虫歯治療した詰め物が取れてしまった時の対処法/選び方

虫歯治療した詰め物が取れてしまった時の対処法/選び方

さまざまな原因から、つけてもらった詰め物や被せものが取れてしまうことがあります。取れた詰め物や被せものは、歯医者さんに持参すれば、つけられる場合もあります。

しかし、詰め物と歯の間に虫歯ができていたり、歯が欠けていたり、詰め物が腐蝕していたりしてつけられない場合も少なくありません。

この記事では、詰め物や被せものがとれている間の対処法と併せて、歯医者さんで主に使われている詰め物について、それぞれメリットとデメリットや費用についてまとめています。価格だけでなく、見た目がきれいな詰め物や、機能性に優れている詰め物など、それぞれの素材にはさまざまな特徴があります。

ご自分に合った詰め物や被せものを使うことは、長くご自身の歯で食事を楽しむためにも大切です。

この記事の目次

1.主に使われる詰め物5選

1-1.コンポジットレジン

コンポジットレジンは歯科治療でよく使われている詰め物であり、歯科用プラスチックを詰め込む方法です。

色が歯と似ている為に違和感が少なく、保険適応の治療法ですが歯科医師の知識・テクニックが出やすいのが特徴です。

プラスチック素材なので割れやすく、長期に使用していると変色していきます。

◆費用

保険適用の場合は1000円程度で治療可能ですが、自由診療の場合は約1万円~5万円の費用がかかります。

メリットデメリット
・天然の歯と見分けがつかない・時間が経つと変色しやすい
・1回で治療が終わりやすい・強度が弱くて、欠ける場合有り
・セラミックより値段が安い

1-2.メタルインレー

主に奥歯の詰め物として使用される銀色の詰め物です。金属なので強度が強く、保険適用が適用されます。

◆費用

保険適用の場合は約1300円~1800円で治療可能ですが自由診療の場合は約5000円~3万円の費用がかかります。

メリットデメリット
・保険適用の為に安価・酸化、腐食しやすい
・金属の為に強度が強い・見た目が悪い
・歯が割れることがある

1-3.ゴールドインレー

奥歯の詰め物として使用されることが多く、金合金や白金加金で作られたインレーです。錆びにくいため金属アレルギーの原因にもなりにくく、適合性も高いです。

◆費用

自由診療のみになり3万円~5万円程度かかります。

メリットデメリット
・錆びにくい・保険が適用出来ない
・金属アレルギーになりにくい・目立ちやすい
・歯が割れにくい・少しすり減りやすい

1-4.ハイブリッドセラミックインレー

レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。保険のインレーに比べると歯にぴったり合うので虫歯になりにくいという特徴があります。

◆費用

自由診療のみになり3万円~5万円程度かかります。

メリットデメリット
・見た目が白くキレイ・保険が適用出来ない
・自然な噛み心地を再現できる・長期的に見ると変色する
・金属アレルギーの心配がない・すり減りがある

1-5.オールセラミックインレー

オールセラミックを使用することで、透明感ある質感を表現できます。

◆費用

自由診療のみになり3万円~5万円程度かかります。

メリットデメリット
・見た目が白くとてもキレイ・保険が適用出来ない
・変色しない・割れやすい
・金属アレルギーの心配がない・歯を削る量が多い

2.詰め物が取れた時の対処法5つ

2-1.自分で絶対に戻さない

接着剤などで戻そうと考えても隙間が出来てしまいます。その隙間から虫歯が進行してしまう事や、しっかりと接着出来ていないと噛み合わせが悪く割れてしまうこともあるのでやめましょう。

2-2.清潔な状態を保つ

歯磨きをしっかりして清潔を保ちます。取れた歯の部分は食べカスが詰まりやすいため、注意して磨きましょう。

2-3.露出した部分で噛まない

詰め物が取れてしまった歯は、脆くなってしまっていてひびが入りやすいです。硬いものなどをとくに噛まないよう注意してください。歯の真ん中まで割れてしまったら神経の処置が必要になってしまうことがあります。

2-4.冷たいものや熱いものに注意

露出した歯は非常に敏感になっていますので冷たいものがしみます。痛みを感じやすい状態になっていますので注意しましょう。

2-5.早めに歯医者さんへ

詰め物が取れた部分は、歯を保護してくれるエナメル質がなく、象牙質が剥き出しになっている状態です。エナメル質のない歯はばい菌が入りやすく、虫歯になりやすいといえます。なるべく早く取れた詰め物を持参し、歯医者さんを受診しましょう。

まとめ

詰め物が取れてしまった場合には、自分で無理に戻そうとはしないでください。

詰め物の隙間から虫歯になっていたり、歯がすり減って詰め物が合わなくなったりしている場合もあります。自分に合った詰め物を使うことは、長く自分の歯で食事を楽しむためにも大切です。

経歴

1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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