歯周病を防ごう!効果のある歯磨き粉の選び方

歯周病を防ごう!効果のある歯磨き粉の選び方

自分が歯周病ではないかと気になったり、歯周病にならないように予防したいと思ったら、まずは毎日の歯磨きで使用している「歯磨き粉」選びを工夫してみましょう。

歯周病“対策”にはどんな「歯磨き粉」を選んだらいいのでしょうか? ここでは、そんな疑問にお答えして、市販の“おすすめ”歯磨き粉を紹介します。どれも一度は耳にしたことのある名前かもしれませんが、その一つ一つに特徴があります。どの製品が自分に合っているのか、ぜひチェックしてみてください。

この記事の目次

1.歯周病に効く歯磨き粉の基準

どういう理由で歯周病に効く歯磨き粉を選んだらいいのか迷ったら、以下のような基準を参考に選んでみましょう。自分が納得して使える歯磨き粉を見つけてください。

①歯周病菌に対して「予防」や「改善」の効果はあるのか

②どんな成分が配合されているのか

③歯周病に効果のある理由として説明がきちんとされているか

④他社製品とは違う特徴が明確に示されているか

次に、上記で示した基準に該当する“おすすめ”歯磨き粉を紹介していきます。この中から、さらにお気に入りの歯磨き粉をあなた自身が選んで、実際に使ってみてください。

2.歯周病に“おすすめ”の歯磨き粉を紹介

2-1 殺菌力高め、お値段ほどほど派

ジェルタイプで「塩素クロルへキシジン」という成分配合の製品がおすすめです。フッ素コーティング効果もあるタイプ。お値段はほどほどの約1000円。「塩素クロルへキシジン」は「歯周病菌」と「虫歯菌」に対して高い殺菌力と抑制力を発揮し、フッ素コーティングは歯の再石灰化も促してくれる、うれしい尽くしですね。

2-2 お値段お手頃派

約500円で購入できる歯周病に特化した歯磨き粉もあります。歯周病菌の殺菌・除去を行い、歯茎の炎症を防いでくれますし、菌の破片を吸着して除去してくれる作用のあるものもあります。口臭予防にもつなげられます。

さらにお手頃、約400円で購入できる歯周病のための歯磨き粉もあります。安価ですが浸透力と殺菌力があります。薬用成分IPMP(イソプロピルメチルフェノール)が含まれているもので、歯周ポケットの奥に潜む歯周病菌の巣にまで入り込んで殺菌し、コーティングまで行ってくれるので、歯周病菌をしっかりと防いでくれるのです。

2-3 お値段ほどほどでも、いろんな効果がほしい派

歯周病だけでなく、知覚過敏も口臭もホワイトニングも…と色んな効果がほしい方にも嬉しい歯磨き粉あります。お値段はほどほどの1300円程度。MAG(グリチルリチン酸モノアンモニウム)と呼ばれる成分が入っているものは、歯茎の炎症を鎮めて健康な状態に保ってくれて歯周病対策できますし、そのほかにも、虫歯の予防、歯石の沈着を予防、知覚過敏で歯がしみるのを防ぐ、口臭を防ぐ、歯を白くする、口内を清潔に保つといった効果がある製品もあります!欲張りなあなたにおすすめです。

2-4 やっぱり歯磨き粉は泡立ってほしい派

薬用成分を含んだ泡で、炎症を起こした歯茎に直接作用する「高密着処方」の歯磨き粉がおすすめです。「抗炎症」「ひきしめ」「血行促進」「殺菌」と4つの作用が、歯周病の諸症状に働きかけるのです。今までの歯周病予防の歯磨き粉では、泡が「壊れやすく」「たれやすい」ために、歯茎に薬用成分が留まらず効果が発揮しにくい可能性があったのですが、「粘りのある高分子」が泡の膜を安定させることで、歯茎に留まりながら働きかける方法を発見した製品です。歯磨きは泡で楽しみたい方、泡立つ歯周病予防の歯磨き粉を選んでみては?ちょっとお値段は少々お高めの約1500円で購入できる製品があります。

2-5 天然ハーブが大好き派

天然ハーブがお好きな方におススメの歯磨き粉があります。歯周病菌の殺菌作用に優れた3種類の天然ハーブ(「カミツレ」「ラタニア」「ミルラ」)を配合している歯磨き粉があります。さらに「炭酸水素ナトリウム(重曹)」が配合されているものは、歯垢の付着まで防ぐことが期待できるので嬉しいですね。お値段はやや高く1600円ほど。それでもやっぱり天然ハーブと聞くと嬉しい、そんなあなたにおすすめです。

3.「歯磨き粉」以外の歯周病予防

3-1 歯医者さんで検診

自分自身で歯周病のケアを行う上で、これまで紹介してきた歯磨き粉は有用なものばかりです。しかし、「セルフケア」だけではどうしても磨きのこしが出てしまうでしょう。そういう方は、歯医者さんでの検診をおすすめします。お口の中を一度診てもらい、歯垢や歯石のチェックをしてもらうことで、歯周病の予防につながっていきます。

3-2 不規則な生活習慣の改善

歯周病は、疲労やストレス、睡眠不足…など、生活習慣が不規則な人が発症しやすいといわれています。忙しい現代社会では誰もが当てはまるのではないでしょうか。それだけ、歯周病は現代人がなりやすい病気というわけです。

疲労を感じたら、しっかりと睡眠をとり身体を休めることが歯周病の対策にもつながります。また、ストレスを溜め込まず、適度に発散することで身体と心の調子を整えることが大切です。

4.まとめ

歯周病は早めの対策と予防がポイントです。身近に売っている市販の「歯磨き粉」を使うことで、よりよい「セルフケア」を行えます。紹介した歯磨き粉のそれぞれの特徴を把握し、自分が欲しいと思える歯磨き粉を選んでみてください。また、歯医者さんで検診を受けることによって、より歯周病の対策を実践できます。歯医者さんの力も借りながら、自分の歯をしっかり守っていきましょう。

経歴

2007年 第100回歯科医師国家試験合格
2007年 日本歯科大学 生命歯学部卒業
2008年 埼玉県羽生市 医療法人社団正匡会 木村歯科医院
歯科医師としてのホスピタリティの基礎を学ぶ。
2010年 埼玉県新座市 おぐら歯科医院
地域に密着した医院で地域医療に携わり、
小児から高齢者歯科まで治療を行う。
2011年 東京都文京区 後楽園デンタルオフィス
施設の訪問診療などにも携わる。
2015年 東京都港区 青山通り歯科 院長
現在に至る

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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