虫歯

虫歯の進行速度が加速する原因と進行を遅らせる6つの対処法

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虫歯ゼロはもちろん理想ですが、なかなかそうはいきません。しかし、もし虫歯ができてしまったとしても、進行速度を遅くすることは可能です。

初期段階ほど治療も簡単で済むため、「虫歯を作らない」のと同じぐらい「虫歯を悪化させない」ことも重要なのです。 また、初期段階から末期段階まで、各段階で必要な治療も異なるため、適宜正しい方法を選択しなくてはいけません。

この記事では、虫歯が進行する原因やその対策、できてしまった虫歯にどのように対処したらよいのかを詳しく解説します。

1.虫歯の進行速度が加速する原因

虫歯が一気に悪化する人と、そうならない人もいます。体質にもよりますが、生活習慣を改めないと、虫歯はいつのまにか悪化していきます。

この章では、虫歯の進行速度が加速する原因を紹介し、その中で気をつけるべきポイントをいくつかお伝えしていきます。

1-1 間食や糖分の摂取

虫歯は、虫歯菌が砂糖などの糖分を栄養として活動し、酸を出すことで悪化します。虫歯菌の出す酸が、歯のミネラルを溶かしてしまうのです。

唾液の働きで口内が酸性から中性に戻れば問題ありませんが、間食ばかりしていたり、糖分を過剰摂取したりする人は唾液の働きが追いつかず、どうしても虫歯が悪化しがちです。

1-2 長時間にわたる飲食

ダラダラといつまでも食事を続けることも虫歯の進行を早めます。もちろん、家族で会話をしながら食事をすることも大事ですが、必ず水やお茶などを食卓に添えて、口内をいつでもリフレッシュできるようにしておきましょう。

1-3 磨き残し

頻繁に間食をしても、甘いものばかり食べても、長時間にわたる食事の頻度が多くても、歯磨きさえすれば虫歯になりにくいという説もあります。

確かにその通りですが、せっかく歯磨きをしても、磨き残しがあっては効果は半減です。一部でも糖分が残っていれば、そこから虫歯菌が活性化してたちまち口内は酸性に傾いてしまうのです。

2.虫歯の進行速度を遅らせる6つの対処法

このように、虫歯になりやすいポイントがあるということは、逆にいえば、そのような点を避ければ虫歯の進行を遅らせることもできるということです。虫歯になるリスクを抑え、もしできてしまっても進み具合を遅くさせる方法を紹介します。

2-1 ブラッシング

前歯、奥歯をそれぞれ数回ずつブラッシングして、それで歯磨きを終了してしまう人も少なくないかもしれませんが、それでは不十分です。歯ブラシの毛先をしっかりと歯に当てて、歯1、2本ごとに30回ほど細かく振動させなければいけません。

細菌の巣になりやすい、歯の根本にたまった歯垢をかき出すようにするイメージですが、かといって歯茎を磨くのではなく、あくまでも歯を磨かなければいけません。

2-2 過剰な糖分摂取を控える

虫歯菌が糖分を分解して酸を出し、口腔内が酸性になることで歯が溶け出すのが虫歯ですから、できるだけ糖分の摂取を控えることも大事です。

それならば、甘みの少ないものばかり摂ればいいのかと考える人もいるかもしれませんが、それは間違いです。糖度の低いものでも、ダラダラと食べ続ければ虫歯を作りやすくしてしまいます。

甘みの強いものを食べても、その後しっかりと歯磨きをすることの方が大切なのです。糖分の過剰摂取を控えることと、食後のケアをきちんと行うことを意識しましょう。

2-3 キシリトールガム

糖分を控えることが大事といっても、脳や赤血球の活動には欠かせない栄養分でもあるので、まったく絶ってしまうこともできません。

三度の食事では普通に糖分を摂取しながら、間食では代用甘味料を使用したものを食べるようにするのが良策でしょう。

虫歯予防の代用甘味料としてよく知られているのが、キシリトールです。人工甘味料といっても化学的に合成されているわけではなく、白樺やとうもろこしの芯を加工して作っている天然素材です。甘味はありますが、虫歯菌のエサにはならないので安心です。

2-4 フッ素の塗布

歯の表面を歯科でフッ素でコーティングすることで、虫歯菌によって口内が酸性に傾いても溶けにくくする方法もあります。フッ素を塗るというと抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、実はフッ素は海産物やお茶にも含まれていて、日常の食事の中で口にする機会も多いミネラルです。

