歯茎の腫れに要注意!白いデキモノの原因・正体とは

歯の模型を持つ歯科衛生士
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歯茎に白い腫れがあると、赤く腫れる炎症と違うことから「何かの病気ではないか」と不安になってしまうものです。中には重い病気が原因のものもあるため、原因を知ることが大切です。

この記事では、歯茎の腫れが白いときに考えられる6つの原因と受診の目安、治療法などを紹介しています。見た目の特徴や症状を照らし合わせ、医療機関を受診する際の参考にしてください。

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この記事の目次

1.歯茎の腫れが白い!6つの原因と受診の目安

歯茎に白い腫れが見られるときに考えられる6つの原因と、医療機関を受診する目安を紹介します。
歯医者さんを予約する際はできるだけ詳しい症状を伝え、対応できるかどうか確認しておくことをおすすめします。

症状によっては他の医療機関を紹介されたり、必要に応じて他の診療科と連携を取って治療を進めたりすることもあります。

1-1 アフタ性口内炎

アフタ性口内炎は、よく見られる口内炎の一つです。

潰瘍を形成して窪(くぼ)む場合や、ただ白く変色する場合が多いですが、若干の膨らみがあり、白く腫れていると感じられることもあります。
刺激が加わると痛みが増すのが特徴です。

物理的接触のほか、酸味や塩味、辛味などの刺激で痛むこともあります。

【受診の目安】

アフタ性口内炎は、1~2週間程度で自然治癒することが多いです。

しかし、2週間を過ぎても改善されない場合や、痛みが激しい、同時に複数個できて食事や会話に支障が出る、といった場合は歯医者さんを受診しましょう。

1-2 根尖病変による「サイナストラクト (旧:フィステル)」

根尖(こんせん)は、歯根の先端部分を指し、その周辺に炎症が起こっている状態を根尖病変と言います。

歯根の先端部分の周辺に炎症が起こると、次第に歯茎の中に膿(うみ)が溜まります。
溜まった膿を排出するため、歯根近くの歯茎に小さな穴が形成され、腫れたように膨らみます。

この穴が「サイナストラクト (旧:フィステル)」で、歯茎の白い腫れの原因です。

【受診の目安】

放置してしまうと、歯茎から膿が出て口臭が強くなるといった症状があらわれることがあります。
治療が済んでいない虫歯があり歯茎が腫れている、神経が死んでしまった歯や以前治療した箇所の歯茎が腫れている、といった場合は歯医者さんを受診しましょう。

歯茎の腫れを鏡で見る女性

1-3 エプーリス(限局性歯肉腫)

「とがった歯」「形が合っていない詰め物やかぶせ物」「入れ歯の金属」などによって、慢性的に刺激を受けている箇所が腫れることがあります。
歯茎にできたこのような腫瘤(しゅりゅう=かたまり)を「エプーリス」と呼んでいます。

赤みを帯びているものや、白っぽくなるものもあります。
妊娠中にホルモンバランスの変化によって「妊娠性エプーリス」ができることもあります。

【受診の目安】

エプーリスは、基本的には良性の腫瘍とされていますが、悪性と見分けがつきにくかったり、放置すると歯を動かしてしまったりすることもあります。

そのため、歯茎に腫瘤ができているのを確認できた時点で、一度歯医者さんを受診することをおすすめします。

1-4 歯肉がん

歯茎にできた白っぽい腫れものがだんだん大きくなるという場合、歯肉がんの疑いがあります。
口腔がんの中でも、舌がんに次いでよく見られるのが歯肉がんです。

上顎よりも下顎にできることが多いようです。
顎の骨が近いため浸潤(広がること)しやすく、リンパ節に転移することもあります。

形の合わない入れ歯によって刺激を受けている歯茎の粘膜部分、虫歯や歯周病によって繰り返し炎症を起こしている部分などにできやすいとされています。

【受診の目安】

初期の歯肉がんは、口内炎や歯周病による歯茎の腫れと似ていたり、自覚症状がなかったりすることがあるため、発見が遅れやすいと言われています。

だんだん大きくなる、2週間を過ぎても改善しない、といった腫れがある場合は歯医者さんを受診しましょう。

【関連記事】歯肉癌の分類・治療法を解説!初期症状を見つけたら医療機関へ

1-5 口腔カンジダ症

歯茎や舌の表面に、白い苔(こけ)のようなできものがある場合、「偽膜性(ぎまくせい)カンジダ症」と呼ばれる口腔カンジダ症の一種かもしれません。

原因となるカンジダ菌は真菌(しんきん=カビ)の一種で、健康な人の口の中にも存在する常在菌の一種です。
健康なときに感染症を起こすことはほとんどありませんが、免疫力が低下しているといった状態のときに、口腔カンジダ症を発症することがあります。

