お悩み解決コラム虫歯

虫歯で顎が痛い!症状からみる原因と治療法、親知らずや顎関節症の恐れも

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顎の痛みに悩んでいませんか?

顎の痛みの原因はいくつか考えられますが、大きく分けると“虫歯が関係している場合”“していない場合”に分けられます。この記事では、症状から考えられる病名と治療法を紹介しています。ぜひ参考にして下さい。

この記事の目次

1.顎が痛い原因は「虫歯」と「虫歯以外」に分けられる

顎の痛みには、虫歯が関係している場合と、関係していない場合に大別できます。大元の原因によって、痛みを感じるメカニズムや、治療法が異なります。

虫歯が原因で顎が痛い場合、それ以前に歯髄(歯の神経がある部分)が炎症を起こすなどして、すでに強い痛みを感じていることがほとんどのため、見当をつけやすいかもしれません。

一方、虫歯以外の顎の痛みは、親知らずであったり、顎関節症を発症していたりすることが考えられます。

また、顎の痛みで歯医者さんを受診する患者さんの中には、顎の角(いわゆる、顔のエラ)の痛みを訴える人や、顎関節に近い耳の周囲が痛いという人もいます。

その場合、耳や鼻の病気が原因になっていることも考えられます。

いずれにしても、顎が痛いときはまず歯科口腔外科や一般の歯医者さんを受診し、口内にトラブルが見つからなければ、耳鼻いんこう科など別の診療科を紹介してもらいましょう。

歯の模型を持つ歯科衛生士

2.症状からみる!虫歯が原因で顎が痛いときに考えられること

2-1 舌や顎が腫れて痛い

「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という病気では、顎の痛みに加えて「飲食物を飲み込むのがつらい」「他人から見ても分かるほど腫れている」などが現れます。

舌の下や頸部、頬などが大きく腫れて膿みを持ちます。発熱や嚥下困難(えんげこんなん)、舌の腫れなどに加え、呼吸困難といった重篤な症状が起こることもあります。

2-2 顎に膿がたまって痛い

「顎が局所的に痛い」「突然激しく痛み出した」「歯が浮くような感じがする」といった場合「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」や、その慢性化による「歯根嚢胞(しこんのうほう)」が原因かもしれません。

虫歯が歯髄(歯の神経部分)に達すると、激痛が生じます。

この状態を我慢または放置してしまうと、虫歯がさらに進行して歯の神経が死んでしまいます。一時的に痛みは消えますが、虫歯が治ったわけではないため、炎症はさらに広がります。

炎症が歯根(歯の根)にまで及ぶと根尖性歯周炎の症状が出て、膿が溜まっていきます。根尖性歯周炎が慢性化することで、やがて歯根嚢胞と呼ばれる膿の袋のようなものができあがります。

これは、顎の中に毒素が広がらないように身体が反応し、袋の中に膿を閉じ込めてしまうことでできます。悪化した場合、歯根の周りにある顎の骨が溶けたり、歯茎に穴が開いて膿が口内に排出され、強い口臭が生じたりすることもあります。

2-3 顎の骨が腐って痛い

顎の痛み以外に「歯が揺れる」「脈に合わせるように痛む」「発熱」「倦怠感」「下唇の知覚の鈍化」などをともなう「顎骨骨髄炎(がっこつこつずいえん)」という病気があります。

歯根の中の炎症が顎の骨髄(骨の内部)にまで広がってしまうと、顎の骨が膿んで、腐らせはじめます。下顎の、特に奥の方に発症しやすいのが特徴です。

鏡で歯をチェックする女性

3.虫歯以外の原因で顎が痛いときに考えられること

3-1 親知らず

「親知らずがまっすぐに生えておらず、抜歯もしていない」という場合で、奥歯やその周辺の顎が痛い感じがするときは、親知らずが間接的な原因になっていることが珍しくありません。

現代人は顎が小さく、親知らずがまっすぐ生える十分なスペースが足りないため、生えてくるときに、周囲の歯や歯茎などに影響を与えるケースが多くあります。

特に、親知らずが真横に生えたり隣の歯にぶつかっていたり、歯茎に埋もれていたりすると、咬み合わせにも影響を与えます。

咬み合わせに問題があると、食事の際に左右どちらか一方の「食べやすい方」で噛むことが多くなります。

「顎の骨」「顎関節」「噛むときに使う筋肉」などの片方にばかり負担が蓄積し、顎が痛い、口が開けにくいといった症状が出ることがあります。

また、そうした状態が長期間続くことで、顎関節症を発症しやすくなるとも言われています。

3-2 顎関節症

顎関節症は、日本人の成人の約半数が経験しているとされています。男女ともにみられますが、20~30代、中でも若い女性に多くみられると言われています。

顎関節症になると「顎が痛い」という症状のほか「頭痛」「肩こり」「めまい」「耳鳴り」など、さまざまな体調不良を引き起こすことがあります。

顎関節症を発症する原因は一つではなく、以下のような複数の要因が重なって発症することが多いです。

・顎の骨格が小さい
・左右どちらか一方で噛む習慣がある
・頬杖など顎に負担がかかる癖がある
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
・事故などで顎をケガした(打撲等)
・ストレスがある など

