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現代人に多い顎関節症の6つの原因と効果的なセルフケア

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顎関節症は、顎の弱くなった現代人の病といわれています。柔らかい食事が中心となり、噛む力が弱まり、顎関節を支える筋肉が弱まってきたことが、そもそもの原因と言えます。特に、関節や靭帯の弱い女性が、顎関節症となるケースが多くなっています。

顎関節が弱まっていることが根本的な原因ですが、直接的な原因は主に生活習慣にあります。ここでは、主な6つの原因を知るとともに、その具体的な症状や治療法、そして、治療にも通じるセルフケアについて、ご紹介していきましょう。

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1.顎関節症は生活習慣に起因するものが多い

顎関節症・原因

顎関節症の主な原因となるのは、下記の6つとなります。特に、生活習慣に起因するケースが多く、1~4がそれにあたります。

1.食いしばりや歯ぎしり

2.偏った咀嚼

3.姿勢の癖や寝相

4.顎を使う特殊な習慣

5.悪い噛み合わせ

6.顎の外傷

では、この6つの原因に関して、詳しく説明していきましょう。

1-1 食いしばりや歯ぎしり

顎の筋肉を常に緊張させるような癖があると、顎関節に大きな負担をかけることになります。就寝中や無意識に行う歯ぎしりや食いしばり、カチカチと音を立てるように歯を噛みあわせる癖も、悪い習慣です。さらに、その根本原因を探ると、日常生活でのストレスが、こうした癖につながっている場合もあります。

1-2 偏った咀嚼

いつも同じ側の歯で噛む癖が偏った咀嚼で、「偏咀嚼」と言われています。片側の歯が虫歯や歯周病などで痛いことなどから、反対側の歯だけで噛むようになってしまう癖がついてしまう場合も多いといえます。

1-3 姿勢の癖や寝相

寝っ転がって物を食べるとか、横向きでテレビを見るといったことも顎に負担をかけます。顎と首の筋肉は連動しているので、首が曲がった姿勢で顎を使うのは良くないのです。また、頬杖やうつ伏せ寝も顎に大きな負担をかけます。

1-4 顎を使う特殊な習慣

スポーツなどで、力を発揮する際に食いしばってしまうケースもあります。また、楽器の演奏でも顎に負担をかける場合があります。ヴァイオリンでは片側の歯を噛みしめてしまったり、口で楽器を固定するような管楽器もその原因となります。

1-5 悪い噛み合わせ

歯の噛み合わせが悪いケースは、偏咀嚼や歯ぎしり、噛み締めなどの癖につながりやすいと言われています。顎関節症を引き起こす、悪い生活習慣を誘発しやすいのです。

1-6 顎の外傷

顎や首などを強打したりといった外傷も、顎関節症の原因となります。打撲だけでなく、口を大きく開けた際に、顎の関節や靭帯を損傷する場合もあります。

2.顎関節症の症状や損傷のタイプ

「顎が痛い」「口が開けづらい」「顎が鳴る」といった症状があれば、額関節症を疑ってみるべきです。主な症状は4つ。また、筋肉や靭帯など損傷している箇所による違いもあります。

2-1 顎関節症の主な症状は4つ

顎関節症・症状

顎の周辺の痛み

耳の下辺りの顎関節が痛んだり、その周辺の頬やこめかみなどが痛む場合もあります。主に、食事の際や話をするときなど、顎の動きを伴ったときに痛みます。

口が開けづらい

痛みを伴うので、口を大きく開けられないケースと、関節の異常により構造的に開けられないケースがあります。重症化した状態では、口がまったく開けられなくなったり、稀なケースですが、口を完全に閉じられなくなったりすることもあります。

顎を動かすと音がする

痛みがないが、顎を動かすと音を感じる症状もあります。カクカクと顎が鳴ったり、ミシミシと軋んだ感じがしたり、砂粒を噛むような雑音のように感じられることもあります。

噛み合わせの不快感

急に、噛み合わせの感じが変わり、食べるときに違和感や不快感を感じたら、顎関節症の疑いがあります。

2-2 額関節症の損傷のタイプ

損傷する箇所は下記の4つがありますが、どれか1つではなく、複合的に損傷している場合も多いものです。

筋肉の障害によるもの

鈍い痛みが特徴で、痛むところを特定しにくく、首や肩など顎から離れた部位で痛みを感じる場合もあります。4つの筋肉からなる咀嚼筋が固くなり、動きが悪くなることで、鈍い痛みとなります。

