歯垢除去を助ける!歯間ブラシの使い方の手順5つ

歯垢除去を助ける!歯間ブラシの使い方の手順5つ

歯間ブラシは、歯と歯の間に残された歯垢(プラーク)を除去するために使われるデンタルグッズです。その存在を知っている方は多いかと思いますが、正しい使い方については、初めから理解しているわけではないと思います。

この記事では、歯間ブラシをこれから使ってみようと思っている方や、現在継続して使っている方にも参考になる、歯間ブラシの使い方を紹介しています。

歯間ブラシは、歯垢の蓄積を防ぐことで、歯周病予防に役立つとされています。歯間ブラシの特徴を知ることで、使い続けるモチベーションにもつながるでしょう。ぜひ読んで参考にしてみてください。

この記事の目次

1.歯間ブラシを選ぶ際の注意点

1-1 歯間ブラシのサイズは複数ある

歯間ブラシには歯間部に合わせて複数のサイズがあります。製品によってSSS〜Lなど、自分の歯間部の大きさやお口の状態に合わせて使うことになります。

参考までに、歯間ブラシのサイズの種類と各サイズに適している場所を、次の表にまとめてみましたのでご覧ください。

◆歯間ブラシ適合表

サイズ歯間部の広さ適した場所
SSS~0.8mm特に狭い場所(前歯)
SS0.8~1.0mmやや狭い場所(前歯と臼歯)
S1.0~1.2mmやや歯茎が退縮している場所
M1.2~1.5mm歯茎が退縮している場所やブリッジを装着している場所
L1.5~1.8mm歯茎が退縮している場所やブリッジを装着している場所

※サイズ表記や適合範囲は製品によって異なるため、購入時に確認しましょう。

1-2 初めての方は「小さいサイズ」から試す

 

歯間ブラシを初めて使う場合、自分に合った大きさのサイズを選択することが大切です。通常、自分の歯間部の大きさはなかなか判断がしづらいかと思います。初めて使う際は、まず「小さいサイズ」から試してみて、歯間部に無理に差し込むようなことは避けましょう。

また、奥歯と前歯で歯間の間隔が違うこともあるので、慣れてきたら、奥歯と前歯でそれぞれ合った歯間ブラシを使うことで歯垢が落ちやすく、歯や歯ぐきを傷つけにくくなります。

サイズが合っていないのに無理に挿入しようとすると、歯ぐきを傷つけてしまい、出血する恐れがあります。歯間ブラシのサイズは、歯や歯ぐきを痛めないために、歯の隙間より少し小さめのものを選ぶことがすすめられています。サイズ選びに迷う場合は、歯科医院で相談しましょう。

歯間ブラシ

2.歯間ブラシの正しい使い方

歯間ブラシには「I字型」と「L字型」の2つのタイプがあります。L字型は奥歯に使いやすく、I字型は前歯に使いやすいタイプです。ストレートタイプの根元部分を折り曲げて角度を付けることで、使いやすくなる場合もあります。

ここでは、歯間ブラシの使い方の手順を説明していきます。磨く角度、順番など参考にしてみてください。

2-1 使い方の手順5つ

①「鉛筆」を持つような感覚で、グリップを握る

歯間ブラシ持ち方

 

 

②鏡で確認しながら、歯ぐきを傷つけないようにゆっくりと歯間部へ挿入する

歯間ブラシ ゆっくり挿入

 

 

③歯の面に合わせて、前後に数回動かす

前歯

歯間ブラシ 前歯の磨き方

 奥歯の外側

歯間ブラシ 奥歯の外側

奥歯の内側

歯間ブラシ 奥歯の内側

 

 

④隣り合っている歯をそれぞれきれいにする

歯間ブラシ それぞれの歯を綺麗にする

 

歯間ブラシ それぞれの歯を綺麗にする

 

 

⑤歯間ブラシは繰り返し使えるため使用後は水でしっかり洗い、風通しの良い場所で乾かす

歯間ブラシ 綺麗にすすぐ

2-2 歯間ブラシを交換する頻度と目安

市販されている歯間ブラシの多くは交換頻度の目安を約1か月としていますが、予防の一環としてたまに使用する程度の人と、歯周病改善を目的に使用している人では消耗のスピードが違いますよね。歯間ブラシが下記のイラストのように、毛先が乱れていたり、短くなったと感じたら新しいものに交換するようにしましょう。

使用前(上)と使用後(下)

