口唇ヘルペスの治療費用の目安と再発リスクを下げるための注意点

口唇ヘルペスの治療費用の目安と再発リスクを下げるための注意点

 

 

「口唇ヘルペス」は、くちびる周辺が赤く腫れ、水疱ができる病気です。かゆみや痛みを伴う場合もありますが、1〜2週間ほどで治まることがあります。

原因は「単純ヘルペスウイルス1型」というウイルスです。一度感染すると、ウイルスが体内に潜伏し、体調不良や疲労などをきっかけに再発することがあります。

ただし、早期に相談することで、症状に応じた対応が検討されます。また、日常生活を見直すことで、再発のリスクを下げることにつながります。まだ感染・発症していない方も含め、治療法や日常生活での注意点をご紹介します。

この記事の目次

1.それって本当に口唇ヘルペスなの?

口唇ヘルペスは、口や唇の周りが赤く腫れ、水ぶくれができることがあります。見た目がニキビに似ていることもありますが、唇そのものにはニキビができにくいとされます。痛みだけでなく、かゆみやピリピリした違和感がある場合、口唇ヘルペスの可能性があります。

口唇ヘルペスで起きる症状

・患部にかゆみや違和感を感じる

・赤みが出てきて、熱っぽさを感じることがある

・赤みが増して、水ぶくれができる

・1〜2週間ほどでかさぶたになり、回復傾向がみられることがある

我慢できずにかき壊してしまうことで悪化

かき壊してしまうことで、傷口が広がり、治りにくくなることがあります。また、症状が出ている部分にはウイルスが多く含まれるため、他の人に触れることで感染が広がる可能性があります。グラスやタオルの共有などから感染することもあるため、注意しましょう。

ウイルスが潜伏し、再発する可能性がある

一度、口唇ヘルペスを発症した方は、体内にウイルスが潜伏しているため、再発する可能性があります。再発のきっかけとしては、下記のようなものがあります。

■再発のきっかけ
・風邪を引いて体調が低下している時
・睡眠不足の時
・ストレスが溜まっている時
・疲れが溜まっている時
・紫外線を受けた時
・月経前など体調が変化しやすい時

2.口唇ヘルペスの治療法と費用

口唇ヘルペスを重症化させないためには、自己判断や放置をせず、医療機関で診断を受け、症状に合った治療を受けることが大切です。「唇やその周辺が赤く腫れる」「発疹が出始めた」などの初期段階で相談するとよいでしょう。医療機関では診察を行い、症状に応じて外用薬や飲み薬などの抗ウイルス薬を処方し、再発予防のための注意点を説明することがあります。

2-1 口唇ヘルペス治療の診療科

もし、口唇ヘルペスの症状が現れたら、早めに医療機関に相談しましょう。初めて受診する場合、どの診療科を選べばいいか、どんな診察・治療を行うのか、わからないことも多いと思います。

口唇ヘルペスに対応している診療科には「皮膚科」「内科」「小児科」「歯科口腔外科」「歯科」などがあります。ヘルペスウイルスを体内から完全に排除することは難しいとされていますが、医療機関で治療を受けることで、症状の悪化を抑えられる場合があります。

2-2 口唇ヘルペスの治療の流れと処方薬

診察では、医師が問診と視診で口唇ヘルペスかどうかを判断することが多いです。症状に応じ、ウイルスの増殖を抑える「抗ヘルペスウイルス薬」を処方します。通常は特別な検査をしないこともありますが、症状やケースによっては検査を行う場合もあります。処方される薬は以下の通りです。

