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歯ブラシを上回るワンタフトブラシ!毎日2分の歯垢除去対策

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毎日の歯磨きは、通常の歯ブラシ(3列ブラシ)で磨くのが当たり前だと思っていませんか? 日本では、“3列ブラシ1本”で、虫歯や歯周病のリスクを防ぐのが主流な考えであるといえます。ところが、『予防先進国』である北欧のスウェーデンでは、「ワンタフトブラシ」と呼ばれる、磨き残しを防ぐためのデンタルグッズが“メイン”として使われているのです。

特殊な三角毛のワンタフトブラシは、通常の歯ブラシでは届かない、磨き残しの多い場所に“ピンポイント”で清掃が可能です。その効果は、“口内環境保持”に厳しいスウェーデンの人々も認めるだけの使用価値があるのです。

この記事では、ワンタフトブラシがなぜオーラルケアに欠かせないものなのか、その理由も含め、効果的な実践方法について紹介していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。

1.ワンタフトブラシの効果と正しい使い方

1-1 ワンタフトブラシ2分+歯ブラシ1分が効果的

ワンタフトブラシは、下記のようなお口の中の歯垢が溜まりやすい場所=磨き残しの多い“リスク部位”の清掃に効果的です。

  • 歯周ポケット
  • 歯並びの悪い場所
  • 矯正装置を取り付けた部分
  • ブリッジを入れた部分
  • 生えきっていない親知らず
  • 歯の根っこが露出した部分
  • 上の前歯の裏側

歯並びが悪かったり、親知らずが生えていたりと、お口の中の状態は人によってさまざまですので、それに適応した磨き方で「2分間」、ワンタフトブラシを使い続けてください。

最初にワンタフトブラシで「2分」、その後、歯ブラシで「1分」磨いてみてください。合わせて「3分」磨くことで、効率良く、かつ歯垢除去効果もアップされるのです。

1-2 ワンタフトブラシをメインで使用すると効果は2倍以上

磨き残しを防ぎ、ブラッシング効果を高めるには、歯ブラシよりも最初にワンタフトブラシを使うことが重要です。ワンタフトブラシであらかじめ磨きにくい部分を磨いておき、そのあといつも通りに歯ブラシで磨いていけば、歯磨き時間も短縮できる上に歯垢もしっかり取り除くことが可能です。これが、スウェーデンで30年前から実施されている、ワンタフトブラシをメインで使用した歯垢除去のやり方です。

この方法を、20~80代の方171名で試した結果、歯ブラシをメインに使用した場合の磨き残しが「約50%」だったのに対し、ワンタフトブラシをメインで使用した“スウェーデン式”の場合「約20%」まで減少したのです。

つまり、ワンタフトブラシをメインで使用することにより、その歯垢除去効果は2倍以上になるわけです。ワンタフトブラシは、デンタルグッズの“バイプレーヤー”(脇役)などではなく、口内ケアに欠かすことのできない存在なのです。

スウェーデン式歯磨きによる磨き残しの変化

※参考資料:「株式会社オーラルケア」【171名(20~80代)の患者さんのPCRの変化】(2009年調べ)

2.ワンタフトブラシの効果的実践法7つ

虫歯や歯周病などの歯科疾患が世界で一番少ないのが、北欧のスウェーデンです。そのスウェーデンの人々が、毎日のオーラルケアに取り入れているアイテムがワンタフトブラシです。日本ではあまり使われていませんが、特徴的な三角毛のブラシが効率良く歯垢を除去してくれるので、磨き残しを防ぎ、虫歯や歯周病の予防に絶大な効果を発揮してくれます。その効果がしっかり発揮される実践方法をこれから紹介していきます。

2-1 歯周ポケットの清掃

ワンタフトブラシは“ポイントブラシ”とも呼ばれます。歯と歯茎の境目部分にある「歯周ポケット」は、歯垢が溜まりやすく、磨き残しが多い部分でもあります。その磨き残しが後々、虫歯や歯周病を招くことにつながってしまうのです。その“リスク部位”を磨くためには、ワンタフトブラシを上手に使って予防していきましょう。ワンタフトブラシの持ち方は、ペンを持つように握る「ペングリップ」が基本です。

