歯周病

歯垢が臭い!口臭チェック項目とセルフケア方法3つ。アイテムの選び方まで

歯垢 臭い
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歯ブラシやデンタルフロスで取れた歯垢を嗅いでみると、嫌な臭いがすることがありませんか?歯垢は、口の中に残った食事のカスを細菌が食べた後の代謝物なので、嫌な臭いがするのは当然ではあります。

しかし、臭っている状態を放置すると、口臭だけでなく虫歯・歯周病を引き起こす原因になります。この記事では、歯垢が引き起こす悪影響と、歯垢の解消方法を紹介します。お口の中に溜まった歯垢はそのままにせず、しっかりとお掃除し、スッキリ綺麗な状態を保ちましょう。

◆目次
1.自分の口臭を確認してみよう
2.病的口臭の元は歯垢
3.歯医者さんで歯石を取ってもらう
4.自分でできる口内ケア
5.自分に合ったケアアイテムの選び方

1.自分の口臭を確認してみよう

口臭は、以下のようにチェックすると良いでしょう。

①ビニール袋を用意します。
②ビニール袋に息を吐いて、空気をためます。
③1~2分ほど待ち、空気の臭いを嗅ぎましょう。

この方法でチェックをおこなえば、自分の口臭に正しく気がつくことができます。

嗅覚には、「順応」という機能が備わっています。
そのため、同じ臭いを嗅ぎ続けるとだんだんと慣れてしまい、臭いのかがわからなくなってしまいます。
目にも順応の機能があり、明るいところや暗いところで目が慣れるのもそのおかげです。
自分の口臭というものは、嗅覚の順応の例のひとつです。

1-1.口臭があった場合の種類別対策

口臭は主に、4つの種類に分けられます。

病的口臭

・歯垢や歯石、舌苔(舌の表面にコケ状の細菌が固まって付着したもの)などの汚れの臭い
・虫歯や歯周病の菌が出す臭い
・入れ歯の掃除が不十分なことによる臭い など

口内以外の病気が病的口臭の原因となることもあります。
例えば、胃などの消化器系からくる臭い、また、蓄膿症といった鼻の病気やのどの病気、糖尿病や心臓疾患なども原因になる事があります。
しかし、病的口臭の人のうち、90%以上は口内が原因で口臭が発生しているとされています。

生理的口臭

起床後や空腹時、緊張している・ストレスを感じているときに口臭が強くなります。

食べ物や飲み物、喫煙による口臭

もともと強い臭いを持つ食品を食べたときに、一時的に口臭が強まります。
喫煙やアルコールによっても引き起こされます。

アルコールを飲んだときに口臭が強くなるイメージ写真

心理的口臭

実際に強い口臭はないのに、自分でひどい口臭があると思い込んでいる状態です。自臭症とも言われます。

1-2.口臭のセルフチェック

どの種類の口臭を心配するべきかは、以下のチェック項目を参考にしてみてください。

病的口臭の場合

■チェック項目
・毎日の歯磨きが3分以内である、または、適当に済ませている
・歯や詰め物の表面を舌で触ると、ヌルヌル・ザラザラしている
・歯茎が腫れたり、血が出たりすることがある
・歯に穴が空いているなど、明らかな問題がある
・グラグラしている歯がある

