ある日突然口の中に血豆?原因は○○!?

口の中に血豆がある日突然できて焦ったことはありませんか?しかも、1度できると同じ箇所に何度もできて「何か大きな病気の前触れなのかな」と不安になる方もいると思います。

「痛みもないし、すぐになくなるので病院に行くほどでもないのかな・・・」と、もやもやしている人も多いはず。

鶴見大学歯学部口腔内科学講座 里村一人(さとむらかずひと)教授監修のもと、なぜ口の中に繰り返し血豆ができるのか、またその対処方法をまとめました。

口の中に血豆ができて不安を感じている方、参考にしてみてください。

この記事の目次

口の中の血豆の原因は“食いしばり”や“噛んでしまう”こと

口の中に血豆ができる原因は、睡眠中の歯ぎしりや食いしばり、食事の時などに頬などの口腔粘膜を噛んでしまうことです。

朝起きた時に気づく方は、夜寝ている間に歯ぎしりや歯を食いしばっていることが多く、また固い食べ物を食べた時、気づかないうちに口腔粘膜を傷つけ血豆ができることがあります。

また、口腔粘膜が傷ついた際には、痛みが出たり、しみたりする口内炎につながることもあります。

知らぬ間に消えてしまう血豆は問題なし

口の中の血豆は、大出血もなく知らない間につぶれてなくなっている場合は、そのままにしておいても問題ないことが多いです。

良性腫瘍である血管腫の場合は、消えてなくなることはありません。また、すぐに出血しやすい、血が止まりにくいなどの症状が出る血液疾患などの場合には、口腔粘膜の広い範囲が赤紫色になったり、皮膚に青あざができやすかったりするので、そのような場合には一度歯科医師または医師に相談するといいでしょう。

歯並びの悪さが口の中の血豆の原因

口の中の血豆ができてしまうのは、歯並びが関係していることも多いです。

歯並びは個性ですので、血豆が何度もできてしまうけど不自由がないのであれば、少し様子を見てもいいと思います。

ですが、長期にわたって血豆ができてしまう場合は、どの歯が血豆の原因になっているのかを調べてその歯の形やかみ合わせを少し調整すると解消されることもあります。

かかりつけの医師に相談!歯を削って血豆を防ぐ

少し歯を削ることで、噛まなくなる場合もあります。

ですが歯を1度削ると戻すことができないので、かかりつけの医師によく相談しましょう。

どこの歯の組み合わせが血豆を作る原因なのか、歯医者さんでしっかりと調べることが重要です。

1度口の中に血豆ができてしまい、そこから同じ場所に何度も血豆ができるとなんだか不安に感じますが、それは“食いしばり”が原因のことが多いようですね。それなら、同じ場所にできるのも納得です。歯並びも関係しているのは驚きでした。

血豆ができる頻度が高かったり、口内炎ができる頻度が高かったりする時は、1度かかりつけの医師に相談してみるのがよいと思います。

※里村一人教授インタビューもチェック!「【教授に聞く】口腔癌(がん)とは!原因や前兆、早期発見に必要なこと、治療の流れまでを徹底解説

鶴見大学 歯学部 口腔内科学講座
里村一人教授監修
経歴・プロフィール

昭和63年3月:徳島大学歯学部卒業
昭和63年4月:徳島大学大学院歯学研究科(口腔外科学第一講座)入学
平成4年3月:徳島大学大学院歯学研究科修了 学位取得【博士(歯学)】
平成4年4月:徳島大学助手歯学部(口腔外科学第一講座)
平成7年1月:米国国立衛生研究所 (NIH, National Institute of Dental and Craniofacial Research) Visiting Fellow (長期出張)
平成13年7月:徳島大学講師歯学部附属病院(第一口腔外科)
平成15年10月:徳島大学講師医学部・歯学部附属病院(歯科口腔外科)
平成17年1月:徳島大学准教授大学院ヘルスバイオサイエンス研究部(口腔顎顔面外科学分野)
平成21年4月:鶴見大学歯学部教授(口腔内科学講座)
平成28年4月:鶴見大学歯学部長(併任) ※平成31年3月まで
平成31年4月:鶴見大学副学長(併任)
現在に至る

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執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。