歯医者さんで、「子供は歯磨き粉を使わない方がいい」と言われたことはありませんか?大人は歯磨き粉をつけて歯を磨くのに、子供はつけない方がいいのはなぜなのでしょうか。
日本大学・歯学部・小児歯科学講座・白川哲夫教授監修のもと、子供が歯を磨くとき、本当に歯磨き粉をつけない方がいいのかをまとめました。
大切な子供の歯の健康を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
歯磨き粉を使わない方が良く磨ける?その理由
子供が歯を磨くとき、歯磨き剤(歯磨き粉)の成分が歯に悪影響を及ぼすということではありません。
ですが、発泡剤が入っているため泡立ちがよく、また香りもあるので、短時間歯を磨いただけで歯を“よく磨けた気持ち”になってしまいます。
十分に磨けていないのに磨けていると錯覚してしまうマイナス面を考慮し、小児歯科では「歯磨き剤を使わずに磨きましょう」というアナウンスをしています。
歯の汚れをしっかりと落とす工夫!子供の仕上げ磨きは大切
歯磨き剤を少量つけて歯を磨き、しばらくはしっかりと磨けているかどうかを親が確認しましょう。そこで、しっかりと磨けているようであれば使い続けても問題ありません。
とはいえ、原則はやはりつけない方が磨くことに集中できます。磨き終わったところで、磨き残しがないか確認をしましょう。
それから小学校の低学年くらいまでは、歯磨き剤を使う、使わないにかかわらず、親御さんが仕上げ磨きをすることが大切です。
まとめ
子供のうちに歯の磨き方を習得することで、大人になってからも虫歯になりにくくなります。
まずは歯を上手に磨けるように、歯磨き粉をつけずに歯を磨いてみてはいかがでしょうか。
※詳しくはこちらでチェック「【教授に聞く】親から子供へのキスで虫歯はうつる?避けたい生活習慣や癖」
日本大学 歯学部 小児歯科学講座 教授
【略歴】
1986年~1989年:北海道大学歯学部附属病院 助手
1989年~2002年:北海道大学歯学部附属病院 講師
2002年~2003年:北海道大学歯学部附属病院 高次口腔医療センター 助教授
2003年~2006年:北海道大学病院 高次口腔医療センター 助教授
執筆者:
歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。