肩こりがひどい、首がだるい…。このような経験がある方も多いのではないでしょうか?それは虫歯が原因かもしれません。 肩こりは日本人にとても身近な症状で、約1106万人の方が症状を感じています(※)。時間が経てば治ると、放っておいている方がほとんどです。
歯の治療を行うことで、体のバランスを整えられるかもしれません。この記事では、虫歯がもたらす肩こりの原因と対処法について記載しています。ぜひ、身に覚えがある方は参考にしてみて下さい。
※【参考】厚生労働省平成28年国民生活基礎調査の概況 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/16.pd
1.虫歯が原因で肩こりになってしまう理由
虫歯の痛む部分をさけて、食事をするのが原因です。虫歯がある時は痛んでいる歯をカバーするために他の歯で噛もうとしてしまいます。そうなると顎に負担がかかり肩こりの原因になるのです。噛み合わせが悪いと左右の顎の関節に異常が出てしまい、片方で噛むことが多くなってしまいます。
その結果片方で噛んでいる噛む面がすり減って、左右の高さにズレが生じ頭を支えようとする筋肉の緊張が生じます。それが原因で肩こりを引き起こしてしまうのです。初期段階では痛みがなく自覚していないために、無意識で肩こりに悩まされている方も多く、虫歯を治した後に自然と肩こりが治まり気づく人もいます。
2.肩こりを治す対処法
2-1虫歯治療で肩こりも治る
虫歯が原因の肩こりであれば、治療することによって噛みあわせを整えられ、肩こりも和らいでいきます。痛みが生じなくなれば、自然と両方の歯で噛むことが出来ますので、片方で噛むのを防ぐことにつながります。
2-2噛み合わせ治療で治す
噛み合わせを治すことにより、肩こりだけでなく頭痛や腰痛なども治せるかもしれません。そもそも、噛みあわせを悪くする原因とは、悪い姿勢や同じ動作を繰り返すことによって起きています。治療後に顎周辺の筋肉が鍛えられ、別人のようにフェイスラインが締まる事もあるそうです。
2-3ビタミンでアプローチ
肩の筋肉の使い過ぎが原因でなる肩こりは、ビタミンB1.B6.B12が症状に効くといわれている成分です。食べ物では秋刀魚(さんま)に良く含まれています。
2-4鎮痛剤を使う
あまりにも痛みが辛い場合、「ロキソプロフェン」を主成分とする鎮痛剤を使用することで歯痛を一時的に和らげることができます。市販のものもあり、肩こりにも有用と言えます。ただし、鎮静作用により痛みが抑えられている状態ですので、出来るだけ早く歯医者さんに行きましょう。
※市販薬を使用する際には薬剤師の指示に従い、用法用量を守って使用してください。
3.まとめ
歯は体のバランスを整えるのに非常に重要です。虫歯も放置してしまっていると、悪化し続けるだけで肩こりも解消されませんので歯医者さんへ行きましょう。
1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る
執筆者:
歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。