外用薬

皮膚の表面や粘膜などに使用する薬です。軟膏剤やクリーム剤などがあります。

軽症の場合や、再発時の症状が限られている場合などに処方されることがあります。

例)アシクロビル軟膏、ビダラビン軟膏など。

内服薬

口から服用する飲み薬です。

皮膚に現れた症状に対して、ウイルスの増殖を抑える目的で使用されます。症状が出始めた早い段階で服用することで、症状の期間や程度を抑えられる場合があります。

例)バラシクロビル塩酸塩錠など。

※内服薬と外用薬の併用可否や保険上の取り扱いは、症状、処方内容、保険審査などにより異なる場合があります。詳しくは医師や薬剤師に確認しましょう。

2-3 口唇ヘルペスの治療を行う際に必要な費用

医療機関で口唇ヘルペス治療を行う場合、診察料、処方箋料、薬代は、診療内容や処方される薬、保険の負担割合によって異なります。

(例)皮膚科で保険診療(3割負担)を受けた場合

診察料および処方箋料:1,100円前後
薬代(薬の処方があった場合):
内服薬:約1,400円(バラシクロビル塩酸塩錠)
外用薬:約500円(アシクロビル軟膏5g)

※上記は過去記事内の目安です。実際の費用は、診療報酬、薬価改定、処方日数、受診する医療機関、保険の負担割合などによって変わります。受診時に確認しましょう。

3.口唇ヘルペスの治療薬についての知識

3-1 口唇ヘルペスの主な治療薬とその使用方法

かゆみや皮膚の赤み、ピリピリ感など、口唇ヘルペスのサインが出たら、外用薬(塗り薬)を使用することで症状を抑えられる場合があります。口唇ヘルペスの薬はさまざまな製薬会社でつくられており、市販されている製品もあります。薬剤師のいるドラッグストアなどで購入できる場合があります。

主な市販薬

ビダラビン軟膏・クリーム
アシクロビル軟膏・クリーム

使用方法

1日3〜5回、患部に塗布します。使用期間は薬ごとの添付文書に従ってください。清潔を保つため、使用前、使用後は手を洗うようにしてください。

注意点

これらの市販薬は「第1類医薬品」に分類されるものがあります。そのため、薬剤師の説明を受けてから購入する必要があります。また、初めて口唇ヘルペスを発症したと思われる人、患部が広範囲の人、症状が強い人などは、市販薬ではなく医療機関での診察が必要です。市販薬は、過去に医師から口唇ヘルペスと診断された人の再発治療薬として使われるものがあります。

外用薬のみで対応できるか、内服薬が必要かは症状によって異なります。症状が重い場合や、広範囲に広がる場合、発熱を伴う場合、初めて発症した場合は、医療機関に相談しましょう。

3-2 薬を個人輸入する場合は副作用のリスクに注意

「バラシクロビル塩酸塩・アシクロビルを有効成分とする内服薬」は、医療機関で処方される抗ウイルス薬です。医師の診察を受けてから処方してもらう薬ですが、保険適用でも費用がかかる、市販されていないという理由から、個人で輸入する方もいるようです。個人輸入の際に気をつける点は下記の通りです。

①正しい用法と用量で使用しなければ、期待した効果が得られないことがある
②体質に合わないことがある
③副作用が出ることがある
④偽造品や品質が確認できない医薬品が届く可能性がある

薬を安価で購入したい気持ちはわかりますが、自己判断での個人輸入や服用にはリスクがあります。 医薬品は医師や薬剤師に相談した上で使用しましょう。

4.口唇ヘルペスの予兆と原因

4-1 くちびるのムズムズ感が口唇ヘルペスの予兆

「くちびるがムズムズして、違和感がする」「口のあたりが、なんだか熱っぽい」。それは「口唇ヘルペス」の予兆かもしれません。発症すると、くちびるや口周辺に赤みが出て、数日中に小さな水ぶくれが発生することがあります。

症状のピークを過ぎると水ぶくれはかさぶたになり、1〜2週間ほどで治まることがありますが、患部には軽いかゆみやほてり、痛みなどが生じます。症状は体調によって異なり、初めて感染した場合は強い症状が出ることもあります。発熱や広範囲の水ぶくれがある場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

4-2 口唇ヘルペスの原因は「ヘルペスウイルス」

「ヘルペスウイルス」について

原因は「単純ヘルペスウイルス1型」というウイルスです。風邪、疲れ、ストレス、睡眠不足、紫外線などをきっかけに、潜伏していたウイルスが再活性化し、症状が出ることがあります。このウイルスを体内から完全に排除することは難しいとされています。そのため、一度発症すると再発する可能性があります。

