歯医者さんに初診で予約を取る方法と治療に掛かる費用の違い

歯医者さんを受診するのが初めてという人は、予約が必要なのか、保険証がない場合はどうすれば良いのか、といった疑問を感じることもあるのではないでしょうか?

この記事では、歯医者さんの初診予約でよくある疑問を5つ紹介しています。
また、初診料に関する基礎知識や、歯医者さんを受診するときのマナー、持ち物などもまとめています。

歯医者さんを初めて受診する人はぜひ参考にし、疑問や不安を解消しましょう。

この記事の目次

1.歯医者さんの初診予約でよくある疑問

1-1 初診予約は必要?

初めて受診する歯医者さんが予約制の場合、初診予約を取った方がスムーズです。
飛び込みでは、受け付けてもらえないことがあります。
基本的に、その時間帯に予約している患者さんが優先されるためです。

歯が折れてしまった、急に激しく痛みが出てしまった、といった緊急の場合を除き、初診予約を取ってから受診しましょう。

1-2 初診予約をするタイミングは?

当日予約しようと思っても、既に予約が埋まっていることは多くあります。
また、予約が先になりすぎると、忘れたり予定が入ってしまったりするかもしれません。

初診予約をする場合は1週間前くらいを目安に、できれば3日前くらいまでには予約をしておきましょう。

1-3 初診予約を取る方法は?

初診予約を取る主な方法は「電話予約」と「ネット予約」です。
電話予約は、その場で症状が伝えられるほか、日時の調整もできるためおすすめです。

電話できない状況だったり、歯医者さんの診療時間を過ぎていたりする場合は、ネット予約を活用しましょう。

1-4 保険証がない場合は?

保険証がない場合、原則として10割負担で治療費を支払うことになります。
後日、保険証を持参することで治療費の一部を返金してくれる歯医者さんもあります。

初診予約の際に保険証がない旨を伝え、後日、保険証を持参すれば返金に対応してくれるかどうか、確認しておきましょう。

1-5 初診予約の変更はいつまで?

どうしても予約していた日時に行けないことが分かった場合、できるだけ早く連絡しましょう。
メールではタイムラグがあるため、電話で連絡するようにしましょう。

当日の時間変更は、別の患者さんの予約がなかったり、キャンセルがあったりした場合は可能なこともありますが、できれば初診予約をした日時は空けておくよう心がけましょう。

2.初診と再診でかかる費用の違い

2-1 初診料と再診料の違い

初診料とは、その歯医者さんで一つの病名に対する治療を初めて受ける際などに請求される料金です。
過去に治療を受けたことがある歯医者さんでも、前回の治療が完了していれば初診料が必要になります。

また、患者さんが自分の判断で治療を中止してから1カ月以上経過後に、同じ歯医者さんで治療を再開しようとするときは、初診として扱われます。

一方で、同じ病名で同じ歯医者さんに通う場合、2回目以降に支払うのが再診料です。

診察など基本的な診療行為や、医療を提供するためにかかる諸費用を評価するために、厚生労働省によって初診料・再診料が定められています。

2-2 初診料はいくらかかるのか

初診料や再診料を含む医療行為には、それぞれ点数がつけられています。
医療報酬点数や保険点数といった呼び方をします。

平成30年10月1日からの初診料の点数は、施設によって226点、237点、282点のいずれかになります。
厚生労働省が別に定める施設基準に適合しており、かつ地方厚生局長等に届け出をした医療機関かどうかで点数が変わってきます。

この点数に10円を掛けた金額が初診料となります。

例えば237点の場合、初診料は2370円ということになります。
保険診療で自己負担が3割であれば、患者さんは2370円の3割である711円を支払うことになります。
ただし、10円未満は四捨五入されるため、実際には710円を支払います。

保険診療サービスに対する対価の基準となる診療報酬は、人口構成といった状況の変化に応じて厚生労働省で審議をおこない、2年ごとに改定されます。
このとき、初診料など点数が変わることもあります。

3.歯医者さんを受診する際の4つのマナー

3-1 行けない場合は必ず連絡する

どうしても初診予約の日時に行けなくなってしまったときでも、無断キャンセルはせず、必ず連絡しましょう。
自由診療を予約している場合、キャンセル料が発生する歯医者さんもあるため、注意しましょう。

3-2 歯磨きをしておく

歯医者さんを受診する前は、歯磨きをしておきましょう。
口の中がきれいな状態の方が、スムーズに治療に入れます。

3-3 口紅やグロスを落としておく

口紅やグロスが先生の手や器具に付着してしまうことがあります。
衛生面からも、事前に落としておくことがマナーと言えます。

3-4 治療中に何かあったときは手を挙げる

治療中に突然大きな動きをすると、口の中を傷つけてしまうことがあります。
何かあったときは、手を挙げて先生に意思表示しましょう。

4.初診予約した日の持ち物

初診で必要になるものは、保険証と費用です。

離職中で国民健康保険への切り替えが済んでいないといった事情で保険証がない場合、10割負担となります。
事前におおよそいくらくらいになるか確認し、不足しないように持参しましょう。

また、ハンカチがあると口元を拭くときに便利です。

5.まとめ

歯医者さんの初診予約は、緊急の場合を除き、事前に済ませてから受診しましょう。
電話予約がもっともスムーズですが、歯医者さんの診療時間外や休診日といった場合は、ネット予約が便利です。

経歴

平成13年 国立 長崎大学歯学部 卒業・同大歯科補綴学第一講座 入局
平成16年 歯学博士号取得
平成17年 野田ファミリー歯科 入局
平成23年 あきる歯科医院 開院/院長就任

執筆者:歯の教科書 編集部

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