また、女性に多い理由として、以下のようなことが考えられています。

・男性より顎の骨格が小さい人が多い
・精神的ストレスを感じやすい(敏感)
・やわらかい食べ物を好む人が多い
・顎の筋肉量が少ない など

顎が痛い女性

4.顎が痛いときの治療法

4-1 親知らず

親知らずは、抜歯するかしないかを慎重に判断した方が良いため、歯医者さんで先生とよく話し合いましょう。一般的に、抜歯を検討した方が良いとされるケース、保存した方が良いとされるケースは次のような場合です。

《抜歯を検討した方が良いとされるケース》

■親知らずと手前の歯のどちらか、あるいは両方が虫歯になっている

親知らずは奥歯のさらに奥にあり、まっすぐ生えていないことが多いので、歯ブラシの毛先が当てにくい歯です。磨き残しが多くなると歯垢(プラーク)が溜まり、虫歯になるリスクが高まります。

虫歯を治療したとしても再発する可能性が高いため、抜歯を検討することが多いです。

■横向きに生えており手前の歯とぶつかっている

親知らずが横向きに生えると、手前の歯や歯茎を圧迫して炎症を起こすことがあります。

手前の歯が動かされて歯並びに影響を与えてしまったり、手前の歯根が侵食されて根が弱り、自分自身の歯を支えられなくなって抜けたりすることがあります。

《保存した方が良いとされるケース》

■親知らずがまっすぐ生えている
■上下でしっかり噛み合っている
■顎の骨の中に埋まっていて歯や歯茎に影響が出ない

治療の説明を聞く女性患者

4-2 顎関節症

顎関節症は自然に改善されることもあるようですが、顎が痛い症状が続いたり、口が開閉しづらいといった症状が悪化したりするなら、歯科口腔外科や一般の歯医者さんを受診することをおすすめします。

《セルフケア》

■固い物や何回も噛まなければいけない食品を避ける
■片側の歯だけで噛まないようにする
■日頃からストレスをため込まないようにする
■つらい顎の痛みには痛み止めを服用する
■急激な顎の痛みに対しては冷やす
■慢性的な顎の痛みに対しては血行を良くする

《歯科口腔外科や一般の歯医者さんでの治療》

顎関節症ははっきりとした原因を特定しづらく、実際に、複数の要因から発症することが多くあります。

一つの治療法で改善することは考えづらい場合、一度歯を削ってしまうと元には戻せないため「噛み合わせが悪いので、歯や顎の骨を削って調整する」といった治療法ではなく、患者さんにデメリットが少ない方法が選ばれます。

■マウスピースを装着する

歯にマウスピースをつけることで、寝ている間の歯ぎしりを防ぎます。顎関節や筋肉の負担を抑えるためです。

■開口訓練や噛み方の指導をおこなう

片側の歯で噛む癖を改善したり、負担をかけない口の開け方を指導したりしてくれます。

■顎や顔周りをマッサージする

マッサージによって筋肉をほぐすことで、緊張を解き、痛みを軽減させます。

【関連記事】顎関節症の痛みを和らげる方法と原因を追究した根本的治療

4-3 口腔底蜂窩織炎の治療法

抗菌薬を服用、あるいは点滴や注射で投与することもあります。

腫れが大きく、呼吸の妨害をしているといった場合、口内を切開して膿を排出させ、早期改善を目指すこともあります。炎症が治まって腫れが引いてから、原因となっている歯の治療をおこないます。

このとき、歯の保存が難しいと診断されると、抜歯になることもあります。

4-4 根尖性歯周炎・歯根嚢胞の治療法

炎症の範囲が限局的、あるいは膿が溜まった袋が小さいといった状態なら、根管治療で改善することがあります。

被せ物や詰め物を外し、歯根をきれいに洗浄・消毒して薬剤をすき間なく詰め、再び詰め物や被せ物をして密閉します。これにより、歯の機能を取り戻すことができます。

膿が溜まりすぎて根管治療による改善が見込めない、被せ物が外せないなどの場合、歯茎を切開して膿を排出する手術や、歯根の先端を切除する手術をすることもあります。

歯の状態が悪く保存が難しいと診断されると、抜歯になることがあります。

4-5 顎骨骨髄炎の治療法

抗菌薬を投与し、骨髄(骨の中)に侵入した細菌を減らします。

重症例では、点滴や注射などで投与することもあり、その場合は症状が落ち着いたら飲み薬に切り替えます。膿瘍(局所的に膿が溜まっている状態)が認められれば、切開して膿を排出し、早期改善を目指すことがあります。

広範囲の顎の骨に炎症が広がっており、抗菌薬のみでは症状が改善されないと判断された場合、手術で顎の骨を部分的に切除することもあります。

治療を受ける女性患者

5.まとめ

顎が痛いとき、虫歯が原因かそうでないかで治療法が変わってきます。

虫歯が原因で顎が痛い場合、炎症がかなり進行していることが考えられます。一時的なものであっても見過ごさず、できるだけ早く歯医者さんを受診しましょう。

虫歯以外に原因がある顎の痛みは、歯科口腔外科や一般の歯医者さんを受診しましょう。

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執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関するお悩み解決をサポートするべく、各お悩みに関する症状・原因・治療内容などのお役立ち情報を掲載。お悩み解決コラムの全記事を歯科医師が監修しています。

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