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早期発見がカギ!口唇ヘルペスの治療法と費用、4つの予防策

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「口唇ヘルペス」はくちびる周辺が赤く腫れ、水泡ができる病気です。痒みや痛みを伴う場合もありますが、通常10日から2週間で治まります。

原因は「単純ヘルペスウイルス1型」というウイルスですが、現代の医学では体内から追い出すことはできません。そのため、一度発症すると再発する可能性があります。

しかし、早期治療での症状軽減、生活改善や食生活の見直しで再発を予防することは可能です。まだ感染・発症していない人も含め、正しい治療法、日常生活での注意点をご紹介しましょう。

【関連記事】口唇ヘルペスの原因をチェック!悪化させないための基礎知識まとめ

1.口唇ヘルペスの治療法と費用

口唇ヘルペスを重症化させないためには、自己判断や、放置をしたりせず、病院で適切な治療を受けることが大切です。「くちびるや、その周辺が赤く腫れる」「発疹が出始めた」くらいの初期段階に治療を開始すると効果的です。病院では診察を行い、症状に合った薬(外用薬・飲み薬(抗ウイルス薬)を処方、また再発予防法などを指導してくれます。

1-1 口唇ヘルペス治療の診療科

もし、口唇ヘルペスの症状が現れたら、早めに病院で治療するのがおすすめです。とはいえ、特に初めて病院に行く場合、どの診療科を選べばいいか、どんな診察・治療を行うのか、わからないことが多いと思います。

口唇ヘルペスに対応している診療科には「内科」「皮膚科」「小児科」「口腔外科」「歯科」などがあります。ヘルペスは完治することはできませんが、きちんと病院で治療すれば、症状の悪化を食い止め、早期の回復が可能です。

1-2 口唇ヘルペスの治療の流れと処方薬

診察内容は、医師が問診と視診で口唇ヘルペスかどうかを判断します。症状に応じ、ウイルスの増殖を抑える抗ヘルペスウイルス薬を処方します。通常、特別な検査はしませんが、症状やケースによっては血液検査を行うこともあります。処方される薬は以下の通りです。

外用薬

水泡が広がらないよう、患部に塗る軟膏またはクリーム。軽症、治りかけのヘルペス、あまり再発しない患者に処方される。アシクロビル軟膏、ビラダビン軟膏など。

内服薬

皮膚に現れた症状に加え、神経細胞にいるウイルスの増殖を抑える錠剤または顆粒状の飲み薬。初期症状が出た時点で服用すると回復が早まる、また再発しにくくする効果も期待できる。バラシクロビル塩酸塩錠など。

なお、内服薬と外用薬の併用処方は、保険上不適合と判断されるので注意が必要です(ただし、保険審査を通過する地域もある)。

1-3 口唇ヘルペスの治療を行う際に必要な費用

病院で、口唇ヘルペス治療を行う場合、診察料(処方箋料含む)、処方薬の費用はまちまちです。

(例)「皮膚科」で保険診療(3割負担)を受けた場合

診察料および処方箋料…合計1100円前後

薬代(薬の処方があった場合)…内服薬/約1400円(バラシクロビル塩酸塩錠)、外用薬/500円前後(アシクロビル軟膏5g)

以上のことから、塗り薬であれば飲み薬に比べて費用が安いというメリットがあります。

2.口唇ヘルペスの治療薬についての知識

2-1 口唇ヘルペスの主な治療薬とその使用方法

痒みや皮膚の赤みほか、口唇ヘルペスのサインが出たら、外用薬(塗り薬)を塗布すると症状を抑えることができます。口唇ヘルペスの薬はさまざまな製薬会社でつくられており、市販されている製品もあるので、薬剤師所在のドラッグストアなどで購入可能です。

主な市販薬

  • ビダラビン軟膏・クリーム
  • アシクロビル軟膏・クリーム

使用方法

1日3~5回、患部に塗布します。使用期間は約10日が目安。清潔を保つため、使用前、使用後は手を洗うようにしてください。

注意点

これらの市販薬はすべて「第1類医薬品」です。そのため薬剤師の質問に答え、説明を聞いてからの購入になります。また、初めて口唇ヘルペスを発症した人は購入できないので注意しましょう。

2-2 薬を個人輸入する場合は副作用のリスクに注意

「バラシクロビル塩酸塩・アシクロビルを有効成分とする内服薬」は、病院で処方される抗ウイルス薬で、ヘルペスウイルスの活動を効果的に抑制することができます。通常は医師の診察を受けてから処方してもらう薬ですが、保険適用でも高額な値段や、市販されていないという理由から、個人で輸入する人もいるようです。個人輸入の際に気をつける点が下記の3つになります。

