矯正の痛みはどうやわらげる?自分でできる対策と歯科医院で行う治療

矯正の痛みはどうやわらげる?自分でできる対策と歯科医院で行う治療

矯正治療に興味があるけれど、痛みがあるのではないかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

矯正治療では歯を少しずつ動かすため、痛みや違和感が出ることがあります。

ただし、痛みの感じ方には個人差があり、治療中ずっと痛みが続くわけではありません。

矯正中の痛みは、歯が動く過程で生じることがあります。

この記事では、矯正治療における痛みの原因や対処法について解説します。

すでに矯正治療を受けている方や、痛みが不安で矯正治療を受けるか迷っている方は参考にしてください。

この記事の目次

1.矯正の痛みの原因と、痛みをやわらげる対策

矯正治療中の痛みには、いくつかの原因があります。

矯正の痛みの原因と対策図

ここでは、原因別に痛みをやわらげる方法を紹介します。

1-1歯が動くときの痛み

矯正装置をつけた後や調整後に、歯の痛みや違和感を覚えることがあります。

痛みの程度や続く期間には個人差がありますが、数日程度で落ち着くことがあります。

矯正装置の調整を行うと、再び同じような痛みや違和感が出る場合があります。

このような反応を繰り返しながら、歯は少しずつ移動していきます。

痛みが気になる方は、装置の装着後や調整後に無理な予定を入れすぎないようにするとよいでしょう。

【痛みをやわらげる方法】

■鎮痛薬を使用する

痛みがつらい場合は、鎮痛薬を使用する方法があります。

歯科医院で処方された薬がある場合は、歯科医師の指示に従って使用しましょう。

市販薬を使用する場合も、薬剤師や登録販売者に相談し、添付文書の用法・用量を守ることが大切です。

※薬を服用する際には薬剤師や医師の指示に従い、用法・用量を守って使用してください。

■ソフトプレート

ソフトプレートは、柔らかい素材でできた口腔内用のプレートです。

一部の医療機関では、矯正治療中の痛みをやわらげる目的で使用される場合があります。

使用方法や適応は歯科医院によって異なるため、使用を希望する場合は歯科医師に相談しましょう。

■歯科医院での処置

痛みが強い場合や長く続く場合は、歯科医院で相談しましょう。

装置の状態や歯の動き方を確認し、必要に応じて調整や処置を行うことがあります。

レーザーなどを用いた処置が行われる場合もありますが、対応の有無は歯科医院によって異なります。

1-2食事中の痛み

矯正装置をつけた直後や装置の調整後は、食事で噛んだときに痛みを感じる場合があります。

また、口の中に装置があるため、噛み合わせや食べ方に違和感が出ることもあります。

痛みや違和感は経過とともに落ち着くことがありますが、個人差があります。

【痛みをやわらげる方法】

■柔らかいものを食べる

装置装着後や調整後に痛みがある場合は、柔らかく、噛む負担が少ない食品を選びましょう。

食べられる食品が限られる場合でも、栄養が偏らないように工夫することが大切です。

痛みがあるときに食べやすい食品は、2章で紹介します。

■鎮痛薬の使用について相談する

柔らかいものを食べても痛みが強い場合は、鎮痛薬を使用する方法があります。

使用する際は、歯科医師や薬剤師に相談し、用法・用量を守りましょう。

1-3器具の接触による痛み

矯正装置が頬や唇、舌などの粘膜に当たり、痛みを感じることがあります。

歯の表面に装着するブラケットやワイヤーが粘膜に触れることで、口内炎ができる場合もあります。

矯正が進むにつれてワイヤーの端が当たりやすくなることもあります。

【痛みをやわらげる方法】

■矯正治療用ワックスを使用する

矯正装置やワイヤーが口の中に当たって痛い場合は、歯科医院に相談しましょう。

口腔内で使用するための矯正用ワックスを案内されることがあります。

ワックスを装置やワイヤーの当たる部分につけることで、粘膜への刺激をやわらげられる場合があります。

使用方法は歯科医院の指示に従いましょう。

■歯科医院でワイヤーの調整をしてもらう

ワックスを使用しても痛みが続く場合は、ワイヤーの長さや当たり方を確認してもらいましょう。

必要に応じて調整してもらえる場合があります。

1-4頬や舌を噛んでしまう痛み

矯正治療中は、歯の位置や噛み合わせが変化するため、食事中に頬や舌を噛みやすくなることがあります。

【痛みをやわらげる方法】

■ゆっくりと噛んで食べる

急いで食べると、頬や舌を噛みやすくなることがあります。

食事の時間に余裕を持ち、ゆっくり噛んで食べましょう。

何度も同じ場所を噛んでしまう場合は、歯科医院で相談してください。

2.矯正治療中の食事はどんなものを食べればいい?

