コンポジットレジンの特徴まとめ!保険診療の白い詰め物を分析

コンポジットレジン

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虫歯治療に使われる「詰め物」には、さまざまな種類が存在します。もっとも代表的なのは銀歯ですが、最近はセラミック素材の詰め物を希望する人も増えてきました。ただ、セラミックの詰め物(セラミックインレー)は自由診療となり、保険診療と比べて高額になってしまいます。

しかし、「白い詰め物=高額」と思いこむのは早計です。世の中には「保険内で使える白い詰め物」も存在しているからです。こちらの記事では、保険適用の白い詰め物―「コンポジットレジン」について解説しています。

1.コンポジットレジンとは何か?

コンポジットレジンは、「プラスチックとフィラーを混合した素材」を指す言葉です。フィラーというのは、セラミック・ガラスなどの粉末です。ペースト状になっていて、削った部分に詰めてから固めます。

1-1 コンポジットレジンの種類

材質・メーカーなど、コンポジットレジンを分類する方法はさまざまです。ただ、細かな材質の違いなので区分すると、非常に多くの種類に分かれてしまいます。そこで、こちらでは「どのようにして固めるか」という基準でおおまかに分類することにします。

光重合型

LEDなどの可視光線を照射することで固まるタイプです。光には波長がありますが、光重合型のコンポジットレジンは「およそ475nmの波長」を持つ光で硬化します。光を当てるまで固まらないので、レジンを詰める作業に時間的余裕があります。

近年は、治療時間に余裕がある光重合型が主流となっています。光重合型のコンポジットレジンを固めるのは、「カンファーキノン」という素材に「ジメチルアミノエチルメタクリレート」を追加した重合剤です。

化学重合型

2つの素材を混ぜ合わせることで固まるタイプです。混ぜた時点で固まりはじめるので、レジンを詰める作業に時間的余裕がありません。化学重合型のコンポジットレジンに使われる重合剤は、過酸化ベンゾイルにジメチルパラトルイジンを加えたものが一般的です。

1-2 コンポジットレジンはどんな虫歯に使える?

コンポジットレジンは「保険適用で使える白い詰め物」ですが、すべての症例に適用できるわけではありません。原則として、コンポジットレジン充填が行われるのは、小さな虫歯だけです。基本的に「C2:象牙質う蝕」までが「コンポジットレジンの対応範囲」となっています。

ただ、「C2:象牙質う蝕」とだけ説明しても、ピンとこない人が多いでしょう。そこで、「虫歯の進行度に応じた一般的な治療方針」を掲載したいと思います。

「C1:エナメル質う蝕」→コンポジットレジン

歯の表面にわずかな穴があいた状態です。見た目には、ほとんど虫歯とわかりません。表面を削り、コンポジットレジンを充填します。

「C2:象牙質う蝕」→コンポジットレジンor詰め物(インレー)

虫歯が象牙質に達し、黒くなった状態です。熱いもの・冷たいものがしみることはありますが、強い痛みはありません。虫歯になった箇所を削り、「コンポジットレジン充填」または「銀歯の詰め物」をおこないます。

一般的に、虫歯が臼歯の溝部分にとどまっていればコンポジットレジン充填で済みます。それに対して「臼歯の咬頭(奥歯の出っぱった部分)を大きく削った場合」「臼歯と臼歯の隙間を削った場合」は詰め物を入れることになります。保険適用の詰め物を入れるなら、銀歯になります。

「C3:歯髄の仮性露出」→詰め物(インレー)orかぶせ物(クラウン)

虫歯が神経に達した状態です。何もしていなくてもズキズキ痛む場合は、すでに「C3」まで進行していると考えてください。多くは、神経を抜いて歯の内部をきれいにする治療(根管治療)が必要になります。

削る範囲が小さければ詰め物で済みますが、歯冠(歯の本体)を大きく削った場合は全体をかぶせ物で覆うことになります。

「C4:残根」→かぶせ物(クラウン)or抜歯

神経が死んでしまい、歯の根っこ付近まで虫歯になった状態です。神経が失われているので、すでに痛みを感じることはありません。

神経が死んでしまったばかりなら、歯の内部をきれいにすることで治療可能な場合もあります。しかし、痛みがないのを良いことに放置していたなら、多くは抜歯になります。

2.コンポジットレジンの特徴!メリット&デメリット

それでは、コンポジットレジンの特徴をまとめることにしましょう。「保険内で使える白い詰め物」というだけでなく、機能面のメリット・デメリットを確認したいと思います。機能面の特徴も理解した上で、「コンポジットレジンと自由診療の詰め物のうち、どちらが自分に合っているか」を判断してみてください。

2-1 コンポジットレジンのメリット

治療期間が短い
コンポジットレジンは「ペーストを詰めて固める方式」ですから、型をとる必要がありません。歯を削って、その日のうちにレジンを詰めることが可能です。虫歯が1本だけなら、1日で治療が終わることも珍しくありません。

金属アレルギーのリスクがない
金属材料が含まれていないので、金属アレルギーの原因にはなりません。

歯を削る量を抑えられる
銀歯にしても、セラミックにしても、詰め物を入れるときは多めに歯を削ります。たとえ虫歯が小さくても、ある程度、深く削らなければなりません。詰め物が薄すぎれば簡単に割れてしまいますし、小さすぎれば外れてしまうからです。

しかし、コンポジットレジンなら、削るのは必要最低限で問題ありません。健康な部分をほとんど削らずに治療できます。

2-2 コンポジットレジンのデメリット

強度が低い
金属の詰め物に比べると、強度に劣ります。歯ぎしりをしたり、歯を食いしばる癖があったりする場合、コンポジットレジンによる治療は向きません。強い力がかかると、摩耗・脱落する恐れがあるからです。

時間が経つと着色する
経年劣化しやすく、3年ほどで黄ばみが目立ってきます。飲食物・タバコなどの色がつきやすい素材なので、どんなに気をつけて歯磨きをしても着色を防ぐことはできません。そのため、「おおむね5年で交換が必要」という認識が一般的です。

3.まとめ

自然な仕上がりが期待できるコンポジットレジンですが、万能というわけではありません。「大きな虫歯には使えない」「経年劣化が早い」といった弱点も存在します。コンポジットレジンの機能性を理解した上で、「自分が歯科治療を受けるなら、どんな方法が良いのか」を考えていただければ幸いです。

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