病的口臭は、口内に歯垢が溜まりやすい状態になっていると発生します。
歯磨きの徹底や、歯垢が溜まりやすい歯の問題を治療することで解決できます。

生理的口臭の場合

■チェック項目
・口の中がパサパサしている
・慢性的にストレスを感じている
・舌の表面が白く、苔のようなものがついている

生理的口臭は、唾液の分泌が少ないことによって起きる、一時的な口臭です。
これは誰にでも起こる臭いで、起床直後、空腹時、緊張時の口臭は特に強まります。

緊張しているときに口臭が強くなるイメージ写真

食事をしたり、水を飲んだりするだけでも口臭の強さを緩和できます。
生理的口臭は、生活習慣の改善でよくなるものなので、治療の必要がありません。

食べ物や飲み物、喫煙による口臭の場合

■チェック項目
・にんにくやニラ、納豆などの臭いの強い食べ物を食べた
・飲酒や喫煙を長期的におこなっている

これは、臭いの強いものを摂取したときに起こる口臭です。
長期的に飲酒や喫煙を続けていると、身体の中に臭いが溜まり、胃から呼吸として排出されるようになってしまいます。
そのため、禁酒・禁煙をしても、すぐに臭いが解消されない場合があります。

食べ物や飲み物、喫煙による口臭を避けるための効果的な方法は、原因となる臭いの強い食べ物や嗜好品を摂取しないことです。
ただし、臭いの強い食べ物は体に良い場合が多く、好んで食べる人も多いでしょう。
また、お酒やタバコといった嗜好品をすぐに断つことは、難しいのではないでしょうか。

食べ物や飲み物による口臭は一時的なものなので、原因となる食品・嗜好品を無理に避けるよりは、臭いをカバーする対処法をおすすめします。
コンビニやドラッグストアで、ブレスケアアイテムを手軽に購入することができます。

食品や嗜好品による口臭も、治療は必要ありません。

心理的口臭の場合

■チェック項目
・自分自身の口臭がキツイと思い込んでしまう
・自分の口臭に関して神経質になりすぎてしまう

臭いが発生していないのに、口臭があると思い込んでいる状態です。
この状態の人が歯医者さんに行っても、歯科的な治療はおこなえません。
それよりも、カウンセリングを受けたり、精神的にリラックスするように心がけたりすることが大切です。
精神面のケアを積極的に行うことが、解決方法になります。

1-3.臭い玉(においだま)による口臭の可能性

臭い玉は喉の奥に現れる、ドブのような強烈な臭いを放つ3~5mm程の白い塊(かたまり)です。
扁桃腺のくぼみの部分にでき、「膿栓(のうせん)」あるいは「くさい玉」とも呼ばれます。
膿に細菌や食べカス、菌の死骸が混ざって固まったもので、いつも口が乾いていたり(ドライマウス)慢性的な鼻づまり、耳鼻科の持病などあると出来やすくなります。

臭い玉は歯科ではなく耳鼻科で治療します。これは体に害があるものではないので、積極的な治療をおこなう対象ではないようですが、強い口臭の原因になるので、除去することもできます。

臭い玉がつく場所を図解したイラスト
正しくケアをして、口臭チェックをしたあとも臭いが酷い場合は、耳鼻科に相談しましょう。

2.病的口臭の元は歯垢

「病的口臭」は歯医者さんで治療が出来ます。
ある程度の口臭なら、ブラッシングの工夫などをおこない、口内環境を清潔に保つことで臭いを改善できます。
しかし、常に気になるほどの口臭が発生している場合は、セルフケアだけで口臭をなくすのは難しいでしょう。
ブラッシングで取り切れなかった歯垢が、時間が経って固まり、歯石になってしまっている恐れがあります。

歯垢は細菌や代謝物の塊です。
歯垢を放置していると、唾液に含まれているカルシウムやリンと混ざり合い、歯石に変化します。歯石は口臭や虫歯、さらには歯周病の原因になります。
歯石の状態で歯に付着すると、歯ブラシでは取ることができないので、歯医者さんで取り除いてもらうしかありません。

歯石はお口の中で、下記のような悪影響を与えます。

2-1.細菌が増えやすくなる

歯石が付着した歯は表面がデコボコになり、磨き残しが増え、いっそう歯垢や食べカスがつきやすくなります。
また、歯石自体の表面も軽石のようにボコボコと穴があいているため、そこに汚れや細菌が入り込むと除去することが難しくなります。
そのため、さらに口臭や虫歯が発生しやすい環境になってしまいます。

