歯の異変

歯がうずく原因5つと治療後に起こるうずきの対処法

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歯がうずく、歯ぐきがムズムズする、噛むと歯や歯ぐきに痛みや違和感がある。

虫歯やストレスなど、歯がうずく原因は多種多様です。また、虫歯などの治療後に、歯がうずくこともあります。自然に治るだろうと、ほうっておくのは危険。歯のうずきが原因で、歯を失ったり、カラダ全体に悪影響をもたらすケースもあります。

こうした歯のうずきを解消するには、基本的に歯医者さんでの治療が必要です。しかし、普段の生活での注意点や対処法を知っておくだけでも、歯医者さんへ行く前に、その症状をやわらげることができます。

そんな歯のうずきを特集したのが、今回の記事です。歯がうずく原因などをひとつずつ挙げ、その対処例を紹介。目次の各見出しをクリックすれば、心当たりのある項目をすぐにご覧いただけます。

◆目次

1.原因① 虫歯

2.原因② 歯周病

3.原因③ ストレスもしくは原因不明

4.原因④ 歯ぎしり・食いしばり

5.原因⑤ 親知らず

6.歯がうずくときの注意点と自分でできる対処法

7.治療後の歯のうずき

8.まとめ

1.原因① 虫歯

進行した虫歯が、歯の内部にある歯髄という神経やその周りに炎症を引き起こすと、歯はうずきます。解消するには、その虫歯を治すしか方法がありません。一般的な治療法で処置できないほど虫歯が進行している場合は、根管治療が必要になります。

1-1 対処例:根管治療

歯の神経を取り除く治療法。根管(歯の根)まで虫歯が進行した場合に行われます。リーマーやファイルと呼ばれるやすりのような器具で、歯の根をこすり落とした後に消毒。患部を薬で密閉して、細菌の住みかをなくします。

2.原因② 歯周病

歯肉炎から歯周炎、歯槽膿漏へと進行する歯周病で、歯がうずくケースがあります。歯周病は、歯を失う原因でもっとも多い症状です。初期・中期の段階では自覚しにくく、どんどん悪化してしまいます。不安のある方は、はやくから歯医者さんに相談しましょう。

■歯肉炎

歯石やプラーク(=歯垢)などにより、歯ぐきにのみ炎症が起きた段階。歯肉が赤く腫れ、出血しやすいのが特徴です。風邪などで抵抗力が下がったときにも悪化します。

歯周炎

歯肉炎がさらに進行。歯を支える組織が感染・破壊された段階です。無症状のまま進行するので、歯のうずきを自覚する頃には悪化している場合もあります。

歯槽膿漏

歯周炎がさらに進行した症状。歯周病で、歯が抜け落ちる段階です。何もしなくても、歯ぐきから血や膿が出たり、ひどい口臭が発生。歯もグラグラしてきます。

歯周病の症状

いますぐ歯周病をチェックしたい方は、『もしかして歯周病?悪化を防ぐチェック方法』を参考にしてください。

2-1 対処例:プラークコントロール

歯周病は、プラーク(=歯垢)が原因。デンタルフロスなどでプラークをしっかり取り除く、プラークコントロールが大切です。プラークコントロールを完璧に行えば、歯周病は治療の90%が済んだ状態だと言われています。

2-2 対処例:定期的なメンテナンス

歯周病は治ったと思っても、歯医者さんで定期的にメンテナンスを行わないとすぐに再発します。ご自身でのプラークコントロールはもちろん、自分では落とせない歯周ポケットの洗浄などを歯医者さんでしてもらいましょう。

プラークコントロールと歯のメンテナンスについて詳しく知りたい方は、『歯垢除去を自分で行う方法と歯医者さんでの効果的な取り方』を参考にしてください。

3.原因③ ストレスもしくは原因不明

ストレスもしくは原因不明の歯のうずきは、「非定型歯痛」が疑われます。精神的なストレスによって、血液に含まれるカテコールアミンが増加。歯の周囲の血管に悪影響を与え、歯のうずきや痛みが起こります。40代以上の女性に多くみられる症状です。

