奥歯の歯ぐきが痛いときの対処法3つ!考えられる原因と治療法も知っておこう

奥歯の歯ぐきが痛いときの対処法3つ!考えられる原因と治療法も知っておこう

奥歯の歯ぐきが急に痛んだ経験はありませんか?奥歯の歯ぐきが痛む原因は、いくつか考えられます。
また、奥歯に痛みがあると、噛み方が変わったり、顎まわりの筋肉に負担がかかったりして、肩こりや耳の痛みのように感じることもあります。この記事では、すぐにできる応急処置や、痛みの原因、歯科医院での治療法などを紹介します。

この記事の目次

1.奥歯の歯ぐきの痛みを軽減させる3つの対策法

痛みの原因がむし歯や歯周病などであれば、応急処置で一時的に痛みを軽減できることがあります。ただし、応急処置は原因そのものを治す方法ではありません。痛みが続く場合や腫れがある場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。

1-1.歯ぐきを冷やす

歯ぐきが腫れて熱を持っているように感じる場合は、頬の外側から冷やすことで痛みが和らぐことがあります。
冷やすときは、保冷剤を直接肌に当てるのではなく、タオルで包むなどして冷やしすぎないようにしましょう。
冷やしすぎは血流に影響することがあるため、水で絞ったタオル程度で冷やすとよいでしょう。

ただし、知覚過敏がある場合や、冷たい刺激で痛みが強くなる場合には、冷やすことでかえってつらくなることがあります。その場合は無理に冷やさず、歯科医院へ相談してください。

1-2.歯ぐきを柔らかい歯ブラシで磨く

歯周病や歯肉炎が関係して痛みがある場合には、柔らかめの歯ブラシで口内をやさしく清掃しましょう。
歯周病の主な原因は歯垢(プラーク)です。 歯垢を取り除き、口の中を清潔に保つことで、炎症の悪化を防ぐことにつながります。
ただし、強く磨くと歯ぐきを傷つけることがあります。痛みや出血がある場合は、力を入れすぎず、歯科医院で磨き方を確認してもらいましょう。

1-3.痛み止めの薬を飲む

痛みを一時的に抑えたい場合は、市販の痛み止めを使用できることがあります。市販薬を使用する際には、薬剤師に相談し、用法・用量を守って使用してください。
持病がある方、妊娠中の方、ほかの薬を服用している方、薬でアレルギーを起こしたことがある方は、自己判断で服用せず、医師・歯科医師・薬剤師に相談しましょう。
歯ぐきに強い炎症や膿がある場合、抗菌薬が必要になることがあります。ただし、抗菌薬は症状や原因に応じて医師・歯科医師が判断して処方する薬です。自己判断で使用したり、過去に処方された薬を使ったりしないようにしましょう。

痛み止めを飲むことで、むし歯や歯周病、歯肉炎などによる痛みが一時的に軽減することがあります。

しかし、痛み止めは痛みの原因を根本から治療するものではありません。痛みが続く場合は歯科医院を受診し、痛みの原因を確認してもらうことが大切です。

2.奥歯の歯ぐきが痛い原因

奥歯の歯ぐきが腫れて痛む場合や、歯磨きのときに頻繁に出血する場合は、歯周病や歯肉炎が関係していることがあります。

歯周病の原因には、歯垢(プラーク)に含まれる細菌が関わっています。歯ぎしりや食いしばり、喫煙、糖尿病などが歯周病に影響することもあります。
歯ぐきの腫れは、疲れているときや体調が悪いときに目立つこともあります。ただし、腫れや痛みが続く場合は、自己判断せず歯科医院で診てもらいましょう。

2-1.歯周病が原因による痛み

歯周病の原因は歯垢ですが、歯垢は放置しておくと歯石になります。 歯垢や歯石は細菌が増えやすい環境を作り、歯ぐきの炎症を進行させることがあります。
歯石は歯磨きでは取り除くことができません。 そのままにしておくと、歯周ポケットの中に歯石が溜まり、歯周病が進行することがあります。進行すると、歯を支える骨に影響し、歯がぐらつく原因になることもあります。

歯垢や歯石以外に歯周病を悪化させる要因としては、以下のものが知られています。

・歯に合っていないブリッジ、入れ歯、詰め物、被せ物
・口の中の清掃不良
・喫煙
・食いしばりや歯ぎしり
・糖尿病などの全身疾患 

歯周病を予防するには、毎日の歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを取ることが大切です。また、歯石は自分で取れないため、歯科医院で定期的に確認してもらいましょう。

2-2.歯周病以外の原因による痛み

奥歯の歯ぐきが痛くなる原因は、歯周病だけではありません。 親知らず、歯の根の先の炎症、被せ物の下のむし歯などが関係している場合もあります。

親知らずが原因の場合

親知らずは歯ブラシが届きにくい場所に生えることがあります。また、一部だけ歯ぐきから出ている、斜めに生えている、埋まっているなど、清掃しにくい状態になりやすい歯です。そのため、周囲に汚れが溜まり、歯ぐきが腫れたり痛んだりすることがあります。
また、親知らずが生えてくる際に、噛み合わせたとき反対側の歯肉に当たり、歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。

歯の根の先に膿が溜まっている場合

歯の根の先に炎症が起こる根尖性歯周炎や、歯根嚢胞などがあると、歯ぐきの腫れや痛みにつながることがあります。 これらは症状がないまま進行することもあり、痛みに気づいたときには炎症が広がっている場合があります。
痛みが顎全体に広がるように感じる場合もあるため、歯科医院でレントゲン検査などを受け、原因を確認することが大切です。