2-2.歯周病を引き起こす

先にも述べたように、歯石には小さな穴があいているため、その穴の中に細菌が住みつくと、どんどん繁殖していきます。

増えた細菌は歯と歯茎の間で炎症を起こし、歯周病を進行させます。
歯周病になると歯と歯茎の間が腫れ、膿や血が出る場合もあります。
口の中の膿や血の臭いが、口臭の原因となることもあります。

歯に歯石がついた状態になると、歯磨きだけで汚れを落としきることはできません。
口内トラブルを引き起こす要因になっている、歯石を取り除く必要があります。

3.歯医者さんで歯石を取ってもらう

歯石が付いていると、普段の歯磨きや自宅でのケアでは、汚れを落としきれません。
無理に自分で取ろうとすると、歯肉を傷つけ、傷口から細菌が入り、炎症が起きる恐れがあります。

そのため、歯石は歯医者さんで取り除く必要があります。
歯石の除去には保険が適用されるので、歯医者さんに普段から行く習慣のない方は、定期的に歯科検診をおこなうことをおすすめします。
歯の状況にもよりますが、検診の頻度は最低でも3カ月に1回程度が良いでしょう。

歯医者さんで歯石を取ってもらうときに使われる道具の写真

歯科検診では、歯石を落とすだけでなく、正しいブラッシング方法の指導もおこなっています。
普段きちんと歯磨きをしているつもりでも、磨き残しによって歯垢が残り、歯石へと変化しているはずです。
歯医者さんで正しい歯磨きの仕方を覚えれば、磨き残しがなくなり、結果として歯石の量が減ります。
さらに、歯の状態チェックを定期的に受ければ、虫歯や歯周病リスクを初期段階で発見することができます。

長期間、歯医者さんに通わずに済ませていた人は、ひどい虫歯がある恐れが高いです。
ひどい虫歯の詳しい治療法については、『ひどい虫歯の対応方法とは?痛みの少ない治療法と放置することの危険性』を参考にしてください。

4.自分でできる口内ケア

歯石の発生を防ぐためには、日頃から歯磨き習慣をつけ、磨き残しがないようにケアすることです。
歯垢は、細菌の住み家になる歯石の前段階です。
そのため、歯垢をきれいに除去するための正しいブラッシングや、フロスを使ったケアが大切です。

歯医者さんで歯石を除去してもらったとしても、普段のケアが不十分であれば、最短2日で歯石がついてしまいます。
歯石を防ぐために、日頃からできる正しい口腔ケアを確認しておきましょう。

4-1.正しい歯磨きをする

力を抜いて歯ブラシをする

歯垢を取り除くのに、強い力はいりません。
歯にブラシを当てる時、ブラシが広がらないくらいの力がちょうど良い力加減です。
力を入れるとブラシの毛が広がってしまうため、歯に毛の先端が当たらず、歯垢を落とすことができません。

普段、力を入れてブラッシングしている人は、上手く磨けていないことが多くあります。
せっかく歯磨きの時間を確保しても逆効果になってしまうので、力を入れず磨くようにしましょう。

歯は丁寧に1~2本ずつ磨くようにする

歯ブラシを小刻みに動かすようにして、「1回に磨く歯は1~2本」とイメージしながら磨きましょう。
小刻みにブラシを動かすことで、歯の生えている向きや凹凸といった、汚れがたまりやすい箇所も残さず磨くことができます。

汚れは同じ場所に付きやすいので、歯医者さんで定期健診を受け、どこに汚れが付きやすいのか確認しておくことが大切です。
その部分を重点的に磨き、意識して汚れを落としましょう。

