抜いたらほっぺが腫れた!治療前と抜歯後の親知らずの対処法

抜いたらほっぺが腫れた!治療前と抜歯後の親知らずの対処法

親知らずが原因でほっぺや歯ぐきが腫れてきている…。いったいどんな対処をしたらいいのだろう。すぐに抜歯しなければいけないのか不安ですよね。放置をしておくと、発熱することや口が開かなくなる可能性があります。

また、親知らずを抜歯した場合はほっぺが腫れます。腫れ方に関しては、生えている方向などでかわってきますが、比較的下の歯を抜歯した際は、骨が硬く抜きにくいので、腫れやすいです。

今回の記事では、親知らずが腫れてしまったときの対処法だけでなく、原因についても記載しています。自分の状態をしっかりと知ってもらい、参考にして下さい。

この記事の目次

1.親知らずが腫れている、虫歯の時は歯医者さんに行こう!

親知らずが原因で歯茎が腫れている場合は、歯医者さんで治療をしましょう。腫れていたり、虫歯になってしまっている場合は、放置していると、どんどん悪化していきます。

親知らずが腫れる理由で1番多いものは「磨きにくい生え方をしている親知らずの周りに、ばい菌がたまって炎症を起こしている」事です。半分だけ見えていたり、頭だけ出ている状態などが上げられます。

親知らず

歯ブラシが届きにくいので磨き残しが出来てしまうからです。食べカスの虫歯菌がどんどん侵食してしまい、最終的には痛みが出てしまいます。

また、親知らずを抜歯したほうが良い理由として、親知らずの周りのばい菌から腫れやすくなるからです。親知らずを抜歯するときに、隣の歯が虫歯と気付くことも多いので、事前に抜いていたほうが、虫歯のリスクが減ります。

親知らずを抜歯する理由抜かなくてもいい場合の条件
・親知らずのせいで噛み合わせが悪くなる
・汚れが落としにくいので、虫歯になりやすい
・親知らずの隣の歯が虫歯になるのを防ぐ
・歯並びに問題が無い
・移植に利用できる場合
・骨の深くまで埋まっていて生えてこない
・綺麗に清掃が可能な場合

 

抜かなくていい場合は、「きれいにお掃除が可能な場合」「まっすぐ生えていて向かいの歯と噛み合っている場合」、清掃ができて今後問題なく残すことが可能であることが最低条件です。

そのうえで噛みあわせに参加している(機能している)なら残すことができます。お掃除が可能でも、機能していなければ抜いてもいいし、残してもいい状態ということになります。

2.治療前に親知らずが腫れている時の応急処置

2-1痛みが強い時には濡れタオルで冷やす

歯痛、頬を冷やす応急処置炎症が強く、痛みがある際は頬の上から濡れタオルを当てて冷やすと良いでしょう。冷やす事により血管が収縮し、痛みを緩和させることができます。

しかし、直接氷などの急激に冷たいもので冷やすと、痛みがどんどん増してしまう可能性があるので注意しましょう。

 

2-2痛み止めの薬を飲む

痛みが強い時には、市販の痛み止めを飲むことも一つの選択肢です。

ただ、痛みが引いても薬で止めているだけなので、患部が治っているわけではありませんので、状態がひどくなる前に歯医者さんで診てもらいましょう。あくまでも、痛み止めは応急処置だということを忘れないようして下さい。

2-3口内を清潔な環境にする

口内を清潔に保つ事で、治療後の歯の痛みを抑える事が期待できます。毎日、歯磨きをする事はもちろんですが、腫れている部分が痛む場合は、歯ブラシの毛が柔らかいものを使用して汚れを落としましょう。

また、うがい薬を使用するのも有用です。殺菌・消毒する成分が含まれていますので、口内を清潔に出来ます。

2-4体力を回復するために、十分な睡眠を取る

体力が低下していると、抵抗力が低下してしまい、歯が痛む場合があります。睡眠には体力回復だけでなく、赤血球や白血球を生成して、免疫力や抵抗力がアップします。体調を整えると、痛みも軽減しますので睡眠はしっかり取りましょう。

3.治療後の腫れに対しての対処法

3-1痛み止めを飲む

抜歯後に歯医者さんから説明されると思いますが、麻酔が切れた際には処方してもらった痛み止めを飲みましょう。2時間程度で麻酔が切れるので、切れる直前で飲んでおくと良いでしょう。

3-2タバコやお酒は控える

アルコールの成分が血液の循環を促進するので、治療した傷口が塞がりにくくなります。また、タバコは毛細血管を収縮するので治りが遅くなってしまいます。治療後は控えましょう。

3-3うがいはゆすぐ程度にする

抜歯した後は、傷口にかさぶたができます。ガラガラとうがいをしてしまうと、剥がれてしまう可能性があるのでゆすぐ程度にしましょう。

3-4抜歯後に冷やすのは24時間以内だけにする

抜歯後に濡れタオルなどで冷やすのは良いですが、24時間以上経ってから冷やすと血流の循環が悪くなって治るのが遅くなる可能性があります。

3-5傷口をいじらない、激しい運動は控える

手や舌で傷口をいじると、ばい菌が入りやすくなるのでいじらないで下さい。また、激しい運動やお風呂などは血流の良くなるので、出血しやすくなります。当日、次の日くらいまでは静かに過ごしましょう。

4.治療後に腫れはいつまで続くのか

親知らずの腫れや痛みのピークは施術後の3日程度です。その後徐々に腫れは引いていきます。腫れが強い時には、3週間程度続く場合もありますが、それ以上腫れが引かない場合は、すぐに歯医者さんに相談しましょう。

また、下に生えている親知らずを抜歯するときは大きく腫れる可能性があります。上に生えている親知らずと違って、水平に倒れこんでしまい、親知らずを割って摘出しなければいけない場合があるからです。レントゲンを撮れば、どのような状態かわかります。

5.まとめ

親知らずが腫れてしまって、痛みがある場合はすぐに歯医者さんへ行きましょう。虫歯や炎症を起こしているので、放置していればどんどん隣の歯にも影響してしまいます。先に抜歯をしておく事によって、虫歯予防にもなりますので歯医者さんに相談してみてください。

経歴

平成13年 国立 長崎大学歯学部 卒業・同大歯科補綴学第一講座 入局
平成16年 歯学博士号取得
平成17年 野田ファミリー歯科 入局
平成23年 あきる歯科医院 開院/院長就任

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。

ページトップへ