2-1痛みがある時に食べやすいもの

矯正装置の装着後や調整後は、柔らかく、噛む負担が少ないものが食べやすいでしょう。

痛みがあるとき食べやすいもの
噛むことが難しいときにおすすめ少し噛めるときにおすすめ
野菜や果物のスムージー煮込みうどん
とろとろのお粥よく煮込んだ具だくさんスープ
ゼリー飲料煮魚(焼き魚)
プリンハンバーグ
ヨーグルトグラタン
アイス肉団子

食事内容が偏らないよう、たんぱく質や野菜も取り入れましょう。

2-2.矯正治療中は食べるのを控えたほうがよい食品と理由

固い食べもの

固いせんべい、硬いクッキー、氷などは注意が必要です。

■理由

固いものを噛むと、矯正装置に強い力がかかり、装置が外れたり壊れたりすることがあります。

装置の破損があると、治療計画に影響する場合があります。

矯正中は、固いものを避けるか、小さく切るなど工夫しましょう。

キャラメルやアメなど粘着性のあるお菓子

キャラメルや粘着性のあるお菓子は、装置に付着したり、装置が外れる原因になることがあります。

■理由

矯正中は装置の細部まで歯ブラシが届きにくくなります。

粘着性の食品が装置に残ると、むし歯や歯肉炎のリスクが高まることがあります。

矯正装置に挟まりやすい食べもの

麺類や繊維質の多い食品は、矯正装置に挟まりやすいことがあります。

■理由

装置の周囲は磨き残しが出やすく、汚れが残るとむし歯や歯周病、口臭の原因になることがあります。

食べた後は、歯ブラシや歯間ブラシなどを使って丁寧に清掃しましょう。

3.矯正の痛みのメカニズム

3-1歯の構造

歯の構造

歯は、歯ぐきから出ている「歯冠」、歯ぐきの中に埋まっている「歯根」、歯を支える「歯槽骨」などから成り立っています。

歯根と歯槽骨の間には「歯根膜」という組織があります。

歯根膜は、歯にかかる力を受け止めるクッションのような役割を持っています。

3-2矯正のしくみ

矯正のメカニズム

矯正治療では、歯に持続的な力を加えることで歯を少しずつ動かします。

ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーで歯に力をかけます。

歯に力が加わると、歯根膜を介して歯槽骨に刺激が伝わります。

押される側では骨が吸収され、反対側では骨が作られることで、歯が少しずつ移動します。

この過程で歯根膜や周囲組織に刺激が加わり、痛みや違和感を覚えることがあります。

4.まとめ

矯正中の痛みは、歯が動く過程で生じることがあります。

装置を装着した後や調整後に痛みを感じることがありますが、治療期間中ずっと続くわけではありません。

痛みへの対策としては、

・柔らかい食べものを選ぶ

・必要に応じて鎮痛薬を使用する

・矯正用ワックスを使う

・ゆっくり食べる

・装置が当たる場合は歯科医院で調整してもらう

といった方法があります。

強い痛みがある場合や、装置が当たって傷ができる場合、痛みが長く続く場合は、自己判断せず歯科医院へ相談しましょう。

【参考サイト】

・日本矯正歯科学会
https://www.jos.gr.jp/

・日本成人矯正歯科学会
https://www.jaao.jp/

・日本歯科医師会
https://www.jda.or.jp/

・厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・PMDA 医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/

本部悠一郎 先生監修
プロフィール&経歴

血液型:B型

誕生日:1978-09-07

出身地:千葉県

趣味・特技:映画鑑賞、読書、勉強(歯科医療関係)

座右の銘:一意専心

好きな食べ物:唐揚げ(唐揚げニスト)、ハンバーガー、ステーキ

2003年 明海大学歯学部 卒業
2005年 すまいる歯科 分院長就任
2008年 あすか歯科クリニック 分院長就任
2012年 東葉デンタルオフィス 開院
現在に至る

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。

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