もしかして歯周病?悪化を防ぐチェック方法

もしかして歯周病?悪化を防ぐチェック方法

自分が「歯周病」であるかどうかのチェックを、あなたはしていますか? 歯周病は、最終的には歯が抜け落ちてしまう大変怖い病気なのです。自分の大切な歯を失わないために、あなた自身で守らなければなりません。

歯周病のチェックは、すぐに行えます。これから紹介する症状に一つでも当てはまった場合、自分が歯周病であることを自覚しましょう。早めの対策を講じることで、歯周病に打ち勝つ大きな“アドバンテージ”を得られます。

歯周病は自分の知らないうちに進行して、気づいたときには症状がかなり悪化していたというケースが多くあります。自分のお口の中をチェックして、少しの変化も見逃さないように心掛けましょう。ここでは、歯周病の症状のチェックの仕方や症状ごとの治療方法まで紹介していきます。ぜひ読んで参考にしてみてください。

この記事の目次

1.歯周病の症状をチェック

歯周病の症状の進行度を3つにわけてみました。あなたはこの中のどこかの症状に当てはまりますか? 少しでも当てはまるのなら、歯周病への対策が必要です。

中期の症状まで達すると、自分が歯周病ではないかと自覚するといわれています。そして、後期の症状まで達してしまうと、歯医者さんで治療してもらう以外に方法がなくなってきます。

自分のお口の中をチェックし、歯茎がどんな状態になっているのか、危険な状態ではないのかを、しっかりと見極めることが大切です。

歯周病 進行度チェック

 

歯周病 チェック(歯肉炎)

歯茎の炎症が起きて、やや紫がかった赤色に変色すると歯肉炎の始まりを意味します。歯と歯の間の三角形の部分がプヨプヨと柔らかくなるのも特徴です。

 

歯周病 チェック(歯周炎)

歯周炎になると自覚症状が生まれます。歯茎の隙間にプラークが溜まり、放置すると歯磨きだけでは除去しきれなくなり、治療も難しくなるので要注意です。

 

歯周病 チェック(歯槽膿漏)

歯がぐらぐらするのは、歯を支える「歯槽骨(しそうこつ)」が溶け始めているからです。このまま悪化すると、歯が抜け落ちてしまう段階まできているといえます。

2.歯周病になりやすい状態

2-1 体力の低下

風邪をひいたときや疲労の蓄積で体力が低下してしまうと、歯周病になりやすいといわれています。歯周病にならないようにするには、身体のメンテナンスも大切なのです。

歯周病になってしまっても、体力が回復すれば歯茎の腫れや痛みが一時的に落ち着いた状態になります。この場合、知らない間に治ったと勘違いしやすいので注意が必要です。

歯周病が自然に治るようなことはありません。歯周病の症状を感じた場合は、症状の進行度に合わせてきちんと治療しなければなりません。

2-2 睡眠不足

人は睡眠不足に陥ると免疫力が低下し、歯周病菌を増殖させてしまいます。よって、歯周病になるリスクを高めてしまうというわけです。毎日の睡眠をしっかりとることを心掛けましょう。

2-3 ストレスを溜め込む

日頃のストレスに悩まされている方も多くいると思いますが、人はストレスを受けると免疫力が低下するといわれているので、歯周病になりやすくなってしまいます。

さらに、人の唾液の分泌量はストレスが原因で減少するといわれています。唾液は歯周病菌が増えるのを抑える働きがありますので、その唾液の分泌量が減ってしまうと、歯周病になる確率が高くなってしまいます。

ストレスを溜め込まず、発散できる術を見つけることが、歯周病になるリスクをなくす手段の一つなのです。

3.症状別の治療のやり方

次に紹介するのは、歯周病の症状別の治療のやり方です。自分がどんな治療をしなければいけないのか、チェックしてみてください。

歯周病 症状別治療法

◆初期(歯肉炎)

初期の「歯肉炎」のような状態は歯茎の炎症のみで、痛みもほとんどありません。しかし、歯周病は自分の知らない間に進行していきますので、早めの段階での対策が必要です。自宅で丁寧に歯磨きを行い、歯の隙間のプラークは「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」を使うことで取り除いていきましょう。歯医者さんで歯磨きの指導も行ってくれるので、相談に乗ってもらうこともできます。

◆中期(歯周炎)

中期の状態で、自分が歯周病であることを自覚するようになります。腫れがひどい場合は、市販の歯槽膿漏薬を歯茎に塗り込むなどして、これ以上の悪化を防ぎましょう。そして、歯医者さんに一度診てもらうことが大切です。歯石の除去などを行い、対策を講じてくれます。

◆後期(歯槽膿漏)

後期の状態の場合、自宅でのケアは限界と考え、すぐに歯医者さんを探して治療してもらいましょう。麻酔をして歯茎を切開し、歯周病の原因となる歯石を除去する外科的な治療を行う可能性があります。あまりにも歯周病が進行している場合には、最悪「抜歯」も想定しなければなりません。

4.まとめ

歯周病は少しでも早い段階でチェックを行うことが大切です。「もしかして歯周病では?」と気になったら、これまで紹介してきたチェック方法をよく思い出し、きちんとした対策を施しましょう。大切な歯を失わないために、歯周病の悪化を水際で食い止めましょう!

経歴

1980年 岐阜歯科大学 卒業
1980年 (医)友歯会ユー歯科 箱根、横浜、青山、身延の診療所に勤務
1984年~1994年 アクアデルレイ ダイビングショップ 非常勤スタッフ
1985年 コージ歯科 開業
1996年 日本大学松戸歯学部生化学教室研究生
~2002年 歯学博士
2014年 昭和大学  客員講師
現在に至る

医院情報
住所:東京都葛飾区お花茶屋2-5-16
電話:03-3601-7051
執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

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