虫歯

軽度から重度まで、前歯の虫歯のさまざまな治療法とその費用

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虫歯になった歯も、その損傷の度合いによって、治療法はさまざまです。虫歯によって小さな穴ができたり、欠けてしまったり、神経まで到達して強い痛みがあったり、歯が折れてしまうということもあります。

小さな穴が空いた程度なら、保険の適用内でもきれいに治せますが、大きな穴が空いたり、欠損が大きい場合には、保険適用外の方が、より良い素材を使った治療や、先進の治療が可能だと言えます。まずは、前歯の虫歯のさまざまな治療法について、紹介していきます。

1.前歯の虫歯治療が必要な6つのケース

前歯の虫歯といっても、軽度のものから重度のものまであり、それに従って、さまざまな治療法があります。ここでは、治療が必要な6つのケースについて紹介していきます。

1-1 前歯に小さな穴が空いた場合

神経に到達するほど深くなく、小さな穴が空いた程度の虫歯であれば、コンポジットレジンを用いて、簡単に穴をふさぐことができます。

コンポジットレジンとは、自然な歯の色に近い樹脂で、光を当てることで硬化する素材です。健康な歯を大きく削ることもなく、硬化後は歯に密着するので仕上がりもきれいで、短時間で治療することができます。

1-2 前歯が欠けてしまった場合

見た目は小さな穴でも、内部で虫歯が大きく進行していると、歯が欠けてしまうケースがあります。この場合、内部の虫歯を除去した後に、欠けた部分を補う治療法になります。レジンやセラミックなどで、欠けた部分を補います。

1-3 痛みが激しい場合

虫歯の痛みが激しい場合は、内部に広がった虫歯が歯の神経にまで到達しているケースです。虫歯の除去に加えて、神経を抜く必要があります。

神経を抜くと、歯は死んでしまうため、なるべく抜かない処置が望ましいのですが、虫歯が神経に到達している場合は、神経を抜く処置は避けられないといえます。その上で、詰め物をして穴をふさぎます。

1-4 前歯が黒く変色している場合

虫歯によって、歯の神経がすでに死んでしまっている場合もあります。歯の神経が失われると、歯の新陳代謝がなくなり、徐々に歯は黒ずんでいきます。虫歯の治療および、神経をしっかりと除去する処置をした上で、レジンやセラミックで除去した部分を補完します。

1-5 前歯が折れてしまった場合

虫歯が大きく進行して、歯が折れてしまうケースもあります。また、虫歯を除去するために、根元を残して、全体を削らなければ処置できない場合もあります。虫歯の治療をした上で、土台を作り、レジンやセラミックで欠損した歯を接着する治療を施します。

1-6 前歯を根元まで失った場合

虫歯によって、前歯を根元まで根こそぎ失うケースもあります。完全に歯を失った場合には、左右の歯を土台にして、ブリッジをかけて歯を補うか、あるいは、インプラント(人工歯根)を埋め込み、それを土台にするという治療になります。

2.保険適用内でできる治療について

前歯の保険内治療では、素材や治療法が特定されています。前歯は目立つ箇所なので、銀歯は避けたいところですが、前歯であれば白いレジン素材も保険でカバーできます。また、歯を失った場合は、ブリッジが主な治療法となります。

2-1 コンポジットレジン

小さな虫歯を埋める前歯のコンポジットレジンは、保険の適用内となります。レジン素材は、時間が経つと汚れを吸着して黄変するので、前歯の表側など使用箇所によっては、詰め物が目立ってくる可能性があります。

2-2 前歯なら硬質レジン前装冠で治療可能

大きく歯を削ったりする場合は、金属をベースに白色のレジン(プラスチック)を被せた、硬質レジン前装冠を使用することができます。前歯であれば、保険内で治療が可能です。ただし、ベースとなる金属(金銀パラジウム合金)が徐々に溶出して、歯茎の境目が黒くなる場合があります。

硬質レジン前装冠
提供:早川歯科医院

2-3 ブリッジの保険適用範囲

欠損した前歯を治療する場合は、ブリッジによる処置が保険適用内となります。保険のブリッジで白い歯(レジン前装冠)を入れられるのは、1番目から4番目までの歯となります。

ブリッジ

提供:早川歯科医院

2-4 保険内治療のメリットとデメリット

メリット

前歯の虫歯における保険内の治療では、やはり治療費を安く抑えられるということが最大のメリットとなります。軽度な虫歯では、リーズナブルでその後の2次的な虫歯などといったリスクの少ない治療も可能です。

デメリット

治療後の見た目に関わる素材がレジンや金属に限られることがデメリットです。レジンは、自然な歯の色と合わない場合もあり、時間が経つごとに変色する素材です。また、前歯を欠損した場合、左右の歯にブリッジをかけるため、健全な歯を削る必要があります。

3.保険適用外の治療について

前歯の虫歯治療において、保険の適用外となるのは、主に素材の違いによるものです。失った前歯をブリッジ以外の方法で治療する場合も、保険の適用外となります。

3-1 レジン以外の素材

主にセラミックなど、レジン以外の素材を使用する場合は、治療に関わるすべての処置が保険の適用外となります。しかし、前歯は見た目が気になる所であり、経年による変色がなく自然の歯の質感に近い、セラミックを用いるメリットが大きい箇所と言えます。

3-2 インプラント

欠損した歯を補う場合、ブリッジではなく、インプラント(人工歯根)を埋め込んで治療する場合には、保険の適用外となります。左右の歯に負担をかけずに、欠損した歯を補うことができるメリットがあります。

Dental implant

4.前歯の虫歯治療費の目安について

前歯の虫歯治療費の目安は、保険内、保険外で下記の通りとなりますが、例えば、詰め物をセラミックにするだけでも、およそ10倍以上の価格差があります。ブリッジ治療とインプラント治療に至っては、30倍近くかそれ以上となります。

前歯の保険適用内の治療

  • コンポジットレジン 2000円程度
  • レジン前装冠 7500円程度
  • 神経を抜く場合 4000円程度
  • 金属の土台 2000円程度
  • 抜歯する場合 3000円程度
  • ブリッジをする場合 1万2000円程度

前歯の保険適用外の治療

  • セラミックの詰め物 3万円から5万円程度
  • セラミックの被せ物 7万円から12万円程度
  • インプラント 30万円から40万円程度

5.前歯の虫歯治療の痛みについて

前歯の虫歯治療で、痛みも気になるところです。浅い虫歯では、麻酔をせずに患部を削る場合もありますが、人によっては痛みを感じるケースもあるので、その際は、麻酔による治療を相談しましょう。

歯は麻酔が効きにくいところでもあります。痛みが気になるのであれば、麻酔を多めにしてもらったり、麻酔後の時間を空けてもらったりするなど、自分の意思を処置前にしっかりと伝えましょう。

麻酔がまったく効かないケースもあります。歯科医には通常、2、3種類の麻酔がありますが、それでも対応できない場合には、他の歯科医を紹介してもらいましょう。

6.まとめ

前歯の治療には、虫歯の進行状況によってさまざまな治療法がありますし、保険外の治療も含めると、審美的にも耐久性的にも、優れた治療法があります。

しかし、虫歯の程度が軽いほど、保険適用内でもきれいにしっかりと治せると言えます。見た目が小さな虫歯で、これといった痛みがなくても、早期の治療がリーズナブルでなおかつ効果的だと言えます。

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