歯茎の腫れに要注意!白いデキモノの原因・治療法まとめ

歯茎_腫れ_白い

13,082view

口腔トラブルで「歯茎が腫れる・痛む」というのは、それほど珍しいことではありません。虫歯が悪化したり、親知らずの周囲が炎症を起こしたりすると、歯茎が赤く腫れることはよくあります。しかし、ときどき「歯茎が腫れたように膨らんで、しかも白い色をしている」というケースがあります。

赤く腫れるなら「きっと何かの炎症だろう」と納得できますが、白く腫れるのは何だか不気味に感じてしまうかもしれません。そこで、こちらの記事では「歯茎に白い腫れが生じるのはなぜか」を解説することにしました。

【関連記事】歯茎から膿が出る…!?困ったときの応急処置&注意点まとめ

1.歯茎の「白い腫れ」の正体は…?5つの原因を解説

歯茎に「白い色の腫れ・膨らみ」が見られる場合、複数の原因が考えられます。「自然治癒に任せても良いレベルの原因」から「最悪、生命にかかわる原因」まで、白いデキモノの種類にはさまざまなバリエーションが存在しています。この章では、「歯茎にできる白い腫れの原因」を解説することにしましょう。

1-1 アフタ性口内炎

もっとも頻度の高い「白い病変」はアフタ性口内炎です。「潰瘍を形成して窪む場合」「ただ白く変色する場合」が多いですが、若干の膨らみがあり「白く腫れている」と感じられる例もあります。刺激が加わると痛みが増すのが特徴です。物理的接触はもちろん、酸味・塩味・辛味による刺激でも激しく痛む傾向があります。

1-2 根尖病変による「サイナストラクト」

根尖病変が原因で、白い腫れが生じることがあります。根尖病変とは「虫歯菌が歯の内部に感染し、内側から歯根に到達した状態」を指します。すると、歯根の周辺が炎症を起こし、次第に膿が溜まります。歯根の周囲に膿が溜まると、歯の根元付近の歯茎に「膿を排出する穴」がつくられます。「膿の排出孔」を「サイナストラクト」と呼んでおり、これが「白い腫れ」の正体です。

1-3 エプーリス(限局性歯肉腫)

「尖った箇所のある歯」「形状が合っていない詰め物・かぶせ物」など慢性的刺激を受けている箇所に「白っぽく、丸いデキモノ」ができる場合があります。いわゆる「良性腫瘍」の一種です。ただ、あまり大きくなると、周囲の歯が傾くなど、歯列に悪影響を与えるケースもあります。

妊娠した女性の場合、ホルモンバランスの変化でエプーリスができることがあり、「妊娠性エプーリス」と呼ばれています。

1-4 歯肉癌

だんだん大きくなる「白っぽく、不定形のデキモノ」は歯肉癌の疑いがあります。口腔癌の中では舌癌に次いで頻度の高い悪性腫瘍です。早い段階で顎骨に浸潤するので、早期に診断を受けて治療を開始する必要があります。

【関連記事】歯肉癌の分類・治療法を解説!初期症状を見つけたら医療機関へ

1-5 口腔カンジダ症

歯茎・舌の表面に「白い苔状の付着物」がある場合、口腔カンジダ症の疑いがあります。カンジダは真菌(カビ)の一種で、口腔内に住みついている常在菌の1つです。普通はほとんど感染を起こすことはありませんが、免疫力が大きく低下しているとカンジダ症を発症することがあります。痛みはありませんが、白い苔を拭うと発赤・出血が見られる場合もあります。

2.白い腫れはどうやって治す?原因別の治療法まとめ

先述のとおり、「歯茎の白い腫れ」には主に5つの原因が考えられます。当然ながら、原因が異なれば、治療方針も変わってきます。この章では、「原因ごとの一般的治療法」を解説したいと思います。

2-1 アフタ性口内炎の治療法

アフタ性口内炎を発症するメカニズムは解明されていませんが、「慢性的な物理刺激」「ビタミンB群の不足」が発症要因になると考えられています。そこで、ビタミン剤の投与に加え、現在の炎症を抑えるためのステロイド投与がおこなわれます。同じ場所に再発を繰り返すような場合は、レーザーで患部を焼く治療が選択されることもあります。

2-2 根尖病変に起因する場合の治療法

「歯根の周囲が虫歯菌に感染し、根尖病変を起こしているケース」では、原因となっている虫歯の治療が必要になります。歯の内部に侵入した虫歯菌を無菌化するため、「感染根管治療」がおこなわれます。感染根管治療では、歯の内部(歯髄腔・根管)の感染部位を取りのぞく治療を実施します。

「ファイル」「リーマー」と呼ばれる針状の器具で、虫歯菌に感染した歯質を削りとります。感染部位を除去できたら、再感染を防ぐための薬剤を詰めて、歯の内部が無菌に保たれるよう封をします。根管治療が成功すれば、歯根の炎症も治まり、「白い腫れ」も消失するはずです。

感染根管治療だけで歯の内部を無菌化できないケースでは、「歯根端切除術」をおこないます。根管治療の後、歯茎を切開して歯根を3mmほど切除し、歯根側から薬剤を詰めこんでいきます。歯根側から薬剤を入れる方法を「逆根管充填(ぎゃくこんかんじゅうてん)」と呼びます。歯根端切除術でも治癒が見込めない場合は、残念ながら抜歯となります。

2-3 エプーリスの治療法

エプーリスの根本治療は、外科的切除になります。ただし、妊娠性エプーリスは、分娩後に消失することもあるので、経過観察します。口腔内が不衛生だとエプーリスを誘発するので、口腔内のケアをすることも大切です。

2-4 歯肉癌の治療法

悪性腫瘍なので、外科的切除・放射線治療・化学療法の組み合わせになります。ただ、顎骨に浸潤した腫瘍には、放射線・抗癌剤があまり奏功しません。そのため、根治を目指す際は外科的切除が基本になります。リンパ節への転移が見られる場合は、「頸部リンパ節郭清」といってリンパ節の切除を伴うこともあります。

2-5 口腔カンジダ症の治療法

カンジダ菌はカビの一種なので、抗真菌薬を用いて治療します。口腔カンジダ症は、新生児・高齢者など免疫力が弱い人を除くと、ドライマウスの人に好発する傾向があります。ドライマウスが原因と思われる場合は、ドライマウスの症状を抑える治療も必要になるでしょう。その場合、人工唾液と呼ばれる「口腔内の潤滑剤」を用いて、口腔内のうるおいを保つ対症療法をおこなうことになります。

3.まとめ

歯茎に白い腫れが見られる場合、まずは「原因は何なのか」を特定する必要があります。単なる口内炎は通常2週間くらいで治まりますから、2週間を経過しても「白い腫れ」が引かない場合は歯医者さんを受診するようにしましょう。

特に「不定形のデキモノ」が見られる場合、口腔癌の見落としがないように「歯科口腔外科を設置している総合病院」を受診するのがおすすめです。

コージ歯科_歯茎_腫れ_白い

不正確な情報を報告

不正確な情報を報告

メールアドレス:任意
※メールアドレスをご入力いただいた方には、改善結果をご報告致します。
コメント(オプション):
ページトップへ