歯科健診は受けたほうがいい?知っておきたい費用と頻度

歯科健診は受けたほうがいい?知っておきたい費用と頻度

職場や学校で健康診断を受けていても「歯科健診は行ったことがない」という人は多いのではないでしょうか?歯科健診でむし歯・歯周病などの予防や早期発見につなげることができれば、歯を長く使い、将来的な治療負担を抑えることにつながる場合があります。

この記事では、歯科健診の費用や頻度の目安、どのような歯科健診があるか、検診内容などを紹介します。

この記事の目次

1.歯科健診の費用の目安

1-1 歯科健診の費用は?

《歯科健診の費用の目安》

■保険適用内(初診ではない場合)

パノラマレントゲン:1,000円~1,500円
歯周基本検査:500円~1,500円
ブラッシング指導:300円~1,000円(歯科衛生実地指導料)

※2026年の保険診療の費用(区分や制度の改定でも変動しますので、あくまで目安としてください)

1-2 歯科健診に行かなかった場合の費用

それでは、歯科健診で予防せず実際に歯が痛みだしてから歯科医院に行った場合、どのぐらいの費用がかかるのでしょうか。進行度合いにもよりますが、保険適用の範囲で治療を済ませた場合は、一カ所の治療で1,000円~10,000円程度です。

※ここでは初診料やレントゲンは含んでいません。

軽度のむし歯の段階ですぐに治療すれば費用負担が比較的少なく済むこともありますが、「歯がズキズキと痛む段階」になってから治療を受ける方も少なくありません。

すでに進行したむし歯の場合、1本の歯を治すために何度も通院する場合があります。

見た目に配慮した材料を希望する場合は、保険適用外の自由診療となり、詰め物やかぶせ物の種類によっては100,000円以上かかることもあります。

複数むし歯がある場合や、歯が抜けた場合には、通院回数も費用もその分増加します。

こう考えると、歯科健診はむし歯や歯周病の早期発見・早期対応につながる可能性があります。

2.歯科健診の検査項目と検診を受ける頻度について

2-1 歯科健診の検査項目

歯科健診の目的は、むし歯や歯周病といった口腔疾患がないかチェックし、早期発見につなげたり、予防のためのブラッシング方法を指導したりすることです。

歯科医院によって、検査項目や検査を実施する順番に多少の違いがあるかもしれませんが、一般的には次のような内容になります。

問診

自覚症状の有無、これまでの歯科健診の受診状況や歯科医院での治療状況、生活習慣などを詳しく問診していきます。

口腔内検査

現在の歯の状況と併せて、むし歯ができていないか、過去に処置をした歯や失った歯はあるか、歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さはどうかといったことを診ていきます。

口内粘膜の病気のチェック

舌や唇も含め、口の中の粘膜に何らかの病気がみられないか、口腔がんといった病気の疑いはないかなどをチェックしていきます。

ブラッシング指導

その人の歯並びや咬み合わせといったことから、その人に合った歯みがきの方法を指導していきます。歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシなどの選び方に迷っている人は、このときに相談しましょう。

歯垢の染め出しをしてくれる歯科医院もあります。

その他

歯垢や歯石のチェック、歯並びや咬み合わせのチェック、顎関節のチェックなどを実施してくれる歯科医院もあるようです。口臭が気になる人、歯や口の中のことで不安な点がある人も、このときに相談できます。

