口内炎が痛くない場合は要注意!大きな病気の兆候かも…!?

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一般的には「口内炎=痛い」というイメージがありますが、痛みがないこともあります。普通なら、「痛くないなら良かった…」と安心してしまうところですが、「痛くない口内炎」は、痛みを生じる「普通の口内炎」より注意が必要なケースがあります。

こちらの記事では、「痛くない口内炎」の種類・外見的特徴などをまとめていますので、口腔内の健康を維持するための参考にしていただければ幸いです。

この記事の目次

1.痛くない口内炎の種類

それでは、まず「痛みを伴わない口内炎」の種類を紹介します。厳密には口内炎に分類されない症状も含まれていますが、「口内炎に見える症状」であれば、解説内容に含んでいます。

1-1 粘液嚢胞(ねんえきのうほう)

口腔内に1.55.0mmほどの水疱(水ぶくれ)が見られる場合、粘液嚢胞かもしれません。ご存じのように、口腔内は常に唾液で湿っています。大唾液腺・小唾液腺から、唾液が供給され続けているからです。

粘液嚢胞は小唾液腺が詰まることで生じます。歯の先端が当たったり、粘膜を噛んだりしたときに、小唾液腺の「唾液の出口」が塞がることがあるのです。出口がなくなっても唾液が分泌されますから、行き場のない唾液が粘膜内に溜まることになります。結果、水ぶくれが生じて、それがだんだん大きくなるわけです。

粘液嚢胞に痛みはありません。だんだん大きくなりますが、物理的刺激で簡単に破れ、内部の粘液が放出されます。ただ、ほとんどは再発し、唾液が溜まるとまた大きく膨らんできます

1-2 カンジダ性口内炎

カンジダ菌と呼ばれる真菌(カビ)が引き起こす口内炎です。口腔内の常在菌であり、健康な人が感染することは稀です。高齢者や乳幼児や、持病があり抵抗力が弱まっている時など、菌が増殖しやすい環境になり、感染を招くことがあります。カンジダ性口内炎にかかると、口腔粘膜の表面に白い苔状の病変が現れます。苔状の病変が生じた段階では痛みもなく、たいていは「白い苔が付着している」としか感じません。ただし、苔状の付着物を剥がそうとして無理にこすると、出血・腫れ・痛みなどの症状が出てきます。

1-3 全身性エリテマトーデス

自己免疫性疾患―「全身性エリテマトーデス」の症状として、口腔内の潰瘍があります。口腔粘膜にやや窪んだ白斑が生じるので、外見的にはアフタ性口内炎と同じです。ただ、全身性エリテマトーデスに起因する場合、「痛くない口内炎」になります。痛みがないことから、普通のアフタ性口内炎と区別することが可能です。

免疫システムが自分自身を攻撃する「自己免疫性疾患」の1つで、全身にさまざまな症状をきたします。口内炎以外の症状としては、以下のようなものが挙げられます。

《全身性エリテマトーデスの主な症状》
頬(ほほ)に蝶のような形状の赤斑
日光過敏症
関節の腫れ・痛み(関節炎)
白血球減少・血小板化粧・溶血性貧血(血算異常)
腎障害

関節リウマチの次に多い自己免疫性疾患です。全身性の自己免疫疾患を膠原病(こうげんびょう)と呼んでおり、「全身性エリテマトーデスは膠原病の一種である」などと説明されることも多いです。

1-4 口腔癌

痛くない口内炎が長期間にわたって治癒しない場合、口腔癌の疑いも考えなくてはなりません。口腔癌には「舌癌」「歯肉癌」「頬粘膜癌」などの種類があり、口腔内のどこにでも発生する恐れがあります。口腔癌の多くは、7種類のうち、いずれかの外見的特徴をとります。

《口腔癌の外見的特徴》
表在型…粘膜表面がただれて、荒れていく形状
白板型…白色で、やや不定形に膨らんだ形状
乳頭型…表面に凹凸があり、不定形な形状
肉芽型…表面はなだらかで、外に向けて膨らんだ形状
潰瘍型…内側に向かってえぐれていく形状
膨隆型…デキモノが内側に拡大していく形状
びらん型…広範囲に粘膜が荒れて、やや内側にえぐれた形状

参照URL:http://jsco-cpg.jp/guideline/04.html

口腔癌は、かなり進行するまで痛みがありません。上記いずれかの外見的特徴に気づいたら、歯科口腔外科を受診するようにしてください。痛みがないからといって放置しないようにしましょう。

2.痛くない口内炎の治療法

ここまで記述したとおり、痛みの生じない(または、生じにくい)口内炎の中には「生命にかかわる病気」も含まれています。医療機関を受診した場合、一般的にどのような治療をおこなうことになるかを確認してみましょう。

2-1 粘液嚢胞の治療法

痛みがないので放置する人も多いですが、基本的には何度でも再発を続けます。何度も再発を続けるうちに大きくなったり、硬くなったりする場合もあります。治療をせず様子を見ていても自然に治癒することもありますが、水ぶくれが気になる場合や、再発を繰り返す場合は治療を受けたほうが良いでしょう。

総合病院などの歯科口腔外科で外科手術をおこなうことができます。

水疱だけでなく、原因となっている小唾液腺まで除去します。

2-2 カンジダ性口内炎の治療法

真菌(カビ)感染症なので、「抗真菌薬」を用いるのが一般的です。カビが有している植物性の細胞膜を破壊する「アゾール系抗真菌薬」などがよく使われています。

使用している義歯など、口腔環境が不衛生だと再発してしまうので、口腔環境を衛生的に保つことは重要です。

2-3 全身性エリテマトーデスの治療法

現在の医学では、全身性エリテマトーデスを完全に治癒させる方法はありません。「副腎皮質ステロイド剤」「免疫抑制剤」などを投与して、病状をコントロールします。寛解(病状が落ち着いた状態になること)したとしても、生涯、ステロイドの服用を続けなくてはなりません。

2-4 口腔癌の治療法

外科手術・放射線治療・化学療法を組み合わせた集学的治療をおこないます。ただ、根治を目指すにあたっては、腫瘍を切除する外科手術が基本です。多くは、「放射線照射」「超選択的動注(腫瘍に栄養を送る血管に抗癌剤を入れる治療法)」などで腫瘍をなるべく小さくしてから、外科手術で腫瘍を取りのぞきます。

3.まとめ

痛くない口内炎は、「重大な病気の初期症状」という場合もあります。一般的に、普通の口内炎は2週間もあれば治癒します。2~3週間が過ぎても改善しない病変を見つけたら、歯医者さんを受診するようにしましょう。痛みがないからと安易に考えず、早めの受診が大切です。

 

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執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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