「歯がかゆい、歯ぐきがムズムズする」の正体とは!?原因と対処法
「歯がかゆい」「歯ぐきがムズムズする」というとき、歯ぐきの炎症などが関係している場合があります。症状が続くと日常生活に影響を及ぼすこともあるため、原因を確認することが大切です。
この記事では、歯や歯ぐきがかゆいと感じるときに考えられる原因と、それぞれの対処法について解説します。
1.歯や歯ぐきが“かゆい”以外の症状から考えられる原因
歯や歯ぐきがかゆいときに考えられる原因として、「歯周病」「金属アレルギー」「口腔アレルギー症候群」「親知らず」「ストレス」などが挙げられます。
症状の現れ方には個人差があり、自己判断で原因を特定することは困難です。しかし、かゆみ以外の症状から原因をある程度推測できる場合があります。
| かゆみ以外にみられる症状 | 考えられる原因 |
| 歯ぐきの腫れ、歯ぐきからの出血 | 歯周病、親知らず |
| 口内炎など粘膜の荒れ、皮膚の炎症 | 金属アレルギー |
| イガイガ・ヒリヒリした痛み、口の腫れ | 口腔アレルギー症候群 |
| かゆみ以外に目立った症状がない | 親知らず、ストレス |
それぞれの原因について詳しく説明します。
2.歯周病
歯周病によって歯ぐきに炎症が起きている場合は、刺激を与えすぎないよう丁寧なブラッシングを心掛けましょう。
また、歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使用し、口腔内を清潔に保つことも大切です。
歯周病は歯垢(プラーク)中の細菌によって歯ぐきに炎症が起こる病気です。炎症による違和感として、かゆみやムズムズ感を自覚することがあります。
歯周病が進行すると歯を支える骨に影響が及ぶ場合があります。そのため、歯ぐきの腫れや出血などの症状がある場合は歯科医院を受診しましょう。
治療では歯石除去や歯周基本治療が行われることが一般的です。

3.被せ物による金属アレルギー
金属アレルギーが疑われる場合は、原因となる金属との接触をできるだけ避けることが重要です。
口腔内だけでなく、皮膚症状が現れることもあります。
歯科治療で使用される金属材料には、銀やパラジウムなどが含まれることがあります。体質によってはアレルギー反応が生じる場合があります。
診断には皮膚科などで行うパッチテストが用いられます。
症状が続く場合は歯科医師や医師へ相談し、必要に応じて金属を使用しない修復物への変更を検討します。
4.口腔アレルギー症候群(食物アレルギーの一種)
まずは原因となっている食物の摂取を避けることが大切です。症状は食物摂取後まもなく現れることがあります。
すでに医療機関を受診しており、抗アレルギー薬などを処方されている場合は、医師や薬剤師の指示に従って服用しましょう。
口腔アレルギー症候群は比較的軽症で経過することが多いとされていますが、症状の程度には個人差があります。息苦しさや意識障害などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
桃やメロン、キウイなどの果物や野菜に含まれる成分に対し、アレルギー反応が起こることで口の中のかゆみや違和感が生じることがあります。
また、花粉症との関連も知られており、花粉に含まれるタンパク質と似た構造を持つ食物によって症状が現れることがあります。
| 花粉症の種類 | 口腔アレルギー症候群を招く恐れがある果物・野菜 |
| ヒノキ科 (ヒノキ・スギ) | トマト |
| カバノキ科 (シラカンバ・ハンノキ) | リンゴ・さくらんぼ・桃・アーモンド・セロリ・にんじん じゃがいも・大豆・キウイ・マンゴー・アボカド など |
| イネ科 (オオアワガエリ・ホソムギ) | メロン・スイカ・トマト・キウイ・オレンジ など |
| キク科 (ヨモギ・ブタクサ) | セロリ・にんじん・マンゴー・メロン・スイカ・バナナ ・キュウリ など |
※関連食物は報告例であり、すべての人に症状が出るわけではありません。
原因となる食物を避け、症状が続く場合はアレルギー科などの受診を検討しましょう。
5.親知らず
奥歯の周囲にムズムズした違和感がある場合、親知らずが関係していることがあります。
腫れや痛みがある場合は、頬の外側から冷やして様子を見る方法があります。
市販薬を使用する際は、添付文書を確認し、用法・用量を守って使用してください。
親知らずは横向きや斜め方向に生えることがあり、その際に周囲の歯ぐきへ刺激が加わることで違和感やかゆみを感じることがあります。
また、清掃が難しくなることでむし歯や歯周病のリスクが高まる場合があります。
生え方によっては抜歯が必要になることもあるため、症状がある場合は歯科医院で相談しましょう。
6.ストレス
ストレスによる身体の反応には個人差があります。
応急的な対処としては、
・頬の外側から冷やす
・やさしくブラッシングする
・口腔内を清潔に保つ
などが挙げられます。
ストレスの影響で唾液分泌が減少し、口腔内が乾燥することで違和感を覚える場合があります。
また、ストレスに伴う歯ぎしりや食いしばりによって歯や歯周組織へ負担がかかり、不快感の原因となることがあります。
生活リズムを整え、十分な休養を取ることも大切です。
歯ぎしりや食いしばりがある場合は、歯科医院でマウスピース治療について相談することも選択肢の一つです。
7.まとめ
歯や歯ぐきがかゆいと感じる場合、その原因は歯周病や親知らず、アレルギー、ストレスなどさまざまです。
自己判断による対処で症状が悪化する場合もあるため、症状が続く場合や原因が分からない場合は歯科医院を受診しましょう。
定期的に歯科検診を受けることで、歯や歯ぐきの異常の早期発見・早期対応につながることがあります。
【参考サイト】
・日本歯科医師会
https://www.jda.or.jp/
・厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本歯周病学会
https://www.perio.jp/
・一般社団法人日本アレルギー学会
https://www.jsaweb.jp/
・日本口腔外科学会
https://www.jsoms.or.jp/
口の中の不調や違和感を人に伝えるのは難しいことだと思います。歯がかゆいという表現が正しいかはわかりませんが、皆様によってさまざまな表現をされることが多いです。異常を感じた場合はまずは歯科医師に話を聞いてもらうとよいと考えます。

執筆者:
歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。