食後にお茶を飲む習慣にも、ある程度の虫歯予防効果が期待できますが、フッ素を歯に塗布してしまえばより有効です。虫歯予防に使用されるフッ化ナトリウムは、自然界の蛍石(ほたるいし)から精製されているので安心です。

2-5 バイオガイア プロデンティス

バイオガイア プロデンティスは、スウェーデン生まれの歯質改善サプリです。母乳由来の乳酸菌L.ロイテリ菌は口腔内ケアに力を発揮することで知られています。

歯磨き後に舐めることによって、虫歯菌だけではなくさまざまな悪玉菌やウイルスの増殖を抑える働きがあるといわれています。

2-6 サホライド

できてしまった虫歯の進行を食い止めるために、サホライドを歯科で塗布することがあります。サホライドはフッ化ジアンミン銀で、虫歯になった部分に銀が付着して進行を食い止める仕組みになっています。

保険が適用されるので値段は高くありませんが、塗布した部分が黒くなってしまうという欠点もあります。ただ、黒くなった部分は、1週間程度で元に戻ります。

3.年齢による虫歯の進行速度の違い

年齢によって、虫歯の進行速度は異なります。子どもほど進行が早く、大人は比較的ゆっくりです。あっという間にひどくなってしまう子どもはもちろんですが、大人も気づいたら深刻な事態になっていた、ということも少なくないので注意が必要です。

3-1 小児(乳歯)の場合

乳歯や生え変わったばかりの永久歯は、非常に柔らかいため、虫歯の進行も早くあっという間に大きな虫歯になってしまいます。

歯の生え変わり時期は虫歯ができやすい場所も常に移動するため、管理しにくいのが特徴です。できれば毎月、少なくとも4~5ヶ月に一度は歯科でチェックしてもらうようにしましょう。

3-2 成人(永久歯)の場合

永久歯の虫歯の進行速度は、乳歯に比較するととてもゆるやかです。とくに20歳を境にして極端に遅くなります。

その一方で歯周病は20代後半から進行し始めるので、成人は虫歯だけではなく、歯周病の検診も定期的に受けるようにすることをおすすめします。

4.虫歯の進行度ごとの治療

もし、虫歯になってしまったら、歯科で治療してもらわなければなりません。虫歯と一口にいっても進行状況によってさまざまで、各段階で必要な治療は異なります。

4-1 要観察歯(CO)の治療

まだ歯に穴は開いていない、虫歯になりかけの状態です。痛みはないものの、放っておけば確実に進行してしまいますが、まだ自然修復できる段階です。

歯科医院で適切な歯磨きを習って、家庭でそれを根気よく続け、こまめに定期検診を受けるように心がけましょう。

4-2 初期の虫歯(C1)の治療

歯のエナメル質に小さな穴が空いてしまった状態です。虫歯になってしまった部分を取り除き、型取りをして金属の詰め物をします。麻酔はしますが、治療中、治療後の痛みはほとんどありません。

4-3 象牙質まで進行した虫歯(C2)の治療

虫歯がエナメル質の奥の象牙質にまで進行した状態です。熱いもの、冷たいものがしみる症状が出ています。虫歯に侵食された部分が少ない場合には、C1と同じ治療で済みますが、奥まで侵されていた時は歯全体を覆う被せ物を作らなくてはなりません。

4-4 歯髄(歯の神経)まで進行した虫歯(C3)の治療

虫歯が象牙質の奥の歯髄にまで達すると、何も食べていなくても常に激しい痛みが続きます。麻酔も効きにくい状態で、神経を取る処置をしなければいけません。

歯髄の中が細菌に感染すると膿がたまってしまうので、完全に消毒して防腐剤をつめてから被せ物を作ります。最短でも5週間という長い治療期間が必要です。

4-5 歯質が失われた歯(C4)の治療

歯冠部がほとんど溶かされてしまい歯質がほんの少ししか残っていない状態です。ここまで来ると歯髄が死んでいるので痛みは感じませんが、歯の状態は悪化を続けています。

残存している歯の一部に被せ物をしたり、入れ歯の土台にしたりすることもできますが、ほとんどの場合、抜歯をしてその部分を入れ歯やブリッジで補う治療になります。

5.まとめ

このように、虫歯の進行はゆるやかにすることができる反面、気をつけなければどんどん悪化の一途をたどってしまうでしょう。虫歯ゼロというのは難しいにせよ、できてしまった虫歯はできるだけ悪くしないようにしたいところです。

できてしまった虫歯は、可能な限り早く治療することが非常に大事です。しかし、初期虫歯は痛みがないため見逃してしまうことがあります。歯科の定期検診を受けるなどして、日頃からこまめにチェックするように心がけましょう。

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