「非定型歯痛」についての詳細は「虫歯じゃないのに歯が痛いその原因は「非定型歯痛」かも」をご覧下さい。

3-1 対処例:ストレス解消

ストレスを完全になくすのは難しいかもしれませんが、適度なストレス解消法を探していくことが大切です。抗うつ剤が効果を示すこともありますが、まずはストレスを取り除く方法を見つけましょう。

3-2 対処例:別の病気を検査

歯は問題ないと言われたけど、ずっと歯がうずく。そんな方は、うずきの原因が歯ではない、別の病気の可能性も考えられます。歯のうずきが治らない場合は、さまざまな原因を考慮して、心療歯科に受診をしてみましょう。

4.原因④ 歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、歯や周りの組織にとても強いチカラをかけます。それによって、歯の根が割れてしまう歯根破折が起き、歯のうずきや痛みが発症。歯根破折を起こすと、ほとんどの場合、歯の保存が難しくなります。

4-1 対処例:マウスピース

ご自身の歯に合ったマウスピースをはめることで、歯ぎしりや食いしばりから歯を守れます。また、マウスピースは必ず、歯医者さんでつくってください。市販のものは、噛み合わせを悪くすることがあります。

4-2 対処例:噛み合わせの改善

虫歯の治療でつけた詰め物の高さが合っていない、抜歯した箇所を処置しないままにすると、歯ぎしりや食いしばりの原因になります。心当たりのある方は、歯医者さんで適切な処置をしてください。

4-3 対処例:禁酒・禁煙

アルコールやニコチンが、歯ぎしりや食いしばりの原因となる場合もあります。ただし、飲酒・喫煙は歯ぎしりや食いしばりを引き起こしやすい要因であって、禁酒・禁煙で必ず治るわけではありません。

4-4 対処例:矯正治療

歯並びがキレイでも歯ぎしりや食いしばりをする方もいるので、矯正治療をしても確実に治るわけではありません。しかし、矯正治療後に歯ぎしりや食いしばりが軽減する方は多く、有効な手段のひとつといえます。

矯正治療について、詳しく知りたい方は、『悪い歯並びを直すための9つの矯正法とさまざまなメリット』を参考にしてください。

5.原因⑤ 親知らず

親知らずも、歯がうずく原因のひとつです。親知らずによる歯ぐきや歯肉の炎症は、自然に治ることがある一方で、命の危険にもつながるケースがあります。歯がうずく原因が親知らずと考えられる方は、はやくから歯医者さんに相談しましょう。

5-1 親知らずの一般的な症状

親知らずで奥歯の歯肉がうずくのは、初期の症状です。ほうっておくと、はっきりとした痛みを感じ、歯肉が腫れたり、膿が出ることもあります。さらに悪化すると、お口を開きにくくなり、治療しても、症状が落ち着くまでに1~3週間程度の時間が必要です。

5-2 命の危険につながる事例

親知らずの周りに炎症を起こしている細菌が、まれにアゴから首へ感染。アゴの下が、明らかに腫れて発熱します。症状がひどい場合は入院です。さらに、首から胸へ感染が広がった場合、命の危険につながることも多いと言われています。

親知らずの痛みについて、詳しく知りたい方は、『親知らずの痛みはどうすれば…4つの原因と今すぐ出来る対処法』を参考にしてください。

6.歯がうずくときの注意点と自分でできる対処法

歯がうずいたときは、歯医者さんに行くのがなによりも大切です。とはいえ、仕事などでなかなか時間がつくれない方も多いと思います。そんな方も安心してください。この章では、歯医者さんへ行く前に、注意すべきことと自分でできる対処法を紹介します。

6-1 血行がよくなることは危険

血行がよくなると、血管から痛みの原因となる物質を誘発して、歯のうずきをますます強めてしまうケースがあります。入浴や運動はもちろん、飲酒などは、気をつけながら楽しんでください。

