歯に黒い点!原因や治療法は?歯医者さんの受診を迷っている人も参考に!

歯に黒い点!原因や治療法は?歯医者さんの受診を迷っている人も参考に!

特に痛みといった症状もなく、歯にポツンと黒い点ができることがあります。虫歯が原因になっていることも多いのですが、虫歯以外に黒い点ができる原因もあります。

この記事では、歯に黒い点ができる原因と治療法、予防法などを解説しています。歯医者さんを受診した方が良いかどうか、判断を迷っている人もぜひ参考にしてください。

この記事の目次

1.歯に黒い点ができる原因

1-1 虫歯の初期症状

歯に黒い点ができたときにまず考えられるのは、虫歯です。

虫歯は、初期から末期に向かって「CO(シーオー)」「C1」「C2」「C3」「C4」と進行していきます。このうち「CO」では、歯の表面が白く濁ったように見えたり「C1」に近くなると黒い点ができたりすることもあるようです。

「CO」の段階では痛みもなく、ごく初期段階のため気づかないことが多いのですが、歯の表面が黒くなって異変に気づくことがあります。しかし、他の自覚症状がないことから、放置してしまう人も少なくありません。

1-2 虫歯の再発

過去に虫歯を治療して、詰め物・被せ物をした歯に黒い点が現れたという場合、虫歯が再発しているかもしれません。

黒い点に加えて、冷たい物がしみる、噛んだときに違和感や痛みがあるといった場合、再発している可能性が高くなります。

以前の治療によって歯にはすでに穴が開いています。表面上は黒い点が見えているだけでも、被せ物や詰め物を取ってみると、歯の中で虫歯が進行していたということがあります。

1-3 歯周病による黒い歯石

歯と歯茎の境目あたりに黒い点が見られたら、歯石かもしれません。

歯石とは、歯垢が唾液のミネラル成分などと結合して石灰化し、歯と歯茎の境目や歯と歯の間などにこびりついたものです。乳白色のものがほとんどですが、黒い歯石なら歯周病の疑いが出てきます。

歯周病では、歯茎から出血するようになります。歯石が作られる際に血液と混ざり合うことによって、黒くなります。

1-4 嗜好品の色素による着色

喫煙の習慣がある、お茶やワインなど色素が濃い飲食物をよくとるという人は、着色が原因かもしれません。

タバコのヤニ、お茶やワインなどに含まれているタンニン(渋み成分)が歯に着色し、茶色や黒っぽく見えることがあります。

白い歯を保つには、タバコはなるべく控えるようにし、お茶やワインを飲んだ後は軽く水で口をすすぐといった習慣を身につけましょう。

1-5 コンポジットレジン の劣化

虫歯を削った後に詰めた樹脂製の白いプラスチック(コンポジットレジン)が、経年劣化により端の辺りから剥がれてくることがあります。

歯と詰め物の間に隙間が生じると汚れが入りやすく、状態によっては黒い点のように見えてしまいます。

2.歯にできた黒い点の治療法

2-1 初期虫歯の治療法

「CO」の段階であれば、歯医者さんでフッ素塗布をして、定期健診に通うなどして経過観察します。家では、毎日のブラッシングを正しく丁寧におこなうことで改善・予防を試みます。

「C1」に進行している場合は自然治癒が望めないため、黒い点や虫歯になり始めている部分を削り、詰め物をします。

いずれも1回程度の治療で済むことがほとんどです。放置して悪化させてしまったときよりも、時間的・金銭的な負担のほか、痛みがほとんどないため身体的な負担も少なくて済みます。

2-2 再発した虫歯の治療法

虫歯の再発が考えられる場合、被せ物や詰め物を外して虫歯になっている部分を除去し、きれいに洗浄・消毒してから再度、詰め物や被せ物をします。

「C2」が進行すると神経がある部分にまで虫歯が進行し、激しい痛みをともなうことがあります。今は痛みが出ていない、という場合でも、できるだけ早く歯医者さんを受診しましょう。