靭帯の障害によるもの

顎を動かす際に、関節部にはっきりとした痛みがあれば、顎関節の靭帯の損傷によるものと考えられます。痛みの感覚としては、捻挫した足を動かすときのような痛みに似ています。

関節円板の障害によるもの

顎関節部には「関節円板」と呼ばれる組織があります。これは、顎関節のクッションの役割をするものです。これが、ズレることで、顎を動かす際に音がしたり、口を大きく開けられなかったりといった症状になります。

変形性関節症によるもの

変形性関節症とは、その名の通り、関節自体が変形してしまっているケース。下顎の関節部分が損傷し、新たな骨が作られ、関節自体が変形してしまう場合です。症状がない場合もありますし、異音や痛みが伴う場合もあります。

3.セルフチェックをしてみよう!

顎を動かす際に痛みが合ったり、口を大きく開けづらいといったことがあれば、顎関節症の疑いがあります。「顎関節症かな?」と思ったら、日本顎関節学会による、簡単なセルフチェック法があるので、是非試してみましょう。

顎関節症・セルフチェック

チェック1 

口を大きく開けたときに、人差し指から薬指まで縦に3本入るかどうか。

(1.すっと入る 2.ほぼ問題ない 3.どちらともいえない 4.やや困難 5.全く入らない)

チェック2

口を開け閉めした時に痛みがあるかどうか。

(1.全くない 2.たまにある 3.どちらともいえない 4.しばしばある 5.いつもある)

チェック3

口を大きく開いた際に、口がまっすぐに開くかどうか。

(1.いつもまっすぐ 2.たまに曲がる 3.どちらともいえない 4.しばしば曲がる 5.いつも曲がる)

チェック4

固いもの(スルメやタコなど)を食べるときに、顎や顔などが痛むかどうか。

(1.痛まない 2.たまに痛む 3.どちらともいえない 4.しばしば痛む 5.いつも痛む)

これらに該当する場合は、顎関節症の可能性があるので、すぐに専門医に相談してみましょう。

※参考資料:http://kokuhoken.net/jstmj/general/

4.検査や治療は歯科医に相談する

顎関節症の疑いがある場合、どのような医療機関に相談すればよいでしょうか? 関節の障害だから、接骨院や整形外科が思い浮かぶと思いますが、顎関節症は検査も治療も、歯科医で行うのが一般的です。

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◆主な検査内容について

まず、顎が左右対称になっているか、噛み合わせの問題がないかなど、見た目による視診を行います。そして、顎や首の周囲の筋肉の緊張がないか、顎を動かす際の雑音がないか、口がどのくらい開けるかを調べます。また、レントゲンやMRIなどを使った、画像診断により、関節に障害がないかをチェックします。

◆セルフケアの指導が治療の中心

痛みが強く炎症が激しい場合には、薬で炎症を抑えたり、筋肉が固まっている場合には、筋弛緩剤を使用したりという治療もあります。噛み合わせが悪い場合は、その改善が主な治療法となります。また、関節円板のズレや癒着では、外科的な手術を行う場合もあります。

しかし、冒頭で説明したとおり、顎関節症は生活習慣に起因するケースが大半なので、生活習慣を改めるセルフケアが、治療の中心となります。

顎関節症・セルフケア

◆顎に負担をかけないセルフケア

食いしばりや噛み締めを避けるために、咀嚼以外での歯の接触を避けるようにします。また、痛みがあったり口が開けづらい場合には、固いものを食べるのを控えることです。無理に大きく口を開けるような食事や、あくびをするときなども要注意です。

◆良い生活習慣を保つセルフケア

猫背は顎を突き出すような姿勢になり、首周りとつながった顎関節に負担をかけます。日頃から良い姿勢を保つことが、顎関節症の予防に繋がるのです。寝る姿勢にも注意。うつ伏せ寝は控えて、仰向けに寝るようにしましょう。高い枕も首に負担がかかるので避けてください。

また、顎のストレッチも効果的。口の開け閉めをしたり、左右に動かしたり、首のストレッチをしたりと、顎や首周りの筋肉を柔軟にしておきましょう。

5.まとめ

「顎関節症かな?」と思ったら、すぐに歯科医に相談しましょう。生活習慣の改善が主な治療法ですが、放っておくと重症化する恐れもありますし、特に改善すべき習慣などについて、的確なアドバイスを得られるからです。

普段の姿勢や就寝時の姿勢を正すなど、日頃の生活習慣を改めて見直すことは、顎関節症の予防だけでなく、健康を保つためにも役立つはずです。