国際的なマスギャザリングとなる東京オリンピック・パラリンピックを前に、感染症対策の重要性を問うために設立された「STOP感染症2020戦略会議」。
2月27日に行われた「STOP感染症2020フォーラム」では、防衛医科大学校教授・加來浩器先生が登壇し、国内の感染症対策のあり方、今後どうすべきかについて語った。
新型コロナ以外にも猛威を振るう感染症
感染症に関するワーキンググループの座長を務める加來先生は「私たちは、国内におけるデング熱の流行を受けまして、『蚊媒介性感染症ワーキンググループ』ということで立ち上がったのですが、 “蚊だけではないぞ”ということを考え『蚊媒介性感染症等対策のあり方』という形で、ワーキンググループの名前も“等(とう)”という言葉を追加させていただきました」と明かす。
また、どのようなことが問題になっているのかについて「世界中で、蚊媒介感染症は流行しています。日本国内でも輸入感染症としてデング熱、ジカ熱、チクングニア熱の増加、そしてトコジラミが最近問題になっているんです」と吐露。
感染症対策の問題点と、改善策
新型コロナウイルス問題のほかにも、気をつけなければいけない感染症について公開した加來先生は「こういった脅威に対応するため、国立感染症研究所の先生がたを中心に、緊急対応マニュアルが策定されているというのが現状でございます」と述べ、「診断、治療、対策、人材不足、教育、啓発といったさまざまな問題があります」と解決しなければいけない点もあることを打ち明ける。
さらに、今後どのような対応をしていかなければならないのかを「精度の高いサーベイランスの実施、市民に向けたガイドラインの作成、国の対応マニュアルにもとづく対策の徹底などといった形で、方針を進めていく必要があります」とまとめた。
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