入れ歯は1本だけ入れられる?入れ歯の種類や費用相場をご紹介!

    入れ歯は1本だけ入れられる?入れ歯の種類や費用相場をご紹介!

    虫歯や事故などで歯を失ってしまうと、初めてのことでなくても衝撃が大きいのではないでしょうか。今回は1本でも適応可能な入れ歯や、インプラントやブリッジなど、歯を失ったときの治療法とその費用についてお伝えします。

    不安を解消するには、まずはどんな治療法があるか知ることが第一です。予算や治療内容に応じて保険診療や自由診療を選ぶことができるので、比較検討して自分に合った治療法を見つけましょう。

    この記事の目次

    入れ歯は1本だけでも入れられる?

    入れ歯というと、複数の歯を失った場合の治療法というイメージを持つ方も多いでしょうが、1本からでも治療は可能です。部分入れ歯は、残っている両隣の歯に金属製のクラスプ(バネ)を引っ掛けて固定させます。治療期間は約1カ月で、保険適用・自由診療から選べます。

    1本だけで入れられる入れ歯の種類と費用

    保険適用のもの、自由診療のものがあります。自由診療の場合、性能面や審美性に優れた義歯がそろっています。治療法によって費用に違いがあり、高額になることも多いため、事前に歯医者さんで確認して自分に合ったものを選びましょう。

    レジン床義歯

    保険適用の範囲内で治療が可能な入れ歯です。プラスチック素材で作られたレジン床(しょう)という土台を使用します。歯茎とよく似た色をして、一定の厚みを持っています。

    ただし、金属製のクラスプが付いているため、口内に違和感が生じやすいです。また、食事をした際の温度が分かりにくいため、性能面でも不満を感じることが多いでしょう。

    ホワイトスクラブ義歯

    保険適用の部分入れ歯は金属のクラスプを使うのに比べ、ホワイトスクラブ義歯は、プラスチック素材で歯と同じような色をしたクラスプを使用します。自由診療になります。

    費用
    クラスプ(1つ):約2〜3万円
    義歯:5万円前後

    マグネットデンチャー

    マグネットデンチャーは、磁石式アタッチメントを使った義歯で、磁石の力で入れ歯が外れない様に固定します。自由診療になります。

    費用
    1本:5万円前後

    ノンクラスプデンチャー

    ノンクラスプデンチャーは、金属のクラスプを使わず歯茎に似た色の義歯床のため、見た目が自然で目立ちにくいのが特徴です。自由診療になります。

    費用
    1本:10万円前後

    テレスコープ義歯

    テレスコープ義歯は、二重構造でできた冠を使い装着します。こちらもクラスプを使用しないため、見た目が自然で目立ちにくいです。

    費用
    土台の金属冠(一本):約10〜16万円
    義歯:約20〜30万円

    1本だけ入れ歯を入れる以外の治療方法

    つぎに、1本だけ入れ歯を入れる以外の治療方法について解説します。

    インプラント

    人工的につくられた歯根を、あごの骨の中に埋め込む治療方法です。インプラントを埋め込むためには、部分麻酔(まれに全身麻酔)を使用した手術が行われます。手術後には腫れや痛み、内出血などが起こることがあるため注意しましょう。

    インプラントは、入れ歯と違い自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。また、ほかの歯を削ることはなく自然な歯並びを維持できるなどのメリットがあります。ただし、保険適用はされません。費用が高額なこと、外科手術が必要になることなど、歯医者さんにアドバイスをもらいながら十分に検討しましょう。

    インプラントにかかる費用

    保険適用外のため、費用の相場は1本30~50万円です。治療期間は6〜9カ月ほどかかります。また、治療後は歯医者さんでクリーニングなどのメンテナンスのための費用がかかります。

    インプラントの注意点

    高血圧や糖尿病、リウマチなど全身疾患がある場合は治療を受けることができません。また、顎関節症で噛み合わせが悪い場合や歯周病が進行してあごの骨の幅や高さが足りない場合など、口内の状態によって治療ができない場ことがあります。

    ブリッジ

     

    抜けた歯の両隣を土台にして、連結冠を橋渡しする治療法です。治療には、保険診療と自由診療があります。支えとなる両隣の歯を削って人口歯の冠を被せるのでしっかり固定できます。ただし、支えになる歯は健康であっても削らなければならないというリスクもあります。

    入れ歯は完全に固定されないためがたつきが気になることがあり、毎日取り外して磨く必要があるなどお手入れの手間もかかります。一方ブリッジはしっかり固定できるため、がたつく心配がありません。ただし、一度被せてしまうと、入れ歯と違い着脱ができなくなるため、毎日の歯みがきで口内を清潔に保つことが大切です。

    ブリッジにかかる費用

    1本のみのブリッジ治療の場合は保険が適用されます。ただし、保険を適用して複数の歯を治療する場合、材質は犬歯までの前歯には金属にプラスチックを被せたもの、それ以外の歯は金属となります。これ以外にも条件があり、歯の欠損の本数や箇所によって変ってきます。

    自由診療の場合は、5〜15万円程で治療ができます。プラスチックに陶材を混ぜたハイブリッドや、メタルボンド、オールセラミック、ジルコニアなどの材質があり、強度や透明度がそれぞれ違っています。

    まとめ

    抜歯後の治療法は、日々新しくなっています。失った歯が一本だけの場合でも、入れ歯技術の向上もあり、治療の選択の幅が広がりました。ほかの歯の状態や、予算、今後のライフスタイルなどを考慮して歯医者さんに相談してみてください。自由診療では治療方法も多数あり、同じ治療方法であっても歯医者さんによって価格が違うことがあります。

    自分に合った治療方法を決めていくためにも、歯医者さんでアドバイスをもらいながら検討していきましょう。

    飯田尚良 先生監修
    経歴

    1968年 東京歯科大学 卒業
    1968年 飯田歯科医院 開院
    1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
    1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
    1983年~2009年 東京歯科大学 講師
    現在に至る

    執筆者:歯の教科書 編集部

    執筆者:歯の教科書 編集部

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