口腔内の粘膜に痛みを感じたり、味が分かりにくくなったりすることがあります。
白い苔のようなものをぬぐうと、発赤や出血が見られる場合があります。

慢性化すると「肥厚性(ひこうせい)カンジダ症」に発展し、白い部分が剥がれにくくなったり、粘膜の表面が厚くなったりします。

※口腔カンジダ症には「萎縮性(いしゅくせい)カンジダ症」など白い苔のようなものが見られない種類もあります。

頬を押さえる女性

【受診の目安】

歯茎や舌に白い苔のようなできものを見つけたら、こすったり無理に剥(は)がそうとしたりせず、できるだけ早い段階で歯医者さんを受診しましょう。

持病があり、普段服用している薬があれば、受診の際に持参しましょう。
抗菌薬の長期服用や、ステロイド薬の投与といったことが発症の原因になっているケースもあるためです。

1-6 白板症

頬の内側の粘膜や舌に見られることが多い白板症(はくばんしょう)ですが、歯茎にできることもあります。

口腔カンジダ症(偽膜性カンジダ症)のように、白い苔のようなものができますが、こすっても剥がれないのが特徴です。
びらん(ただれ)をともなうことがあり、ものが当たると痛む、食べ物がしみるといった症状が出ることもあります。

白板症は、放置するとがん化する恐れがある「前がん病変」の一つです。

【受診の目安】

口腔カンジダ症との見分けがつきにくいため注意が必要です。
白い苔のようなものを見つけても無理に剥がそうとせず、できるだけ早く歯医者さんを受診しましょう。

2.歯茎の白い腫れの原因別・治療法

2-1 アフタ性口内炎の治療法

アフタ性口内炎を発症するメカニズムは解明されていませんが、「免疫力の低下」「ビタミンB群の不足」といったことが影響していると考えられています。
そのため、ビタミン剤の投与、炎症を抑えるためのステロイドの投与といった治療をおこなうのが一般的です。

同じ場所に再発を繰り返す場合、レーザーで患部を蒸散する治療をすることもあります。

2-2 サイナストラクトの治療法

虫歯や歯周病が原因になってサイナストラクトができているケースでは、虫歯および歯周病の治療とともに根管治療(こんかんちりょう=歯髄や歯根といった歯の内部の治療)で改善を目指します。
膿を出し、歯の内部に侵入した虫歯菌を取り除いてきれいにした後、再感染を防ぐための消毒をする「感染根管治療」が一般的です。

感染根管治療だけでは歯の内部を無菌化できない場合、「歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)」をおこなうことがあります。

歯茎を切開して骨に小さな穴をあけ、膿を取り除きます。
次に、歯根の先端を1~2mmほど切断して周辺の病巣を取り除きます。
その後、歯根の切断した面から薬剤を詰めて縫合し、再感染を防ぎます。
麻酔をかけておこなうため、痛みはありません。

歯根端切除術でも改善が見込めない場合、抜歯となることもあります。

口腔外科で治療を受ける女性患者

2-3 エプーリスの治療法

エプーリスは、レーザーやメスによる外科的手術で切除するのが一般的です。
ただし、妊婦さんが発症する妊娠性エプーリスは、分娩後に消失することもあるので、経過観察することもあります。

不衛生な口腔内はエプーリスを発症する要因となるため、口腔ケアを丁寧におこなうことも大切です。

2-4 歯肉がんの治療法

他の悪性腫瘍と同様に、外科的切除・放射線治療・化学療法を組み合わせた治療が一般的です。
ただし、顎の骨に浸潤した腫瘍には、放射線や抗がん剤が効きにくいことがあるようです。
その場合、外科的切除をおこなうことになります。

リンパ節への転移が見られる場合は、「頸部リンパ節郭清(けいぶりんぱせつかくせい)」といって、リンパ節を切除することもあります。

2-5 口腔カンジダ症の治療法

カンジダ菌はカビの一種なので、抗真菌薬を用いて治療するのが一般的です。
口腔カンジダ症は、新生児や高齢者といった免疫力が弱い人を除くと、ドライマウスの人に好発する傾向にあるようです。

ドライマウスが原因と思われる場合、口腔内の潤いを保つために、人工唾液と呼ばれる「口腔内の潤滑剤」を用いることもあります。

2-6 白板症の治療法

白板症の原因は、アルコールやタバコ、入れ歯が慢性的に当たっていることによる物理的刺激、ビタミン不足、加齢などさまざまなものが考えられています。
禁煙する、ビタミン剤を投与する、といったことで改善するケースもあります。

患部が盛り上がっていたり、ただれをともなっていたりするケースでは、切除することもあります。
長い時間をかけて悪性化することもあるため、経過観察が大切になってきます。

3.まとめ

歯茎の腫れが白いときに考えられる原因はいくつもあります。

自然治癒する口内炎との違いを見極めるには、2週間程度を目安にし、それ以上経っても改善されない場合は、歯医者さんを受診しましょう。
それ以外の症状についても、自己判断で原因を特定することは難しいため、まずは歯医者さんに相談することをおすすめします。

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執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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