銀歯の下でむし歯が進行している場合

奥歯の被せ物に銀歯を使用した治療をおこなった人に起こることがある痛みです。 被せ物の下でむし歯が進行している場合、外からは見えにくいため、気づかないうちに進んでしまうことがあります。
銀歯そのものが必ずむし歯になりやすいというわけではありませんが、被せ物と歯の間にすき間ができたり、清掃しにくい状態になったりすると、むし歯が再発することがあります。
むし歯が神経まで達するほど進行すると、強い痛みが出ることがあります。

3.歯科医院で行う治療法

奥歯に痛みが出ると、顎全体にも痛みが広がってしまうことがあります。 これは放散痛(ほうさんつう)といって、痛みの原因がある場所と離れたところに痛みを感じる状態です。
例えば、上の奥歯に大きなむし歯があるのに、健康な下の奥歯も痛いと感じる場合があります。 放散痛が起こっていると、どこに痛みの原因があるかわかりにくいため、歯科医院では必要に応じてレントゲン撮影などを行い、原因を確認します。

3-1.歯周病

歯周病は重症になると、歯周外科治療を検討したり、状態によっては抜歯が必要になったりすることがあります。 歯石は歯磨きでは取ることができないため、歯科医院で除去してもらいましょう。
クリーニングやメンテナンスの頻度は、歯周病の進行度、歯磨きの状態、全身疾患の有無などによって異なります。歯科医院で自分に合った通院間隔を相談してください。

3-2.親知らず

親知らずが原因で痛みや腫れを繰り返している場合は、抜歯を検討することがあります。 ただし、すべての親知らずが抜歯の対象になるわけではありません。まっすぐ生えていて清掃しやすく、周囲に悪影響がない場合は、経過観察となることもあります。
親知らずの抜歯では、通常、局所麻酔などを使用します。痛みや不安がある場合は、事前に歯科医院へ相談しましょう。
親知らずの生え方によっては、歯科口腔外科での診療が適している場合があります。まずはかかりつけの歯科医院に相談してみましょう。

3-3.銀歯の下のむし歯

銀歯を取り外し、発生しているむし歯の治療をおこないます。 むし歯の進行度によっては、根の治療や抜歯の検討が必要になる場合もあります。治療終了後、新しい詰め物や被せ物の素材を歯科医院と相談し決めましょう。
保険診療の範囲で治療するか、自由診療を検討するかによっても、選択肢が違ってくるのでよく考えて決めましょう。歯の型どりをしたのち、装着して治療は終了します。

3-4.歯科医院で指導してもらえるトラブル予防方法

歯科医院では、歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシの正しい使い方、正しい歯磨きの仕方を教えてもらうことができます。 正しいケア方法が身につけば、むし歯や歯周病のリスクを下げることにつながります。
また、歯科医院で定期健診を受けることも大切です。 特に、歯周病は症状がないまま進行することがあるため、自分では気づきにくい病気です。 むし歯も、初期段階で見つかれば、歯への負担を抑えた治療につながることがあります。
口内リスクを早期発見するためにも、歯科医院に通う習慣をつけましょう。

4.奥歯の痛みが原因で全身に感じる症状

奥歯が痛むのと同時に、身体にも痛みを感じる場合があります。 歯や顎の周囲には神経や筋肉が関係しているため、痛みが別の場所に広がったように感じることがあります。

4-1.急に肩が凝るようになった

奥歯が痛むと、できるだけ痛みが起きないように、噛み合わせや噛み方を変えることがあります。 痛みを感じる側で噛まないようにしたり、しっかりと噛めなかったりすると、顎まわりの筋肉に負担がかかることがあります。
顎や首、肩は筋肉でつながっています。 そのため、噛み方の変化や顎まわりの緊張が、肩こりのような症状につながることがあります。

4-2.耳が痛い

軽いむし歯や歯肉炎による歯ぐきの腫れで耳が痛むことは多くありませんが、奥歯の強い炎症や歯の根の先の炎症がある場合、耳の近くに痛みを感じることがあります。
深いむし歯を放置すると、歯の根の先に膿が溜まることがあります。 奥歯の根に炎症が広がることで、耳の痛みのように感じることもあるため、耳鼻咽喉科で異常がないのに痛みが続く場合は、歯科での確認も検討してください。

4-3.風邪っぽい

風邪のような症状があるときに、上の奥歯が痛むように感じることがあります。 特に、鼻の周囲にある副鼻腔に炎症が起こると、上の奥歯に痛みを感じることがあります。
一方で、風邪だと思っていた症状が、歯の炎症による発熱やだるさである場合もあります。 風邪の症状が落ち着いても奥歯の痛みが残る場合や、歯ぐきの腫れ、膿、強い痛みがある場合は、歯科医院を受診し、原因に合った治療を受けてください。

5.まとめ

前歯とは異なり、奥歯は痛みの原因を自分で見つけるのが難しい部分です。 痛みが続く場合は、歯科医院を受診するようにしてください。 痛みの原因を自己判断せず、歯科医院で診断、治療を受けることが大切です。

QAサイトで奥歯の痛みについて質問している方がいます。歯科医師からの回答も参考にしてください。
『奥歯の痛み』に関して、歯医者さんの回答を見る

 

【参考サイト】
・厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病とは」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-001.html
・厚生労働省 e-ヘルスネット「口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-01-006.html
・日本口腔外科学会「歯および歯周疾患」
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei/
・日本歯科医師会「テーマパーク8020」
https://www.jda.or.jp/park/

飯田尚良 先生監修
経歴

歯がいたい時 、しばらくして治ってしまうことがありますが、次にさらに悪くなるための準備のための休息と思ってください。次に痛む時は更に悪くなっています。

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。

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