知覚過敏になる9つの原因と“しみる”症状への対策

知覚過敏になる9つの原因と“しみる”症状への対策

歯が“しみる”症状は、知覚過敏によって起こることがあります。

知覚過敏では、歯の表面を覆うエナメル質の摩耗や歯ぐきの後退などによって、象牙質が露出し、刺激が伝わりやすくなります。

知覚過敏の原因には、歯磨きの方法や食生活、歯ぎしりなどさまざまなものがあります。

この記事では、知覚過敏の原因と対策について解説します。

【関連記事】知覚過敏と虫歯の違いとは?原因と治療法をわかりやすく解説

この記事の目次

1.知覚過敏になる原因と“しみる”メカニズム

まずは、知覚過敏の主な原因と、歯がしみる仕組みについて説明します。

1-1 知覚過敏になる原因

知覚過敏には、主に以下のような要因が関係します。

・毎日の歯磨き

・酸性の飲食物の摂取

・歯ぎしり

・噛み合わせの問題

・むし歯

・歯周病

・ホワイトニング

・歯石除去後の一時的な反応

・加齢による歯ぐきの後退

これらの要因によって、象牙質が露出しやすくなります。

1-2 歯がしみるメカニズム

歯の表面はエナメル質によって保護されています。

しかし、エナメル質の摩耗や歯ぐきの後退などにより象牙質が露出すると、象牙質内部にある象牙細管を通じて刺激が歯髄(神経)へ伝わりやすくなります。

その結果、

・冷たいもの

・熱いもの

・甘いもの

・歯ブラシの刺激

・冷たい風

などで歯がしみることがあります。

知覚過敏は「象牙質知覚過敏症」と呼ばれることもあります。

歯の断面図

歯の構造

2.知覚過敏が生じる9つの原因

2-1 毎日の歯磨きの仕方

強い力で歯磨きを続けると、歯の表面や歯ぐきを傷つけることがあります。

特に、

・硬い歯ブラシ

・強いブラッシング圧

・長時間の歯磨き

などは歯の摩耗や歯ぐきの後退につながることがあります。

歯ブラシはやわらかめ~ふつう程度の硬さを選び、軽い力で磨きましょう。

2-2 酸性の食品による影響

炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、酢を使った食品などには酸が含まれています。

酸性の飲食物を頻繁に摂取したり、長時間口の中に留めたりすると、歯の表面が脱灰しやすくなります。

この状態を酸蝕歯と呼びます。

酸蝕歯は知覚過敏の原因の一つです。

2-3 歯ぎしりによって歯が削れる

歯ぎしりや食いしばりによって歯に強い力が加わると、歯の表面が摩耗することがあります。

疲労やストレスなどが関係すると考えられており、歯科医院ではマウスピースによる対策が行われることがあります。

2-4 噛み合わせの問題

噛み合わせのバランスが悪いと、一部の歯に強い負担が集中することがあります。

その結果、歯の摩耗や破折が起こりやすくなり、知覚過敏につながる場合があります。

必要に応じて歯科医院で噛み合わせの確認を受けましょう。

2-5 むし歯

むし歯によって歯に穴が開くと、象牙質が露出し、しみる症状が出ることがあります。

知覚過敏と似た症状ですが、

・何もしなくても痛い

・痛みが持続する

といった場合はむし歯の可能性もあります。

早めに歯科医院を受診しましょう。

2-6 歯周病による歯ぐきの後退

歯周病が進行すると歯ぐきが下がり、歯根部分が露出することがあります。

歯根部分はエナメル質に覆われていないため、知覚過敏が起こりやすくなります。

2-7 ホワイトニング

ホワイトニング後に一時的な知覚過敏症状が出ることがあります。

これは薬剤の作用によるもので、時間の経過とともに軽減することがあります。

症状が強い場合は施術を受けた歯科医院に相談しましょう。

2-8 歯科医院での歯石除去

歯石除去後に歯がしみることがあります。

これは歯石によって覆われていた部分が露出したり、歯ぐきの炎症が改善する過程で歯根面が現れたりするためです。

多くの場合は一時的な症状です。

2-9 加齢による歯ぐきの後退

加齢に伴い歯ぐきが少しずつ下がることがあります。

その結果、歯根面が露出し、知覚過敏が起こりやすくなります。

3.知覚過敏の対策

3-1 知覚過敏用歯磨き粉を使う

知覚過敏用歯磨き粉には、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムなどが配合されているものがあります。

硝酸カリウムは神経への刺激の伝達を抑える働きがあり、症状の緩和が期待できます。

また、フッ化物配合歯磨き粉は歯質強化にも役立ちます。

歯磨き粉を選ぶ際は歯科医院で相談するのも良いでしょう。

3-2 唾液の分泌を促す

唾液には歯の再石灰化を助ける働きがあります。

再石灰化とは、脱灰した歯の表面を修復する自然な働きです。

唾液の分泌を促すために、

・よく噛んで食べる

・キシリトールガムを利用する

・こまめに水分補給をする

などを心がけましょう。

3-3 歯科医院で治療してもらう

知覚過敏が改善しない場合は歯科医院で相談しましょう。

歯科医院では、

・知覚過敏抑制材の塗布

・歯面コーティング

・レジンによる保護

などが行われることがあります。

また、原因が歯周病やむし歯、噛み合わせの問題である場合は、それらの治療が必要になります。

4.まとめ

知覚過敏の原因には、

・歯磨きの力が強い

・酸性飲食物の摂取

・歯ぎしり

・噛み合わせ

・むし歯

・歯周病

・ホワイトニング

・歯石除去後の反応

・加齢

などさまざまなものがあります。

原因を知ることで、適切な予防や対策につながります。

知覚過敏が気になる場合は、自己判断せず歯科医院で原因を確認し、自分に合った方法で対処することが大切です。

【参考サイト】

・日本歯科保存学会
https://www.hozon.or.jp/

・日本歯科医師会
https://www.jda.or.jp/

・日本歯周病学会
https://www.perio.jp/

・厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・PMDA 医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/

早川康明 先生監修
経歴

1975年 東京歯科大学 卒業
1975年~1977年 新宿ビル歯科 勤務
1978年 早川歯科医院 開業
現在に至る

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。

ページトップへ