歯間ブラシ 使用前と使用後

2-3 歯間ブラシの歯垢除去効果

歯間ブラシを使用するタイミングは、できれば毎日、夜寝る前に歯磨きを行ったあとで使用するのが望ましいとされています。しかし、朝昼忙しくて歯磨きに時間をかけていられないことが多いものです。

無理に毎食後行う必要はなく、丁寧に磨ける時間をできる範囲でコンスタントに設けることが大切です。自身の生活スタイルに合ったタイミングで、歯間ブラシを取り入れてみてはいかがでしょうか。

3.歯間ブラシの歯垢除去効果

歯間ブラシは、歯ブラシと併用することで、歯と歯の間に残った歯垢を除去しやすくなります。

一研究では、歯ブラシのみでの歯間部の歯垢除去率が58%であったのに対し、歯ブラシと歯間ブラシを併用すると95%まで上昇したとする研究報告があります。

歯間ブラシの歯垢除去効果

※参考資料:山本昇ほか「Interdental Brush と Dental Floss の清掃効果について」日本歯周病学会会誌 1975年

ただし、この数値は1975年の研究に基づくものであり、対象条件や使用方法によって結果は異なります。現在でも、歯ブラシだけでは歯間部の歯垢を十分に取り除きにくいため、デンタルフロスや歯間ブラシなどの歯間清掃具を併用することがすすめられています。

歯垢が残った状態が続くと、むし歯や歯周病のリスクにつながる場合があります。先ほど説明した歯間ブラシの正しい使い方を理解し、毎日のオーラルケアに取り入れ、歯周病の予防に努めましょう。

4.デンタルフロスよりも歯間ブラシを使う方が良い場合

歯間ブラシと同じように、歯と歯の隙間を掃除できるのが「デンタルフロス」です。歯間ブラシは使ったことがないが、「デンタルフロスは毎日使っている!」という方も多いかもしれません。では、デンタルフロスよりも歯間ブラシを使った方が良いとされるのは、お口の中がどんな状況の場合なのか? これから詳しく説明していきます。

4-1 歯ぐきが下がって歯間部が広い場合

歯周病の症状や加齢などにより、歯ぐきが下がり、歯間部が広がっていく場合があります。隙間の広がった歯間部は歯垢が溜まりやすいため、その両方の歯を清掃するには歯間ブラシが適している場合があります。

また、歯ぐきが下がって歯の根元が見えた部分には象牙質が露出することがあります。象牙質はエナメル質よりもむし歯の影響を受けやすい部位とされているため、歯間ブラシなどを使って清掃することが大切です。

4-2 ブリッジを装着している場合

ブリッジ治療を行った場合、その装着部分を掃除するのに歯間ブラシが役立つ場合があります。ブリッジは失った歯の両隣を使って“橋渡し”を行う治療法です。

つなげた歯の部分は、通常のデンタルフロスを上から通しにくいことがあるため、歯間ブラシやブリッジ用の清掃具を使って掃除します。この場合、サイズはMかLサイズなど比較的大きめのものが適していることがありますが、お口の状態によって適切なサイズは異なります。歯科医院で確認しましょう。

奥歯などを磨きたい場合、小回りの利く歯間ブラシは便利です。

5.まとめ

歯間ブラシを初めて使う方にとっては、歯ぐきを傷めないかどうか不安に感じるかもしれません。しかし、焦らず丁寧に、歯間部に合ったサイズを選んで使うことで、歯ブラシだけでは届きにくい歯と歯の間の歯垢を清掃しやすくなります。

歯間ブラシは歯ブラシと併用することで、歯間部の清掃を助けるオーラルケア用品です。この記事で紹介した、自分に合った歯間ブラシの選び方と正しい使い方を参考に、歯とお口の健康維持に役立てましょう。

【参考サイト】

・厚生労働省 e-ヘルスネット「歯間部清掃(デンタルフロス・歯間ブラシ)」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-008.html

・日本歯科医師会「使いこなせてますか?『歯間清掃具』」
https://www.jda.or.jp/happysmile/vol30/column/

・J-STAGE「Interdental Brush と Dental Floss の清掃効果について」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio1968/17/2/17_2_258/_article/-char/ja/

・CiNii Research「Interdental Brush と Dental Floss の清掃効果について」
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390282679389084800

早川康明 先生監修
経歴

1975年 東京歯科大学 卒業
1975年~1977年 新宿ビル歯科 勤務
1978年 早川歯科医院 開業
現在に至る

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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