①正しい用法と用量で使用しなければ効果が出ない

②体質に合わない

③副作用が出る

薬を安価で購入したい気持ちはわかりますが、服用に危険を伴うこともあります。そのため、輸入はおすすめできません。

3.口唇ヘルペスの予兆と原因

3-1 くちびるのムズムズ感が口唇ヘルペスの予兆

「くちびるがムズムズして、違和感がする…」「口のあたりが、なんだか熱っぽい」。それは「口唇ヘルペス」の予兆かもしれません。もし罹病していたら、しばらくすると、くちびるや口周辺に赤みが差し、数日中に小さな水ぶくれ(「熱のはな」などとも言われます)が発生します。

症状のピークを過ぎると水ぶくれはかさぶたになり、おおよそ10日~2週間くらいで治まりますが、患部には軽い痒みやほてり、痛みなどが生じます。症状は体調によって異なり、初めて感染した場合は最大5mm程度の大きな水ぶくれができ、さらに発熱することもあります。

3-2 口唇ヘルペスの原因は「ヘルペスウィルス」

「ヘルペスウィルス」について

原因は「単純ヘルペスウイルス1型」というウイルスで、風邪をはじめ、疲れやストレスにより免疫力が低下しているときに発症します。このウイルスですが、現代の医学では体内から追い出すことはできません。そのため、一度発症すると再発してしまう可能性があります。

また「潜伏感染」タイプであり、初めて感染した際に免疫ができても神経細胞(三叉神経節)に入り込み、再発を繰り返します。ただし、よほど体調不良でない限りは自然治癒し、皮膚も元通りに回復するだけでなく、痕も残らないのであまり気にし過ぎない方がいいでしょう。

口唇ヘルペスに感染する可能性は誰にでもある

口唇ヘルペスになってしまったとき、「完治できない、厄介な病気にかかってしまった…」と思ってはいませんか? 実は、子供の頃に既に感染していて抗体を持っている人は全体の70~80%といわれ、中でも60代以上になると約9割の人が単純ヘルペスウイルスの抗体を保持しているといわれています。

しかし、核家族化、虫歯予防や衛生面の改善などが進んでいる影響から、最近は抗体を持たない人が増えています。抗体を持っていない場合、大人になってから初めて感染すると、重症化するケースが多くなってしまいます。

あるいは抗体を持っていたとしても、口唇ヘルペスは抗体保持者であれば、誰もが発症する可能性があるので、注意が必要でしょう。このように、抗体があってもなくても感染する可能性があるため、早期改善を心がけ、治療薬などを常備しておくようにしましょう。

4.口唇ヘルペスを防ぐ4つのポイント

口唇ヘルペスは感染力が強く、直接的な接触や、間接的な接触でも感染します。ヘルペスウイルスに免疫がない、または免疫があっても体調が悪い、抵抗力が落ちている人がウイルス保持者と直接接触したり、食器やタオルなどのウイルスが付着した器物に触れたりすることで感染してしまいます。そのため家族や恋人など、近しい間柄での感染が少なくありません。

また、特に水泡などの症状が出ている人が、患部に触れた指で人や物にさわるとウイルスが拡大することもあります。ですから、「不用意に患部に触れない」「もし触れてしまったら必ず手を洗う」ことを心がけてください。

潜伏したウイルスが、風邪や発熱、ストレス、疲労、紫外線、免疫力の低下などで再活性化するため、口唇ヘルペスにはどうしても再発の不安が付きまといます。

再発する頻度は、体質や体調などによってかなり個人差はありますが、平均すると1年に2回程度といわれています。免疫力が低下している場合などは、治った翌月にまた症状が出てしまうというケースもあります。またアトピー性皮膚炎などの影響で、皮膚のバリアが弱い場合も発症しやすくなります。

ここで、口唇ヘルペスにかからないための4つのポイントを下記で紹介します。

①体調を崩さないよう注意し、普段から健康に留意することが大切。

②1日3食、栄養バランスのとれた食事を心がける。

③ストレスや不規則な生活にならないように気をつける

④ヘルペスの再発を促す「アルギニン」を含む食材(ナッツ類、チョコレート、コーヒーほか)を控える。

※ただし、アルギニンには生活習慣病や血圧などを予防してくれる効能があるため、摂取量が低下すると別の病気につながることも。これには、ヘルペスウイルス発生を抑制するといわれる栄養素「リシン(リジン)」をバランスよくとることで対処しましょう。リシンを有する食材には牛乳(乳製品)、牛肉、鶏肉などがあります。

5.まとめ

口唇ヘルペスは誰もがかかりうる病気です。もし症状が出てしまっても、「厄介な病気になってしまった」「再発したら……」と後ろ向きにならず、まずは病院に行き、早めの治療を受けましょう。早期に対処すれば軽い症状で治まり、痕などが残ってしまう心配も軽減されます。

また、ヘルペスウイルスは神経に潜伏しているため、抗体を持っている人はもちろん、感染していない人も、いつ罹患するかわかりませんので、普段から注意することが大切です。予防法は「健康的な生活を送る」こと。健康に気を付けて、口唇ヘルペスの発症や再発を防ぐようにしてください。

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