2-3 歯周病による黒い歯石の治療法

歯周病では、歯石の除去が最初の治療法になります。歯石を除去するには、専用の器具を用いた方法と、手動で除去していく方法があります。

専用の器具を使う方法には「超音波スケーラー」があります。水を噴射しながら細かい振動を与えて歯石を砕き、洗い流す方法です。

スケーラーを回転させて歯石を除去する「エアースケーラー」を使うこともあります。エアースケーラーは超音波スケーラーよりも刺激が少ないと言われていますが、その分、歯石除去力は劣るようです。

一方、手動で歯石を除去する場合は、「ハンドスケーラー」と呼ばれる、先端がフックのようになっている器具でひっかくようにして除去していきます。

2-4 着色が原因の場合の治療法

クリーニングやホワイトニングといった方法があります。

クリーニングでは、タバコのヤニ、お茶のタンニンなどによる着色汚れのほか、毎日のブラッシングで落とし切れない歯垢も落とすことができます。

超音波やエアーで大まかに色素を落とした後、研磨剤とブラシで黒ずみを落とすといった方法があります。仕上げにフッ素やアパタイトでコーティングを施します。

一方、歯が全体的に黒ずんだり黄ばんだりしている場合、ホワイトニングが有用です。

歯医者さんでおこなう「オフィスホワイトニング」と、自宅でおこなう「ホームホワイトニング」、その両方を並行しておこなう「デュアルホワイトニング」などがあります。

クリーニングやホワイトニングは、原則として保険が適用されないため、全額自己負担の自由診療となります。料金は歯医者さんによって異なるので、歯医者さんを受診したときに確認しましょう。

2-5 コンポジットレジンが劣化した場合の治療法

コンポジットレジンの劣化が原因で黒い点のようなものが見えている場合、そのままにしておくと汚れが溜まり、虫歯を再発させてしまうかもしれません。

気づいた時点でできるだけ早く歯医者さんを受診し、詰め直してもらうといった処置を受けましょう。

3.黒い点の原因となる虫歯や歯石(歯周病)の予防法

3-1 基本は毎日のブラッシング

虫歯や歯周病予防の基本は、毎日おこなうブラッシングです。

特に寝ている間は、唾液の分泌量が減少することで細菌が増殖しやすい口内環境になっています。夜寝る前の歯磨き、朝起きてからの歯磨きは特に丁寧におこないましょう。

また、歯と歯の間、歯と歯茎の間などは毛先が届きにくく、歯垢が溜まりやすい場所でもあります。そうした部分は、デンタルフロスや歯間ブラシといったケア用品を併用するのもおすすめです。

3-2 歯医者さんの定期健診を受診する

歯垢は、毎日のブラッシングだけできれいに落とし切ることは困難です。

そのため、どんなに丁寧にブラッシングしても、磨き残した歯垢から歯石が作られてしまうことがあります。

清潔な口内環境を維持するには、歯医者さんの定期健診を受診するなど、定期的にメンテナンスしてもらうことが大切です。

なお、歯医者さんでは一人ひとりの歯の形や歯並びに合った、正しいブラッシングを指導してくれます。これを機会に定期健診を受診して、自分に合ったブラッシング方法を身につけてみてはいかがでしょうか?

4.まとめ

歯に黒い点ができる原因はさまざまです。しかし、自分だけで「黒い点の原因」を特定することは非常に困難です。

特に虫歯や歯周病が原因となっている場合、自己判断で対処を誤ると、症状が悪化してしまうことがあります。

普段、自分の歯をじっくり見る機会が少ない人は、ぜひ注意して見てみましょう。そのとき、もしも歯に黒い点を見つけたら、痛みがある、ないに関わらず、一度歯医者さんを受診することをおすすめします。

コメント

久しぶりに鏡の前で歯磨きをして黒い点があったらびっくりすると思います。白い歯に黒い点があることは絶対に何か異常があると思っていただければなと思います。着色でしたら落とせば綺麗になりますし、虫歯だとしたら感染症なので治療の必要があります。ほかにも種々の原因があるためまずは歯科通院してみてはいかがでしょうか?

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。

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