安定感のある「ペングリップ」での持ち方

ペングリップ

◆歯と歯茎の境目をなぞるように磨く

ワンタフトブラシは、先の尖った三角形のかたちをしていて、細かい部分を磨くのに適しています。その特徴を最大限に生かすため、歯と歯茎の境目をなぞるように磨いてみてください。歯周ポケット内の歯垢を上手にかき出すための効果的な方法といえます。

歯と歯茎の境目をなぞるように磨く

2-2 歯並びが悪い部分を磨く

歯並びが悪く、複雑に入り組んでいるような場所を磨くには、ワンタフトブラシが有効です。歯並びの悪さは審美的な問題だけでなく、ブラッシングの際にどうしても磨きにくさが生じてしまうことです。このような場合、歯ブラシでは、上手に歯垢を取ることがどうしても難しくなってしまうのです。

◆ブラシの先を歯にしっかり当てて磨く

ワンタフトブラシの構造上、歯並びが悪い場合でも、ブラシの先を歯に届けることが可能です。その利点を効率良く生かし、歯面にブラシをしっかり当てて磨いていきましょう。歯茎に炎症がある場合には、軟らかめのブラシで歯と歯茎の境目をなぞりながら、やさしく磨くことを心掛けましょう。

ブラシの先を歯にしっかり当てて磨く

 

軟らかめのブラシで歯と歯茎の境目をなぞる

2-3 矯正装置を取り付けた部分を磨く

ワンタフトブラシは、矯正治療を行った人にも便利なアイテムです。歯の矯正治療は、「ブラケット」と呼ばれるワイヤーで固定した装置を歯に付けて歯並びの矯正を行います。ブラケットは主に金属製のものが使われ、審美性を重視した場合には、プラスチックやセラミックを用いる場合があります。

ただ、このブラケットを装着した歯の周辺は、歯ブラシでは磨きにくく、ワンタフトブラシの機能性を生かして磨いていくことがベストな方法なのです。

◆ブラシを奥から手前にかき出して磨く

ブラケットの周囲やワイヤーの下は、汚れも溜まりやすくなってしまいます。矯正装置を歯に付けたあとは、虫歯の発生リスクに注意を払わなければいけません。装置を付けただけでリスクは4~5倍になるともいわれています。

ワンタフトブラシは、こうした矯正装置の周辺を磨くのにも適していて、ブラシを装置の下に入れて手前にかき出すように磨くことで、歯垢を除去することが可能なのです。

ブラシを奥から手前にかき出して磨く

 

ブラシを奥から手前にかき出して磨く

2-4 ブリッジ部分を磨く

失った歯の機能を取り戻すために行った「ブリッジ」の部分は、歯ブラシでは磨きにくいのが難点です。その上、歯の欠損部分(歯肉の上)に位置する「ポンティック」と呼ばれる人工の歯の隙間には、食事の際に食べ物が挟まりやすくなります。その隙間を清掃するのに、ワンタフトブラシが有効なのです。

◆ポンティックの隙間にブラシを入れ細かい動きで清掃

ポンティックの隙間にワンタフトブラシを挿入し、細かい動きを加えてきれいにしていきます。また、歯肉の退縮が起きて、分岐部が見えてきている場合にも、ワンタフトブラシを使って清掃していきます。

ワンタフトブラシを使って清掃

2-5 萌出(ほうしゅつ)途中の親知らずを磨く

歯が生えることを萌出(ほうしゅつ)といいます。お口の中に親知らずが生えている方はたくさんいると思いますが、親知らずがまだ萌出途中の場合、歯ブラシでは歯垢をかき取ることが十分にできないのです。

