもあります。「物理的刺激」「酸味」「塩味」などに対して、鋭い痛みを覚えます。

原因・メカニズムははっきりしていませんが、アフタ性口内炎の発症率を増大させると考えられているリスクファクターは存在しています。

  • 《アフタ性口内炎のリスクファクター》
    ・睡眠不足
    ・ストレス
    ・疲労
    ・鉄分、ビタミンの不足
    ・口腔内の不衛生
    ・ドライマウス
    ・物理的刺激

「ビタミンの不足」に関しては、ビタミンB群やビタミンCの欠乏が大きな要因になり得ると考える人もいます。

また、物理的刺激に関しては、同じ箇所が慢性的に刺激されると、顕著にアフタ性口内炎を誘発します。具体的には「欠けた歯に突起がある」「入れ歯の金具が食いこんでいる」などの問題を抱えていると、発症率が増大します。

1-2 カンジダ性口内炎

カンジダ菌と呼ばれる真菌(カビ)に感染すると、カンジダ性口内炎を引き起こします。

カンジダ菌そのものは口の中に棲んでいる常在菌の一種で、それほど感染力は強くありません。免疫力が低下したり、ほかの菌が減ってカンジダ菌が過剰に増加したりすると、感染を起こすことがあるのです。

カンジダ性口内炎には「偽膜性カンジダ症」「萎縮性カンジダ症」「肥厚性カンジダ症」の3種類がありますが、白い口内炎を生じるのは偽膜性カンジダ症だけです。

偽膜性カンジダ症になると、口蓋(口腔の天井にあたる部分)や頬粘膜に白い苔状のものが付着します。

白い苔状の部分がガーゼなどで摩擦すると剥がれます。下に発赤・びらんなどの炎症が見られることが多いです。

白い苔状の病変が見られる段階では、痛みを感じることはあまりありませんが、悪化すると赤く腫れたり、痛みを生じたりすることもあります。

1-3 ニコチン性口内炎

名前のとおり、喫煙に由来する口内炎です。口腔粘膜のうち、特に口蓋が白く変色していきます。

白く変色する部位は円形・楕円形になることが多いです。あまり痛みを生じることはありませんが、刺激の強い食べ物がしみることがあります。

タバコに含まれる有害物質のほか、高温の煙で「頻繁に軽いやけどを繰り返すことが要因になる」という考え方もあります。

また、「口蓋ニコチン性白色角化症」という別名が存在します。可能性は低いですが“がん化”することもあるので、注意が必要です。

1-4 白板症

口内炎とは異なりますが、白い病変をともなう疾患として白板症もあります。

白板症では、歯茎・頬粘膜・舌の一部が白く変色して盛り上がってきます。だんだんと白い病変が拡大する傾向があり、痛みをともなうこともあります。

口内炎とは異なり、2週間が経過しても改善しません。「最初に白くなる範囲」「表面が平らか、デコボコか」「しわの有無」などはさまざまで、一概には言えません。

白板症は「前がん病変」のひとつで、将来的に3~5%が“がん化”すると考えられています。注意深く経過観察する必要があるでしょう。

2.白い口内炎やできものの治療法とは?

白い色の口内炎などができた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?できものの種別ごとに、対処法・治療法を紹介します。

2-1 アフタ性口内炎の治療法

重症例でなければ、自然治癒を待っても良いでしょう。ほとんどは1~2週間で改善に向かいます。医療機関では、ステロイドを用いた外用薬を処方されることが多いです。

そのほか、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などの漢方薬に一定の作用を認める医師もいます。

また、ビタミン欠乏が疑われる場合はビタミン剤を投与したり、口腔内の慢性的刺激が疑われる場合は詰め物・入れ歯を調整したりすることがあります。

2-2 カンジダ性口内炎の治療法

真菌感染症なので、「抗真菌剤」を用いて治療します。カンジダ感染症の場合、ステロイド・抗生物質は逆効果で、むしろカンジダ性口内炎を引き起こす原因になります。

また、不衛生な入れ歯の使用は、カンジダ性口内炎のリスクファクターです。入れ歯を使用している場合、清掃方法などを見直したほうが良いでしょう。

2-3 ニコチン性口内炎の治療法

もっとも有効な治療法は禁煙です。禁煙が難しい場合、「喫煙後にうがい薬でうがいをする」など、有害物質を洗い流す習慣をつけると良いでしょう。

2-4 白板症

白い口内炎のようなできものが2週間以上経過しても改善する気配がない場合、白板症の可能性も視野に入れましょう。

特に、だんだん大きくなっているというケースでは前がん病変が疑われるので、早めに歯科口腔外科に相談してください。

「経過観察」または「外科的切除」になりますが、がん化する前に対処すれば、大きな問題に発展する可能性も低くなります。

3.まとめ

白い口内炎やできものにはいくつもの種類があります。中には、白板症など口腔がんに変わる恐れのある「前がん病変」も存在します。

白い口内炎やできものを経過観察する場合、2週間を目安にしてください。2週間経過しても改善の兆候が見られない場合、歯科口腔外科を受診しましょう。

特に白板症は、初期のうちに対処することでがん化を防げる可能性が高まります。むしろ「早期発見のチャンス」と考え、前向きに捉えましょう。

先生からのコメント

口内炎、もちろん痛いのが一番いやだと思いますが、塗り薬以外にレーザーを当てて接触痛を取る治療もあります。2週間経っても改善しなければ、まずは歯科で診てもらってください。

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。