歯の黄ばみの原因を知ろう!解消するための正しい実践法

オシャレに敏感な方なら、誰もが歯を白く見せたいものですよね。口元からキラリと覗く白い歯は世の人たちの憧れだと思います。「きれいな白い歯になりたい!」と思えば、毎日のブラッシングにも自然と力が入ります。

しかし、一生懸命に磨いているのに、歯の黄ばみがなかなか取れないと落胆してはいませんか?しかも、以前より黄色くなっているのでは…?

実は、磨き過ぎると歯はどんどん黄色くなってしまうのです。歯の黄ばみを落とすには、まずは黄ばみの原因を「知らないとダメ!」なのです。ここでは、歯が黄色くなる要因はもちろんのこと、黄ばみを落とす磨き方や「ホワイトニング」の正しい理解と実践方法まで幅広く紹介しますので、あなたも諦めないで「白く美しい歯」を目指していきましょう!

この記事の目次

1.歯を黄色くする逆効果な磨き方

1-1 磨き過ぎは歯のエナメル質を薄くする!

歯を白くしたいあまりに力を入れて磨いていませんか?それは逆効果です。力を入れて磨けば磨くほど歯の表面のエナメル質が削られ薄くなり、歯は余計に黄色く見えてきてしまいます。一生懸命に歯を磨いていたのに、なんとそれが歯を黄色く見せていた原因だったなんて、とてもショックですよね!

1-2 黄ばんで見えていたのは象牙質

そもそもエナメル質が薄くなると、なぜ歯は黄色く見えるのでしょうか?歯は内側から大きく分けて神経の部分(歯髄)、象牙質、エナメル質と、三層構造でできています。象牙質は黄色みがかった色をしていますが、エナメル質は白くて透明感のある色です。歯の磨き過ぎでエナメル質が薄くなると、必然的に象牙質が際立つことになり、歯が黄ばんで見えてしまうのです。

2.食べ物が原因の黄ばみ

2-1 長い年月を重ねて色素が付着

歯が黄ばんで見えるのは、食べ物も関係しているという話を聞いたことはありませんか?着色の多い食べ物には、たしかに歯を黄色くしてしまう作用があるようです。コーヒーや紅茶、醤油やソースなどの調味料がそうです。

また、赤ワインなどを好む女性も多いと思いますが、それも歯を黄色くしてしまう食べ物の一つです。ただ、一回の食事だけで歯がすぐに黄色くなるわけではありません。長い年月を重ねて色素が付着することで、歯を黄色く見せてしまうのです。

2-2 急に生活スタイルを変えない

しかし、着色の多い食べ物に気をつけようと思っても、私たちが普段から摂取しているものばかりなので、それを急にやめることは難しいのではないでしょうか。摂りすぎはもちろんよくありませんが、急に生活スタイルを変えると、かえってストレスになりかねません。

3.黄ばみを落とす磨き方

3-1 自宅できる「週1回」の黄ばみ落とし

黄ばみを落とし、歯を白くするにはどうしたらいいのでしょうか?歯医者さんで本格的に「ホワイトニング」をしてもらう前に、自宅できる磨き方で歯の黄ばみを落とすやり方があります。

まずは市販で売っている歯磨き粉や、消しゴムのような歯磨きグッズを使い「歯の黄ばみが気になる部分」を磨いていきます。その際、冒頭でも触れたように力を入れてゴシゴシと磨いてはいけません。力を入れて磨くと歯のエナメル質が傷つき、余計に歯に着色が付着しやすくなってしまうからです。週1回程度にして、あまりやり過ぎないように注意してください。

3-2 「ホワイトニング用歯磨き粉」を使おう!

気になる黄ばみの部分を磨いたら、次に「ホワイトニング用歯磨き粉」を試してみましょう。主に歯科医院で勧められている歯磨き粉は「化学成分ピロリン酸ナトリウム」という成分が配合されており、これにより歯の着色汚れを浮き上がらせて除去するという、ホワイトニング作用のある歯磨き粉なのです。

しかし、こちらも磨き過ぎには注意!一日1回程度を目安に使いましょう。すぐに白くなるわけではなく、何度か使用していくうちに実感できる商品です。

4.「ホワイトニング」の正しい知識

4-1 「ホワイトニング用歯磨き粉」には“ホワイトニング剤”は入っていない

ホワイトニング用歯磨き粉は、研磨剤によって歯の表面に付着した汚れを落として白く見せているだけで、実際に歯が白くなっているわけではありません。「ホワイトニング」という名がついているからといって、歯科医院で使用している「ホワイトニング剤」が入っているわけではないのです。

しかし、ホワイトニングの成分が入っていなくても、歯を“白く見せる”ことはできます。市販で売っている、ホワイトニング用歯磨き粉を本当の意味で理解し、正しく磨き続けることで、歯を白く見せることができるのです。

4-2 本格的に「ホワイトニング」をしたいなら…

もしあなたが、もっと本格的に「ホワイトニング」をしたいと考えているなら、次の三つのやり方で歯を白くすることができます。


・ホームホワイトニング

オーダーメードの歯形を作り、その中にホワイトニング剤を入れて歯を漂白するやり方です。自宅にいながらホワイトニングができます。経済的にも安く、薬剤の濃度も薄いので刺激も少なめです。

・オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニングです。レーザーや光を当てて歯を白くします。ホームホワイトニングよりも長持ちしませんが、短期間で歯を白くできるので、「すぐに歯を白くしたい!」という方にはおすすめの方法です。

・デュアルホワイトニング

ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの両方を行うので、費用も高額になります。持続性もあり、ホワイトニングの中でとくに短期間で歯を白くするやり方です。


本格的にホワイトニングをしたいと思えば、時間や手間も掛かりますし、費用だって掛かってきます。自分に合ったやり方を見つけて行うのがよいでしょう。

5.まとめ

「ホワイトニング」といってもさまざまで、ホワイトニング剤を使った本格的なやり方もありますが、ホワイトニング用歯磨き粉などを使って歯を白く見せる方法もあります。どちらのやり方を行うにせよ、まずは歯の黄ばみの原因を知り、正しい歯磨きを行うことが「白く美しい歯」を実感できる第一歩だと思います。

経歴

・2003年3月 日本歯科大学卒業
・日本歯科大学附属病院研修医
・2004年 開業医院勤務
・2008年 「ホワイトニング東京」勤務
・2010年 同医院理事就任
・2014年 麻布十番クレールデンタルクリニック開業 
現在に至る

執筆者:歯の教科書 編集部

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