◆鏡で確認しながら歯に当てて微動させて磨く

ワンタフトブラシを使用する際、鏡を見ながら歯に当てて、微動させて磨いてみてください。そうすることで歯垢は取れやすくなります。萌出途中のことを半萌出(はんほうしゅつ)といいますが、この状態の歯を磨くには、コンパクトで操作しやすいワンタフトブラシが最適なのです。

コンパクトで操作しやすいワンタフトブラシ

2-6 歯の根っこが露出した部分を磨く

歯の根っこが露出してしまっているような場合、その部分に歯垢が溜まってしまいます。歯垢の中に潜む細菌が出す刺激物質により、歯がしみるという感覚=“知覚過敏”の症状が生まれます。この部分を磨くには、やわらかめのワンタフトブラシを使うのが効果的です。

◆軟らかい毛先のタイプを使ってやさしく磨く

歯の根っこが露出した部分は、毛先の軟らかいタイプのワンタフトブラシで、やさしく磨いてあげましょう。通常の歯ブラシで強く磨いてしまったり、歯磨き粉の研磨剤で傷つけてしまうことで、しみる原因を招いてしまいます。歯磨き粉は低研磨性の製品か、研磨剤が無配合の製品がおすすめです。

軟らかい毛先のタイプを使ってやさしく磨く

2-7 上の前歯の裏側を磨く

上の前歯の裏側は凹んでいるので、歯ブラシでは磨きにくい場所です。コンパクトなワンタフトブラシを使って上手に磨いてあげましょう。

◆しっかり握って小さく動かして磨く

ワンタフトブラシの持ち方の基本はペングリップですが、上の前歯の裏側を磨く場合、手の平でしっかり握る「パームグリップ」の持ち方で、ひじをついて安定させた状態で磨くと磨きやすく疲れません。磨く際は、小さな動きを繰り返し行い、歯垢を除去していきましょう。

手の平でしっかり握る「パームグリップ」での持ち方

パームグリップ ワンタフトブラシ

 ひじをついて安定させた状態で磨いていく

安定させた状態で磨く

3.おすすめのワンタフトブラシ

耐久性の高い「PBT毛材(ポリブチレンテレフタレート)」を使用したブラシがおすすめです。この素材はナイロン性のものと比べると耐久性が4.2倍を誇ります。さらに、湿った状態での毛の硬さは2倍強といわれていて、歯垢除去効果の高い製品なのです。

また、吸水率が約15分の1と水はけが良く、乾きやすいのが特徴です。そのため、雑菌の繁殖も防いでくれるので、ブラッシング後も安心です。

ブラシをチェックしてみると、先端に向けて均等にカットされ、滑らかな状態になっています。これにより、ブラシの先が磨き残しの多い「リスク部位」にしっかり当たって、歯垢を除去してくれます。その毛先の本数も多いものが良いです。中には「830本」もある商品もあります。

4.ワンタフトブラシに最適な「歯磨きジェル」

ワンタフトブラシをより効果的に使用するためには「歯磨きジェル」を使用します。ワンタフトブラシの場合、ペースト状の歯磨き粉ですと付けにくいという難点があるので、こうした“ジェルタイプ”のものが最適です。

中でも「塩酸クロルヘキシジン」と呼ばれる成分を配合している歯磨きジェルはおすすめです。この成分は、虫歯菌や歯周病菌を殺菌し、予防にも効果を発揮します。また、フッ素を配合していれば、歯茎の炎症抑制や口臭防止、歯の再石灰化と歯質の強化も促進します。

「歯磨きジェル」1000円前後、「ワンタフトブラシ」300円~400円前後で販売されています。

5.まとめ

この記事を最後まで読んでもらえた方は、ワンタフトブラシがどれほど効果的なアイテムなのか、理解してもらえたでしょうか? 自分のお口の中で磨きにくい場所=磨き残しの多い場所でもあります。その部分をワンタフトブラシで「2分」磨き、あとは通常の歯ブラシで「1分」磨いてあげてください。ワンタフトブラシが“主役”のたった3分の歯磨き法で、毎日のオーラルケアが効率良く改善されるはずです。

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