また「潜伏感染」するウイルスであり、初めて感染した後、神経節に潜伏し、体調の変化などをきっかけに再発することがあります。ただし、症状の出方や再発頻度には個人差があります。

口唇ヘルペスに感染する可能性は多くの人にある

口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスに感染することで起こります。初感染は無症状のこともありますが、大人になってから初めて感染した場合や、体調が低下している場合には症状が強く出ることがあります。

また、過去に感染して抗体を持っていたとしても、口唇ヘルペスが再発する可能性があります。抗体の有無にかかわらず、症状が出た場合は早期に対処し、必要に応じて医療機関に相談しましょう。

5.口唇ヘルペスを防ぐ4つのポイント

口唇ヘルペスは、直接的な接触や、タオル・食器などを介した間接的な接触で感染することがあります。ヘルペスウイルスに免疫がない人、または体調が悪く抵抗力が落ちている人が、症状のある人と接触したり、ウイルスが付着したものに触れたりすることで感染する可能性があります。そのため家族や恋人など、近しい間柄で感染することもあります。

特に水疱などの症状が出ている方が、患部に触れた指で人や物に触ると、感染が広がることがあります。「不用意に患部に触れない」「もし触れてしまったら必ず手を洗う」ことを心がけてください。

潜伏したウイルスは、風邪や発熱、ストレス、疲労、紫外線、体調の低下などで再活性化することがあります。再発する頻度は、体質や体調などによって個人差があります。また、アトピー性皮膚炎などがある場合は症状が重くなることもあるため、早めに医療機関に相談しましょう。

ここで、口唇ヘルペスの発症や再発のリスクを下げるための4つのポイントを紹介します。

①体調を崩さないよう注意し、普段から健康に留意する。
②1日3食、栄養バランスのとれた食事を心がける。
③ストレスを溜めすぎず、睡眠不足や不規則な生活を避ける。
④紫外線を受けすぎないよう、日差しが強い日は対策をする。

※特定の食品だけを控えたり、特定の栄養素だけを多く摂取したりする予防法は、自己判断で行わないようにしましょう。持病がある方、妊娠中・授乳中の方、薬を服用中の方は、医師や薬剤師に相談してください。

6.まとめ

口唇ヘルペスは多くの人に起こりうる病気です。もし症状が出てしまっても、自己判断で放置せず、まずは医療機関に相談しましょう。早期に対処することで、症状の期間や程度を抑えられる場合があります。

また、ヘルペスウイルスは体内に潜伏することがあるため、再発を完全に防ぐことは難しい場合があります。普段から体調を整え、患部に触れない、タオルや食器を共有しないなど、感染を広げないための注意も大切です。口唇ヘルペスになりやすい方は、症状が出たときの対応について、あらかじめ医師や薬剤師に相談しておくとよいでしょう。

【参考サイト】

・日本皮膚科学会 皮膚科Q&A ヘルペスと帯状疱疹 Q2 単純疱疹はどういう病気ですか?
https://qa.dermatol.or.jp/qa5/q02.html

・済生会 口唇ヘルペス
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/_herpes_labialis/

・PMDA アシクロビル軟膏 添付文書情報
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/otcDetail/ResultDataSetPDF/400093_J2501000125_01_01

・厚生労働省 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html

・厚生労働省 あやしいヤクブツ連絡ネット
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/

・MSDマニュアル プロフェッショナル版 単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/13-%E6%84%9F%E6%9F%93%E6%80%A7%E7%96%BE%E6%82%A3/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9/%E5%8D%98%E7%B4%94%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%82%B9-hsv-%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87

尾上剛 先生監修
先生からのコメント

ヘルペス発症時には見た目を隠すためにもマスクをされる方が多くいらっしゃいます。マスクが悪いとは言いませんが、ヘルペスの原因がウイルス感染症である以上、清潔にすることが1番です。頻回にマスクを取り換えることを強くお勧めいたします。また、ほかの人にうつすリスクが低いときにはマスクを外しておくことをお勧めいたします。その理由としてマスクによって口回りの湿度が上がり、ウイルスにとっては繁殖しやすい環境になるためです。

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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