親知らず

生え方で異なる親知らずの抜歯の費用と知っておきたい知識

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自分に親知らずがあるかどうか、大抵の人はあまり気にせず生活していますね。痛みや違和感があれば別ですが、何の症状もなければ、歯科医から指摘されるまで気づかないケースは多いようです。

放っておくと他の歯を圧迫して歯列に影響してしまうほか、歯ブラシが届かず虫歯になりやすいという理由から抜歯を勧められます。でも、抜くとなると心の準備も必要ですし、上下左右に4本ある場合など、費用がどのくらいかかるものなのか、気になりますね。ここでは、親知らずの生え方や状態なども合わせて、費用について知っておきたいポイントを紹介していきます。

1.親知らずの抜歯を保険適用で行うための費用

親知らずの抜歯は、一部の例外(後述)を除き、保険の対象です。どんな状態で生えているかを見るためにレントゲンは必須ですし、抜歯の技術やその後のケアを含め、一般的な虫歯の治療より費用は多くかかると考えて良いでしょう。

項目費用
初診料700円程度
レントゲン撮影料900~1300円
抜歯780円
投薬、その他600~800円
合計約3000円

その他、費用にまつわる詳細を以下で説明していきます。

時間外診療は割増し

仕事などで平日昼間の通院が無理な場合、夜間や休日診療が利用できるのは便利ですが、初診料など多少割増しになることを知っておきましょう。

歯の生え方や状態により、手術が変わる

親知らずの場所が深い場合や、大きな神経の近くにある場合など、状況に応じて手術方法が変わります。当然ですが、複雑になるほど負担も増します。これについては次の章で説明します。

保険対応にならないケースもある

保険は、疾患の治療時に保障されるものなので、抜歯が「美容目的」や「矯正目的」の場合は対象外となります。また、麻酔も、本来全身麻酔にする必要がないのに本人の希望でするなど特殊な場合、保険対象外になることもあります。事前に医師に確認しましょう。

2.水平埋伏智歯と骨を削る必要のある抜歯の費用

親知らずは、大人の歯が生えそろった10代終わりから伸びてきます。そのため、スペースに余裕がなく、横向きや埋没状態になることが少なくありません。まっすぐ上向きの場合よりも手間がかかる分、費用も多くなってきます。

2-1 水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)の抜歯の費用

ここでは、真横を向いた状態で埋まってしまった「水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)」の親知らずを抜く費用について紹介していきます。

項目費用
初診料700円程度
レントゲン撮影料900~1300円
抜歯3450円
投薬、その他600~800円
合計5650円~

※レントゲンは必須ではなく、神経の歯の根が近いときのみ撮影を行う

2-2 骨を削る必要のある抜歯の費用

難しい抜歯のケースとして、根が曲がっていたり、病気で肥大していたりする場合は、骨を削って抜歯を行います。ここでは、その費用を紹介していきます。

項目費用
初診料700円程度
レントゲン撮影料900~1300円
抜歯1410円
投薬、その他600~800円
合計3610円~

3.診療当日に抜歯ができないケース

上顎の親知らずはその場で抜いてくれることもありますが、炎症がない場合でも下顎の親知らずは時間がかかるため、診療当日に抜いてくれる可能性は低いといえます。

もちろん時間があれば抜いてくれる医院もありますが、予約の患者さんもいる状態で下顎の横向きの歯をいきなり抜くとなると、レントゲンや、説明、問診も考えると1時間以上かかることになりますのでなかなか難しいのが現状です。

4.口腔外科で抜歯した場合の費用について

口腔外科は、一般歯科よりも難症経験が多く、機材設備が整っていること、また大学病院であれば、場合によっては他の科ともすぐに連携が取れることなどが利点といえるでしょう。

口腔外科は、歯茎の切開など、外科的な処置を専門にしています。親知らずが横向きで埋まっている場合などは、経験の豊富な口腔外科で診てもらうのが安心ですし、治療にかかる費用は一般の歯科医と変わりません。

ただし大学の口腔外科のような地域歯科診療支援病院では、初診料が810~900円になるほか、紹介状(診療情報提供)1000~5000円がないと対応してもらえないこともあります。

5.親知らずの抜歯で入院が必要なケース

以下のような場合、抜歯に1泊から数日の入院を要します。

  • 島などに住んでいて口腔外科に通うことが難しいため、全身麻酔で4本一気に抜く場合
  • てんかんや精神発達遅滞で患者さんの協力が難しい可能性があるため、全身麻酔で行う場合
  • 全身疾患のコントロールが難しいため、入院下でコントロールを行ってから抜く場合
  • 糖尿病が通院では改善しないので、インシュリンのコントロールなどを入院下で行う場合
  • 血友病(けつゆうびょう)などで血小板が少ないため血小板を輸血しながら抜く場合

※入院となった場合の費用については、担当医の方への確認が必要です。

6.親知らずの抜歯のメリット・デメリット

この章では、親知らずの抜歯のメリットやデメリットとして考えられることを紹介していきます。

6-1 メリットとして考えられること

・将来的に罹患(りかん)の可能性が高い虫歯や歯周病を、予防できる

・親知らずの圧迫による、歯列への影響がなくなる

・場合によって小顔効果もある

6-2 デメリットとして考えられること

・抜歯による腫れや痛みが、数日間仕事や学業に影響することがある

・歯の状態や術後のケアによっては、治癒までの期間や費用が多くかかる

・糖尿病や骨粗しょう症などが高度に進行している場合は、全身的リスクがある

7.まとめ

まっすぐに生えていて正常に機能している場合など、稀に、放置しても良いと判断される親知らずもあります。まずは信頼できる行きつけの歯科医で相談して、納得がいくまで説明を受けましょう。特に複数本あるときは費用の問題に加えて、仕事や学校にあまり影響が及ばないタイミングを考える必要もあります。抜歯は通院の便宜性なども考え、計画的にするのが良いといえます。