6-2 歯のうずきに効果的なツボを刺激

手の甲にある「合谷(ごうこく)」というツボが、歯のうずきに効きます。やや強めに押し、痛みが消えるまで揉んであげましょう。また、胃痛、肩こり、眼精疲労、手の疲れなどにも効きます。

歯のうずきに効果的なツボ

7.治療後の歯のうずき

歯の治療後に、歯のうずきや痛みを感じる方は少なくありません。発症する時期は、人それぞれ。治療後すぐの方から、半年後や1年後にうずく方までいるのです。ここでは、治療後に歯がうずく、さまざまな原因と対処法を紹介します。

7-1 虫歯治療後すぐのうずき

虫歯の治療をした後に、歯がうずくケースはよくあります。虫歯を取り除いたことで、歯の神経が過敏になっているためです。ほとんどの場合は、2、3日で落ち着きます。

また、1週間以上うずく方は、痛みがどう変化しているかを意識してください。痛みが徐々に弱まっていれば、そのまま落ち着くことがほとんどです。一方、変化を感じられない場合は、神経に炎症などが生じているので、はやめに歯医者さんへ相談してください。

7-2 神経を残す治療後のうずき

神経を取った歯は、もろくなって、割れやすい状態になります。そのため、多くの歯医者さんは、できるかぎり神経を残して治療。また、治療後に歯の神経の一部が細菌に侵されて、うずきや痛みが出るケースもあります。

一時的なものであれば、ロキソニンなどの痛み止めで対処する方法もあります。それでも治らない場合、歯の神経が極度に痛んでいる可能性が考えられます。そのままにしておくと、アゴのなかに膿が溜まってしまうので、歯根の治療が必要です。

7-3 神経を取った後のうずき

神経を取った後に、強いうずきや痛みが出た場合は、まず鎮痛剤で対応してください。4、5日で症状は改善。しかし、治療のたびに歯がうずいてしまうこともあります。神経を取った際、歯にひびが入ってしまうことがあるためです。

このような方は、歯の根がキレイな場合、薬をつめて対処。痛みは、半年から1年程度つづくこともあります。まれに神経の取り残しもあるので、はやくから歯医者さんに相談してください。

7-4 被せものをした後のうずき

被せものをした後に噛むと、歯のうずきを感じることがあります。虫歯によって、強く噛めなかった歯の周りの骨が緩んできているからです。歯の被せものは、1か月程度で周りとなじんで、うずきや違和感はなくなります。

2週間程度、うずきや違和感が改善しないときは、歯医者さんで噛み合わせを調整できます。それでも、違和感がつづくようであれば、レントゲンで歯の根を確認してください。神経を取ったり、歯の根を切断する処置が必要なケースもあります。

7-5 抜歯後のうずき

抜歯の際に、歯ぐきを切ったり、周りの骨を削ることで、治療後にうずきや痛みを感じ、腫れるケースがあります。また、抜いた箇所にできた、かさぶたが取れた場合は、歯医者さんでの治療が必要です。これらの症状は、親知らずの抜歯後に多く見られます。

痛みの軽減に、鎮痛剤はもちろん、冷えピタなどをほほに貼ることも効果的。30分程度ガーゼを噛むことでも、はやく止血ができ、うずきや痛みを押さえられます。また、うがい、喫煙、アルコールはお口の自己治癒力を低下させるので、控えるようにしてください。

7-6 歯石除去後のうずき

歯石は、歯ブラシでは取れないため、歯医者さんで超音波の器具をつかって除去。この超音波の振動が歯に伝わって、一時的に歯が浮いたように感じたり、うずくことがあります。

対処法は、やさしく歯磨きをすること。そのうち、歯茎が引き締まり、歯のうずきは落ち着いてきます。また、フッ素塗布も有効。うずきや違和感が長期間つづくときは、細菌感染などの可能性があるので、歯医者さんに相談してください。

8.まとめ

歯のうずきで悩んでいる方はたくさんいます。その原因も、多種多様です。治療法や対処法もケースによって変わるため、ご自身で判断するのは難しいと思います。不安なときは、はやいうちに歯医者さんへ行きましょう。

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