歯の境目を磨く

歯と歯の間や歯と歯肉(歯茎)の間は、歯垢が溜まりやすい場所です。
歯ブラシの届きにくい境目に、忘れずに歯ブラシを当て、しっかり磨くようにしてください。

4-2.歯磨きの後にデンタルフロスを使う

正しくブラッシングをしても、歯ブラシではどうしても届かない部分が出てきます。
届かない部分の汚れは、デンタルフロスで落としましょう。
デンタルフロスは、歯と歯の間に挟まった食べカスや、歯垢を取り除くために便利なアイテムです。
1日に1回で十分なので、普段の口腔ケアに取り入れましょう。

デンタルフロスを使うベストタイミングは、夜の歯磨き後です。
睡眠中は唾液の分泌が減り、菌が繁殖しやすくなるため、特に丁寧なケアが必要になるためです。

デンタルフロスを使い慣れていない人は、力を入れすぎてしまう傾向があります。
歯茎を傷つけてしまうことがあるので、正しいデンタルフロスの使い方をマスターしましょう。

デンタルフロスの使い方について詳しくは『初めて使う方は必ず見て下さい、デンタルフロスの正しい使い方』を参考にしてください。

4-3.口内の細菌を減らすマウスウォッシュを使う

マウスウォッシュ

正しい歯ブラシをしてデンタルフロスを使えば、歯についた食べカスや歯垢はほとんど落ちます。
ただし、どんなに歯についた汚れを落としても、口内の細菌を完全に取り除くのは難しいです。
口腔内の細菌をさらに減らすには、マウスウォッシュが効果的です。

マウスウォッシュの中には、口臭ケアだけでなく、殺菌・除菌の効果が期待できる商品もあります。
口内の菌を減らすことで、歯周病や口内炎の予防効果を得ることができます。

マウスウォッシュもデンタルフロスと同じく、菌の繁殖が活発になる夜に使うのがおすすめです。
歯ブラシやデンタルフロスでお手入れしたあと、マウスウォッシュを使う順番がいいでしょう。

使い方は簡単で、20~30秒間マウスウォッシュを口に含み、ブクブクして、口の中全体にマウスウォッシュを行き渡らせるだけです。
このとき、歯ブラシの入りにくい場所にマウスウォッシュの液が届くように、意識して口に含みましょう。

マウスウォッシュのイラスト

5.自分に合ったケアアイテムの選び方

歯ブラシやデンタルフロスは、種類が豊富にあります。
どのケアグッズを選んだら良いか迷うと思います。
ここでは簡単に紹介するので、詳しくは後述する記事を確認してください。
自分に合ったデンタルグッズを選べるはずです。

5-1.歯ブラシの選び方

正しい歯ブラシを選ぶことは、正しい歯磨きの仕方を覚えることと同じくらい重要です。
歯ブラシの選び方を間違えるだけで、歯茎を傷つける恐れがあります。

歯の状況にもよりますが、多くの人に合う歯ブラシの毛の硬さは「ふつう」です。
持ち手の部分に、突起物が無いものを選びましょう。
突起物がなければ、どんな角度でも適切な力を入れて磨くことができます。

詳しくは、『歯ブラシの正しい選び方は?歯ブラシのタイプ別・年代別に徹底解説!』を参考にしてください。
歯ブラシの毛の硬さや材質、おすすめの歯ブラシや赤ちゃん向けの歯ブラシ、歯ブラシの交換時期などを解説しています。

5-2.デンタルフロスの選び方

歯ブラシだけでは歯間(歯と歯の間)の汚れを落としきることはできないので、歯磨きのあとに、デンタルフロスを使うようにしましょう。
デンタルフロスにも、豊富な種類があります。
まずは万人に合うものを使い、徐々に自分に合うものを選ぶようにしましょう。

フロス初心者には、ホルダータイプのデンタルフロスが合います。
これを使ってみて合わないようなら、糸巻きタイプのフロスを使ってみましょう。
どちらがより使いやすいか、試してみることも大切です。

詳しくは、『あなたに合ったおすすめのデンタルフロスの選び方』を参考にして下さい。
デンタルフロスの種類や、歯間ブラシに関しても紹介しています。

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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