歯の教科書・監修医「ごうデンタルクリニック」尾上剛先生

プロフィール紹介

経歴

2009年 神奈川歯科大学歯学部卒業
2010年 新潟大学付属医歯学総合病院勤務
2011年 神奈川歯科大学附属横浜クリニック インプラント科入局
2013年 斉藤歯科クリニックを継承し開業
2015年 斉藤歯科クリニックをごうデンタルクリニックに改名

所属先

日本口腔インプラント学会

この記事の目次

「歯の教科書」監修医として、尾上先生が思うこと

監修医を引き受けた理由

今の世の中は何でもインターネットで情報を調べられるじゃないですか。明らかに間違っている情報を信じてしまう人が多いので、本当の情報を載せたサイトが検索エンジンの上位に出てくれば減ると感じていました。歯の教科書は医師が監修していると聞いて、それであればお手伝いできると考えたからです。

歯の教科書のような医療情報を載せるサイトに先生が求めていること

嘘がないことですね。あとは分かりやすいこと。理屈っぽく情報量が多いだけの記事よりも、困っている人が検索した時に「知りたいこと」だけを書いたコラムがいっぱい並べばいいと思います。

記事の監修を行う上で先生が気を付けていること

嘘がないようにです。歯医者さんの中でも専門によって考え方に相違がある中で、「でもそれは絶対違いますよね?」ということがないようにしています。難しいのが治療費の計算ですね。医療情報はどんどん更新されるので、古い保険点数の数え方だとズレていることもあるので気をつけて見ています。

日本の成人8割がかかっている歯周病――患者本人が治そうとしないのが現状〜スペシャルインタビュー

尾上先生写真_トップ

知らない人が多いと思いますが、ギネスが認定する全世界で最も患者が多い感染症は「歯周病」です。日本でも成人の8割が罹患していると言われますが、初期の自覚症状がないので気づきにくく、気づいた時には重度で歯を失うことも多い病気です。歯科口腔外科を得意とする尾上剛先生に、歯周病の治療について聞いてみました。

全身疾患にもつながる歯周病の怖さ―。治療法について聞く

全身の病気にも繋がる歯周病。ようやくケアできる時代になったと思います

歯周病は昔からあった病気ですか? それとも現在の食生活で生まれた感染症ですか?

本当に昔からある病気で、それこそ昔の人の死因を紐解いていけば、歯周病由来です。歯周病が進んで、その菌が血液から全身に回って心臓や脳に及ぶ。脳梗塞や心筋梗塞、心内膜炎など、脳や心臓が直接の死因でもその原因は歯周病だと分かってきています。それこそやっとケアができるような時代になったのかなと思います。

歯周病は進行に気づかないのですか?

歯周病は感染症なので、感染していれば進行するリスクは常に抱えることになります。歯周病に気づかないのは、ちゃんと歯の定期健診を受けないからではないでしょうか。会社で働いている人は一年に一度健康診断を受けますが、歯の健診をしている企業は少ないと思います。

あとは進行するまで口臭や歯がグラグラするといった症状がないのもありますね。歯を磨いて血が出るとかは、まさに歯周病の初期症状ですが、その程度ではあまり気にしない人が多いです。

基本的に歯の病気というのは痛くなったら手遅れですが、ガンや他の病気と比べて歯は後回しにしがちだと思います。健康診断で「ガンの疑いあり」と言われたら、仕事を欠勤してでも病院に行くと思いますが、歯茎から血が出たり、検診で虫歯があると言われたりしても歯科医院に行く人は少ない。歯周病の自覚がない人よりも自覚があっても歯科医院に行かないほうが多いと感じています。

歯周病で溶けた顎の骨や下がった歯茎は治るのでしょうか?

自己治癒では難しいと思います。再生療法などが研究されてきて、種々の薬や生体材料が認可され、手術法も確立してきましたが、基本的には大きく治すときには手術が必要になります。患者さんの自覚症状が少ない段階で『手術しましょう』と説明をしてもなかなか受け入れてはもらえませんよね?

それとは逆に患者さんが自覚するほど進行しきってしまった歯周病の場合、抜歯することが第一選択になってしまうことがほとんどです。その痛みのない段階で患者さんに手術まで踏み切らせていただけるかというと、定期的に通院していただけている患者さんは信頼関係があるので良いのですが、通院してまだ日数が浅い患者さんや、初診の患者さんだとなかなか説明しにくいのが現状です。

歯周病の治療法について教えてください

基本的には歯のクリーニングしかありません。本人がキレイにする。歯科医院でキレイにしてもらう。歯科医院だけで全てはできません。ご飯を食べたら歯は汚れるので本人にしっかり磨いてもらわないといけません。あとはやはり歯科医や歯科衛生士による徹底的なクリーニング。専門家が一生懸命道具を使って一生懸命歯石を取る。換気扇やエアコンのクリーニングに通じるものもあると思います。プロにやってもらわないとできないことが治療ですよね。
自分で歯磨きができるから軽視されがちですが、歯科医院にいる歯科衛生士は口の中をキレイにするという国家資格です。その意味をもう一度考えていただきたいですね。

歯周病は糖尿病とも関係があると聞きました。治療で気をつけていることありますか?

今はどこでも言われていると思いますが、糖尿病が歯周病を悪くし、歯周病が糖尿病を悪くします。内科の先生に歯医者に行くように言われる糖尿病患者さんもいますね。食事療法だけではなくて、歯科医院に通うべきだと思います。糖尿病患者さんは感染症を起こしやすいので、そこは気をつけています。あと、糖尿病や心臓病をお持ちの方には心電図で状態を確認しながら治療をしています。

不正確な情報を報告
ページトップへ