2-2 歯科健診はどれくらいの頻度で通えばいいのか

歯科健診の頻度は、お口の状態、むし歯や歯周病のリスク、セルフケアの状況などによって異なります。

一般的には、3カ月から半年に一度などの間隔で案内されることがあります。歯垢や歯石が蓄積すると、歯肉炎や歯周病のリスクにつながる場合があるためです。

前回の歯科健診や歯石の除去といったメンテナンスから半年以上の間隔をあけてしまうと、歯石が付着している場合があり、除去に時間がかかることがあります。

3.子どもや大人が無料で受けられる歯科健診もある

3-1 子どもの歯科健診

子どもの場合、1歳6カ月と3歳におこなわれる「乳幼児健康診査」の一つとして、自治体で歯科健診を受けることができます。

自治体によっては1歳6カ月と3歳以外の年齢でも歯科健診を実施していることがあるので、住んでいる地域の自治体のホームページを確認してみましょう。

3-2 妊婦さんの歯科健診

ホルモンやつわりの影響で歯肉炎、むし歯になりやすいといわれる妊婦さんも、自治体によっては歯科健診を受けられる場合があります。

母子健康手帳に受診券が付いていたり、妊婦さん向けの歯科健診が開催されていたりするケースがあります。自治体のホームページを確認してみましょう。

なお、妊婦さんが歯科医院で歯科健診を受ける場合は、体調が比較的安定しやすい時期に受けることがすすめられる場合があります。ただし、妊娠の経過や体調には個人差があります。

レントゲンや麻酔、投薬は妊娠中であることを考慮しておこなわれます。担当の産婦人科の先生に週数と注意事項を確認し、歯科医院に事前に伝えるようにしましょう。

3-3 大人の歯科検診

その地域に住んでいる大人の健康診断や歯科健診、口腔がん検診などを無料または一部助成で実施している自治体があります。また、健康保険組合が歯科健診を実施している場合もあります。

受付期間や実施期間、受診資格、検査項目、費用負担の有無などは自治体や健康保険組合によって変わるため、住んでいる自治体のホームページ、加入している健康保険組合に確認してみましょう。

4.歯科健診はどの歯科医院で受ける?

かかりつけの歯科医院がある人は、その歯科医院で歯科健診を実施しているか聞いてみましょう。口の中の状態を継続して把握してもらえるため、小さな変化に気づいてもらいやすい場合があります。

特に決まった歯科医院がない人は、「予防歯科」に力を入れている歯科医院を受診するのも選択肢の一つです。

歯科健診は、むし歯や歯周病を予防したり、早期発見したりすることが目的です。予防歯科は、むし歯や歯周病を未然に防ぐことを目的としているため、目的も一致します。

歯科医院のホームページや歯科医院の予約サイトには、その歯科医院が力を入れている分野が書かれていることが多いので、チェックしてみましょう。

5.まとめ

歯科健診の費用が高いと感じるかどうかは、人によって異なるかもしれません。

しかし、むし歯や歯周病が進行して痛み出してから歯科医院を受診した場合、進行度によって費用も変動するため予想するのは困難です。

複数本のむし歯がある、むし歯や歯周病が進行して歯が抜けてしまった、といった場合、予想以上に費用がかかることもあります。

こうした経済的な負担に加えて、通院時間、痛みによる苦痛、歯を削らなければならない可能性などを考えると、歯科健診にかかる費用は一概に高いとは言えないかもしれません。

毎日きちんと歯を磨いていても、歯垢をすべて落とすことは難しく、歯石は歯ブラシだけでは除去できないとされています。

お口の健康を保つためにも、自宅でセルフケアを続けると同時に、定期的に歯科健診を受けることを検討しましょう。

【参考サイト】

・厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病の予防と治療」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-006.html

・厚生労働省 令和8年度診療報酬改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html

・厚生労働省「歯科口腔保健関連情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/shikakoukuuhoken/index.html

・こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」
https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/nyuyojikenshin

・厚生労働省「妊産婦、乳児および幼児に対する歯科健康診査及び保健指導の実施について」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc1207&dataType=1&pageNo=1

尾上剛 先生監修
コメント

歯科には困らないと行かないという人のほうがまだまだ多い日本です。しかし、欧米に目を向けてみると銀歯があるだけで自己管理ができていないと就職試験で落とされることもあるというのが事実です。困る前に歯科で検診を受けることが健康寿命を延ばすことにもつながりますので是非検診を受けてみてください。

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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