セルフホワイトニングは本当に白くなる?エステのホワイトニングを検証

セルフホワイトニング

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世の中には「歯科医院を受診せず、手軽にホワイトニングをしたい」というニーズが存在します。こうした需要を受けて市場を拡大したのが、ホワイトニングサロンでの「セルフホワイトニング」です。

しかし、「セルフホワイトニングに効果があるのか疑問」といった声があるのも事実です。そのほか、「そもそも歯科医院のホワイトニングと何が違うのか?」などの疑問を持っている人もたくさんいます。そこで、こちらの記事では「ホワイトニングサロンにおけるセルフホワイトニングの実態」をお伝えすることにしました。

1.そもそも、セルフホワイトニングとは…?

それでは、まず「セルフホワイトニングとは何か」という基本的な部分を解説することにしましょう。歯科医院で実施する「オフィスホワイトニング」との違いを知るにあたっても、先にセルフホワイトニングの内容を理解する必要があります。

1-1 なぜ、ホワイトニングが「セルフ」なのか?

サロンにおけるホワイトニングを「エステ」と定義するならば、最初に浮かんでくるのは「なぜ、セルフなのか」という疑問です。エステティックサロンでは普通、エステティシャンが何らかの施術を提供します。セルフサービスというのは、かなり変わった業態である…と言わざるを得ません。

実のところ、ここには医師法・歯科医師法との兼ね合いがあります。口元に手を触れたり、口の中に手を入れたりするには、歯科医師または歯科衛生士の資格が必要です。無資格で顧客の口に手を触れれば、歯科医師法に違反します。根拠となる法律は以下のとおりです。

歯科医師でなければ、歯科医業をなしてはならない。
(歯科医師法 第四章 第十七条)

この法律において「歯科衛生士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
1.歯牙露出面及び正常な歯茎の遊離縁下の付着物及び沈着物を機械的操作によって除去すること。
2.歯牙及び口腔に対して薬物を塗布すること。
(歯科衛生士法 第二条)

以上の条文から、「口の中に手を触れ、薬剤などを塗って良いのは歯科医師または(歯科医師の指導下にある)歯科衛生士だけである」と結論づけることができます。

しかし、本人が自分自身に手を触れたり、薬を塗ったりするのは自由です。「自分に対して何かをする行為」を違法化する…というのは、原則としてあり得ません。使用する薬が違法薬物でもない限り、違法にはなり得ないでしょう。

そこで、セルフホワイトニングという業態が生まれたわけです。セルフであれば、「ホワイトニング剤を歯に塗布する行為」が問題にならないからです。

1-2 セルフホワイトニングは、本当に問題ない?

少なくとも2017年8月現在は、「法的に問題ない」という認識で大丈夫だと思います。2013年11月13日、歯科医師会館において「都道府県歯科医師会 専務理事連絡協議会」が開催されたのですが、その質疑において「セルフホワイトニングの違法性の有無」が話題に上りました。

このとき、日本歯科医師会の常務理事は「説明を受けた顧客が自分で薬剤を塗布するならば、違法性は問えない」と回答しています。ただし、当然ですが、「使用薬剤が医薬部外品であること」「(照射する場合)照射ライトが医療機器ではないこと」が条件です。資格がないまま医薬品・医療機器を人に使用すると、医師法・歯科医師法に加えて「医薬品医療機器等法」にも抵触します。

参照URL:http://www.ikeipress.jp/archives/6766

1-3 セルフホワイトニングでは、どんな薬剤を使う?

医薬部外品であれば、どのような成分を使うかは各エステサロンの判断によります。有名なセルフホワイトニングのサロンで使われている薬剤には、たとえば、以下のような成分が含まれています。

◆炭酸水素ナトリウム(重曹)
食品添加物として用いられるほか、クレンザーに使われる研磨成分としても知られています。多少ではありますが、油脂の乳化(界面活性作用)、タンパク質の分解(加水分解作用)を持っているので、クリーニング作用が認められます。

◆グリセロール(グリセリン)
食品添加物として、安定剤・増粘剤・保湿剤・甘味料に用いられています。化粧品添加物としては潤滑剤・保湿剤に使われます。

◆ソルビタン脂肪酸エステル
食品用の乳化剤、工業用・化粧品用の界面活性剤として使われています。食品・化粧品の成分表示では「ポリソルベート」と表記するので、ホワイトニング用ジェルでも同様の表記になるはずです。

◆キサンタンガム
食品・化粧品などに使われるトウモロコシ由来の増粘剤です。

◆カルボキシビニルポリマー
食品・化粧品などに使われる増粘剤です。「カルボマー」という略称で表記されることもあります。

◆ソルビン酸カリウム
保存料として用いられる食品添加物です。

以上から、セルフホワイトニングの薬剤は「歯の着色汚れを落として、本来の白さを取り戻す成分」を重視していることがわかります。歯を漂白するのではなく、歯の汚れを落とす…ということです。つまり、正確に表現するならば、「ホワイトニングではなく、クリーニングである」ということになります。

2.歯を白くしたいなら、歯科医院のホワイトニング!

セルフホワイトニングの薬剤は、あくまでも「歯の汚れを落とすもの」でした。本当の意味で「ホワイトニング(歯を漂白)」したいのであれば、過酸化水素・過酸化尿素といった漂白成分を用いるしかありません。

過酸化水素・過酸化尿素を配合したホワイトニング剤は医薬品なので、無資格の人が扱うことはできません。過酸化水素・過酸化尿素を用いたホワイトニングをするには、歯科医院を受診する必要があります。

歯科医院を受診した上で実施するホワイトニングには、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」が存在します。最後に、それぞれの特徴をまとめることにしましょう。

2-1 オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、すべての行程を歯科医院で実施するホワイトニングです。過酸化水素の薬剤を使い、歯科医師または歯科衛生士が薬剤を塗布します。患者さんは座っているだけで良いので、負担がかかりません。

作用面でのメリットは「即効性」です。1回の施術で目に見えて白くなるので、「すぐにホワイトニング効果を実感したい」という人に向いています。その代わり持続力がやや低く、3か月~半年が経過すると元の色に戻ってしまいます。

2-2 ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医院で薬剤を処方してもらい、自宅で施術するホワイトニングです。過酸化尿素の薬剤を使い、自宅で7~10日ほどかけて、毎日、ホワイトニングを継続します。「自分でやらなければいけない」という意味では、セルフホワイトニングに近いものがある…と言えるでしょう。

即効性はありませんが持続力が高く、ホワイトニングを完了してから1年ほど、白さが持続することもあります。「1日2時間、薬剤を入れたマウスピースをはめていなければならない」という不便さはあるものの、「白い歯を長く保ちたい」という需要に応えてくれる手法です。

3.まとめ

以上から、セルフホワイトニングは「ホワイトニングではなく、クリーニングの一環である」と認識が正確です。もし、歯をもとのトーンより明るい白に変えたいなら、歯科医院を受診してオフィスホワイトニング・ホームホワイトニングをすると良いでしょう。さらなる漂白作用を望んでいる場合、オフィス&ホームホワイトニングを同時に実施する「デュアルホワイトニング」という手法も存在します。

コージ歯科_セルフホワイトニング

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