親知らずを抜歯すると小顔になる!?美容面への影響を徹底検証

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巷では「親知らずを抜歯すると小顔になる」と言われています。実際、美容目的で早期抜歯を希望する人もいらっしゃるようです。しかし、本当に親知らずを抜歯するだけで小顔になるのでしょうか?

こちらの記事では、「親知らずの抜歯で小顔になる」という考え方の信憑性を吟味しています。実際のところ、「親知らずと美容面の相関関係」はどうなっているのでしょうか?

1.本当に小顔に!? 親知らず抜歯による輪郭への影響

まずは、「親知らずを抜歯するだけで、顔の輪郭が変わる」という考え方が正しいかどうかを検証してみます。この部分に関しては、Web上でも相反する2つの意見が存在しており、なかなか「ネットを眺めるだけで結論を出す」というのは難しいと思います。

1-1 抜歯すると、歯槽骨が痩せる!?

「親知らずの抜歯で小顔になる説」の根拠として、「歯槽骨が痩せるから」といった説明をよく見かけます。確かに、「抜歯すると、その歯を支えていた骨(歯槽骨)」が吸収されていきます。使わなくなった骨が吸収されて減少することを「廃用性萎縮」と呼びます。

親知らずを抜歯すれば、親知らずを支えていた歯槽骨は吸収されます。原則、歯槽骨は主に頬側から吸収されるので、若干、顎のエラ部分が引っこむ可能性はあるかもしれません。そういう意味では、「親知らずを抜歯すると小顔になる説」にも一定の根拠があるように思えます。少なくとも、100%の誤り…とは言えません。

しかしながら、「小顔になる」と言い切れるかというと、残念ながら、そうは言えないのが現実です。歯槽骨が吸収され、顎の外側が少し引っこんだとしても、1mm変わるかどうかも怪しい…といったレベルにとどまると思います。外見の変化はあまりにも僅かで、きっと誰も気づかないことでしょう。「小顔になる」と表現するのは正直、はばかられるレベルです。

1-2 抜歯すると、筋肉が痩せる!?

もう1つの根拠としては、「噛むときの筋肉(咀嚼筋)が痩せるから」というものが知られています。親知らずを抜歯すると、「噛む力」が伝わる範囲は狭まります。要するに、顎の奥のほうに力が伝わらなくなり、その付近の咀嚼筋が衰えるわけです。

筋肉が衰えるということは、その部分の筋肉量が減ることを意味します。「筋肉の厚みが減るぶん、輪郭がシャープになる」という考え方は成立しそうです。ただし、これも「小顔になる」と表現するほどの変化は見こめません。多くの場合、1mm未満の限定的な変化にとどまるでしょう。

1-3 食欲減退で、顔が痩せたと錯覚!?

本当に「目に見えて顔が細くなった」という場合、単に「痩せて、顔の脂肪が減っただけ」というケースもあるようです。抜歯後、傷が塞がるまでには時間がかかります。強い痛みは2~3日でひくことが多いですが、中には痛み・腫れが長期間にわたって継続する場合もあります。

抜歯後の痛み・腫れがひどいと、当然ながら、食欲不振に陥るでしょう。また、痛みが少なくても、「食事に血の味が混じり、食欲が落ちる」という人もいます。つまり、単純に「食事量が減って痩せただけ」というケースがあり得るわけです。当然、抜歯の傷跡が治り、食欲が元通りになれば、顔の輪郭も元通りになります。

1-4 腫れがひいたことで、顔が痩せたと錯覚!?

もちろん、中には「親知らずを抜歯したら、小顔になった」と喜んでいる人もいらっしゃいます。しかし、多くの場合、「抜歯後、腫れがひいていく様子」を見て、小顔になったと勘違いしているようです。

抜歯すると、しばらくの間、周囲の歯茎が腫れます。結果、腫れたぶんだけ頬が膨らんで見えるわけです。しかし、通常であれば、抜歯から2~3日で徐々に腫れはひいていきます。むくんで見えた顔がシャープになり、「小顔になった」と錯覚するわけです。「親知らずを抜歯して小顔になった」という経験談を随所で見かけるのは、この錯覚によるところが大きいのかもしれません。

1-5 ごく稀に、小顔になる人もいる…?

とはいえ、小顔になるケースが皆無…というわけではないようです。もともと「歯槽骨が発達したせいでエラが張っており、咀嚼筋も発達していた」という人であれば、親知らずを抜歯することで、2mm、3mmの違いが出てくることもあるでしょう。もし、両頬が3mmほど引っこむようなら、外見的にすぐわかるほど小顔になると思います。

ただし、こういったケースは非常に稀です。安易に「親知らずを抜けば小顔になる」とは信じこまないほうが良いでしょう。

2.小顔にならなくても、親知らずは抜歯するべき!?

小顔になるかどうかはともかく、親知らずを抜歯したほうが良いケースというのは存在しています。美容面はさておき、実用性・機能性を考えたとき、以下のような親知らずは抜歯したほうが賢明でしょう。

・斜めに生えて、一部が歯茎に埋まっている親知らず
・斜めに生えて、手前の歯にぶつかっている親知らず
・周囲の歯茎が炎症を起こしている親知らず
・生えてきた時点で、すでに虫歯になっている親知らず

きちんと真っ直ぐ生えていれば、親知らずを無理に抜く必要はありません。しかし、斜め・横向きに生えてきたり、歯茎の炎症を誘発したりする親知らずは、早期に抜歯したほうが賢明です。周囲の歯を巻きこんで、口腔トラブルを起こすことが多いからです。

3.まとめ

以上から、「親知らずを抜歯することで得られる小顔作用」に関しては、「ほとんどない」あるいは「あるとしても、ごく僅か」と認識するのが正解です。ただ、機能面を考えて抜歯するべきケースも多々あります。親知らずが生えてきたら、一度は歯医者さんを受診して、状態を確認してもらうと良いでしょう。

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