知っておくべき歯肉炎の原因と自宅で出来る6つの予防

知っておくべき歯肉炎の原因と自宅で出来る6つの予防

鏡を見たら、歯ぐきが腫れてしまっている……「毎日歯磨きをしているのに…」と不安になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯肉炎の主な原因は、歯と歯ぐきの間に歯垢(プラーク)がたまり、炎症が起きることです。

歯肉炎は歯周病の初期段階とされ、自覚症状が少なく、歯を磨いたときの出血で気付く方もいます。歯肉炎になってしまういくつかの原因と症状を知り、日々のケアに取り入れてみましょう。

この記事の目次

1.歯肉炎の症状と原因

1-1歯肉炎になってしまう原因とは

歯肉炎の症状には、歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの際に出血を伴ったりすることなどがあげられます。歯肉炎になってしまう主な理由は、歯垢(プラーク)が十分に取り除けていないことです。

毎日の歯磨きが不十分だと、歯の表面や歯と歯ぐきの境目に歯垢が付着した状態が続きます。歯垢中の細菌に対する反応として、歯ぐきに炎症が起こります。歯ぐきが腫れていると、食べカスや歯垢がたまりやすくなるため、食後に鏡で歯垢が付いているかをセルフチェックしましょう。

◆汚れ以外の歯肉炎

・薬物性歯肉増殖:カルシウム拮抗薬や抗てんかん薬、免疫抑制剤等の一部の薬剤の影響と口腔内の清掃状況によって歯ぐきが増殖することがあります。

・妊娠性歯肉炎:妊娠中のホルモンバランスの変化により、歯ぐきに炎症が起こりやすくなることがあります。

・急性ヘルペス性歯肉炎:乳幼児などにみられることがあり、ヘルペスウイルスが関係します。

1-2歯肉炎を知らせるサインとは

◆歯を磨くと、出血がある

歯垢を十分に落とせていないと、歯ぐきに炎症が起こり、出血しやすくなることがあります。

◆歯ぐきがピンク色ではなく、赤く腫れている

歯ぐきが赤く腫れている場合、炎症を起こしている可能性があります。健康な歯ぐきは、淡いピンク色に見えることが多いです。

◆口臭が気になる

歯と歯ぐきの間の汚れが落とせておらず、汚れが残っていると口臭の原因になることがあります。

2.今日から始められる歯肉炎の予防法

2-1デンタルフロスを使って、汚れを落とす

歯肉炎になってしまう主な原因は、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目の汚れが十分に落とせていないことです。デンタルフロスを使用することで、歯ブラシだけでは届きにくい部分の歯垢を落としやすくなります。
歯肉炎の予防だけでなく、虫歯予防の期待も高まるため、必要に応じて使用しましょう。使い方が分からない場合は、歯科医院で指導を受けることもできます。

こちらもあわせて読む「デンタルフロスの使い方を詳しく図解!正しく使ってお口をキレイに保とう

2-2食生活や生活習慣を見直す

糖尿病などの全身状態は歯周病と関係することが知られています。不規則な生活習慣は、歯周病のリスクに関わってくるのでバランスのよい食事や十分な休養を心がけましょう。

2-3歯肉炎ケアに特化した歯磨き粉を使う

毎日使用する歯磨き粉を、歯肉炎ケアを目的とした製品にかえる方法もあります。殺菌成分や抗炎症成分を配合した歯磨き粉もありますが、症状が続く場合は歯科医院で原因を確認してもらいましょう。

2-4やわらかい歯ブラシを使い、45度を目安に磨く

やわらかい歯ブラシで45度で磨く

歯と歯ぐきの間に毛先が届くよう、45度を目安に歯ブラシを当てて磨きましょう。歯と歯ぐきの間に汚れがたまったままだと、炎症が続くことがあります。硬い毛先や強い力でのブラッシングは歯ぐきを傷つける可能性があるため、やわらかい毛の歯ブラシを使い、力を入れすぎないようにしましょう。

2-5タバコを控える

タバコは歯周病のリスクや治療経過に影響することが知られています。喫煙により歯ぐきの血流が悪くなり、炎症のサインが見えにくくなることもあります。歯肉炎や歯周病が気になる方は、禁煙について歯科医院や医療機関で相談してみましょう。

2-6ストレスとの向き合い方

日頃のストレスに悩まされている方も多くいると思いますが、ストレスが続くと生活習慣やセルフケアが乱れ、歯周病のリスクに関係する可能性があります。
過度にストレスを溜め込まず、発散できる方法を見つけることは、口腔内の健康を保つうえでも大切です。

3.歯科医院ではどのような治療法があるのか

3-1クリーニングで汚れを取り除く

歯垢や歯石が十分に落とせていない状態では、歯肉炎が起こりやすくなります。歯科医院ではスケーラーという器具を使って、歯石などの汚れを取り除きます。
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)の汚れには、キュレットスケーラーという器具を使い、歯垢や歯石を取り除くことがあります。
初期の歯周病に対する基本的な処置の一つであり、歯周病の進行抑制につながります。

3-2マウスピースに薬を入れて行う治療

マウスピースを作成し、薬剤を使用して口腔内の細菌に働きかける方法として、3DSと呼ばれる方法があります。ただし、実施している歯科医院は限られるため、希望する場合は事前に対応しているか確認するとよいでしょう。

4.まとめ

歯肉炎の主な原因は、歯垢などの汚れを十分に落とせていないことで炎症が起きることです。
毎日の歯磨きや生活習慣の見直し、歯科医院でのクリーニングによって改善を目指せる場合があります。症状が続く場合や出血が多い場合は、自己判断で放置せず歯科医院に相談してください。

【参考サイト】
・厚生労働省 e-ヘルスネット「喫煙と歯周病の関係」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-011.html
・日本歯科医師会「歯周病 – テーマパーク8020」
https://www.jda.or.jp/park/trouble/
・日本歯周病学会「ガイドライン(指針)」
https://www.perio.jp/publication/guideline.shtml
・日本臨床歯周病学会「歯周病とは?」
https://www.jacp.net/perio/about/

伊丹太郎 先生監修
プロフィール&経歴

目指したきっかけ:医療には関心あったが、やはり一番は両親の教育が大きかったのではないかと思う。
やりがい:大学のときは他の職種とは違う特殊性に惹かれていたのですが、実際歯科医になってからはお礼を言われる部分です。

松本歯科大学卒業後、同病院勤務。
琉球大学医学部付属病院歯科口腔外科にて
顎顔面領域悪性腫瘍治療に従事。
その後都内複数歯科医院勤務後、
麻布シティデンタルクリニックを開院。
現在に至る。

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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