インプラント

治療する前に知っておこう!インプラントのデメリット

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安心してインプラント治療を受けるには、治療中や治療後のデメリットも事前に把握しておきたいですよね? きっと、インプラントにもマイナス要素が隠れているはずです。

失った歯の機能を取り戻すために行う『インプラント治療』は、“本当の歯と同じような感覚”に仕上げることができる治療法として注目を集めています。しかも、「ブリッジ」のように健康な歯を削るリスクもないことから、多少『高額』であっても、インプラント治療を選択する患者さんが増えているといえます。

ただ、インプラント治療は本当にメリットばかりの治療法なのでしょうか?この記事では、これからインプラント治療を受ける予定がある方や、将来的に治療を受けるかもしれない方にも読んでもらいたい、インプラントの“デメリット”について紹介していきます。

治療を受ける前に知っておくことで役立つ情報がいっぱいです。また、デメリットを事前に頭に入れておくことで、最適な治療の方法や治療後のケアまで浮き彫りになってきます。ぜひ参考にしてみてください。
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1.インプラントにはデメリットが4つある!

1-1 治療中のデメリット

インプラント治療を受ける際の不安要素として、治療中の“失敗”というリスクを考える方は多いかと思います。治療中の失敗例として挙げられるのは、外科手術の際に他の組織を傷つけてしまうことです。また、せっかく埋め込んだインプラントが治療後に抜け落ちてしまったというようなケースもあります。このような事態を回避するためには、事前の医院選びをきちんと行い、信頼できる医師に治療を任せることが重要になってくるのです。

1-2 治療期間が長いことによるデメリット

インプラント治療は1年ほど掛けて治療を進めていく場合もあります。治療期間の長さはインプラントのデメリットの一つであり、患者さんにとってはもっと治療期間を短くしたいという考えを持つかもしれません。ただ、長期的な視野で治療を進めていくことで、治療後のメンテナンスまで考え抜いた最適な治療を受けられるというメリットもあります。

1-3 費用が高額になることへのデメリット

インプラント治療は保険適用外になってしまうため、どうしても『高額』な費用が必要となってきます。機能性や審美性を重視することで、掛かる費用は上積みされていきます。医院によって治療費は異なりますが、提示された額の内訳をしっかり把握し、疑問点などがあれば事前に内容を確認しておくことが大切です。

1-4 治療後のデメリット

インプラントは治療後のケアをしっかり行う必要性があります。「セルフケア」をきちんと行い、メンテナンスのための通院を欠かさないことが肝心です。治療後のケアを怠ると、『インプラント周囲炎』になる可能性が生まれてきます。

2.インプラント治療には高度な技術を要するゆえのデメリットが存在する!

2-1 インプラントの成功率は『97%』…治療する歯の箇所によって変わる難易度

インプラント治療の成功率はおよそ『97%』だといわれています。この数字は、治療する歯の箇所によっても違ってきます。下顎の成功率がおよそ『98%』であるのに対し、上顎の成功率はおよそ『96%』だといわれています。

上顎のインプラント治療を行う場合、インプラントの先の部分が上顎洞(じょうがくどう)の中に入らないように慎重に行わなければなりません。上顎洞とは、上顎骨の中の副鼻腔で最も大きな空洞のことを指しています。もし、この上顎洞の中にインプラントの先が入ってしまうと、細菌に感染して炎症を起こしてしまいます。この症状のことを『上顎洞炎(じょうがくどうえん)』と呼んでいます。

上顎洞炎は、『蓄膿症(ちくのうしょう)』という呼び名の方が一般的です。上顎洞が炎症を起こして腫れてしまうことで、その名の如く膿が溜まったり、鼻水も出やすくなってしまいます。また、膿が溜まることで周囲の神経や血管が圧迫され、頭痛の症状も生まれます。さらに、膿が目の下まで溜まると、目の下の骨が押し上げられて目の奥に違和感を覚えるようになります。

このように上顎洞炎になるリスクを少なからず抱えていることを考えると、インプラント治療の成功率は『100%』ではないことがわかります。ただ、それでも90%台後半の成功率をたたき出しているわけですから、信頼できる医院できちんとした治療を行えば、成功の可能性は『100%』にグッと近づくといえるでしょう。

2-2 他の組織を傷つけてしまわないように手術は慎重に行う

インプラントは「入れ歯」や「ブリッジ」と違い、外科的な手術を要する治療法です。インプラントの外科手術は、歯茎を切開してから顎の骨を削っていき、人工の歯根となる「フィクスチャー」を埋め込んでいきます。こうした大掛かりな治療法だからこそ、手術には危険が伴うのです。

顎の骨の中には神経や血管があります。そして骨の周りにある首や鼻などあらゆる組織と関わりがあることから、手術中にこの組織を傷つけてしまわないように慎重に行わなければいけません。万が一傷つけてしまった場合、身体に障害が発生したり、命に関わる可能性も否定できないのです。

発生するリスクに関して具体的には、口の周りや唇のしびれがあります。これはインプラントを埋め込んだときに、下顎の神経を指す「下歯槽神経(かしそうしんけい)」を傷つけた場合に起きてしまいます。もしこのような事態が起きてしまった場合は、埋め込んだインプラントを取り除いて様子を見たり、薬を使って治していく方法があります。また、損傷した神経を縫合して修復したり、神経の移植を行う可能性もあります。

3.インプラント治療におけるデメリットを打ち消すために行うこと

3-1 医院選びを慎重に行えば、デメリットは解消できる!

インプラント治療は、歯科医師の免許さえ保持していれば誰でも治療を行うことができます。しかし、他の歯科治療とは違って高度な技術が必要なことは明らかなため、デメリットが少なからずあるのは確かです。なので、医院選びは大切なポイントとなります。

治療してもらう医師に対する信頼度はもちろんですが、治療経験の豊富さや日頃からどれだけスキルアップの習得に励んでいるかなど、安心して最適な治療を受けるために、事前にしっかり調べておく必要があります。

インプラント治療の経験値を測るものさしとして、「専門医」という資格を持った医師たちがいます。これは、『インプラント口腔学会』によってインプラントの知識や経験を有すると認められた医師だけが保有できる資格です。こうした専門医がいる医院を探して治療してもらうのも一つの選択です。医院のホームページやパンフレットを参考に調べてみるのがいいでしょう。

3-2 『静脈内鎮静法』で治療中の恐怖心をなくす

『静脈内鎮静法(じょうみゃくないちんせいほう)』という、治療中の不安や緊張といった精神的ストレスを、点滴薬を血管の中に投与することでなくしていく方法があります。使用する薬には精神を落ち着かせる作用があり、特に外科的手術を行うインプラントには適した治療法だといえます。

どんな方でも、歯茎を切開したり、骨を削るといった治療は恐怖心を抱くものです。こうした精神的な負担を要するのがインプラントのデメリットであると考えられます。そして、このようなデメリットを軽減するために静脈内鎮静法があるのです。

静脈内鎮静法の流れは、治療の前日にまず患者さんの健康状態についての確認を行い、当日は心配な点や気になることなどを麻酔担当の医師と相談していきます。その後、監視モニターを使って呼吸や血圧を監視していきます。次に点滴薬をゆっくりと投与していき、実際の治療が始まったときには「局所麻酔」も行います。

点滴薬が作用すると、眠気を感じるようになってきます。この点滴薬は、治療中に痛いと感じたり、不快だと思われるような状況が過ぎた時点で投与を止めます。治療後に目覚めたときは「いつの間にか治療が終わっていた」という感覚で治療が終えられるといわれているので、恐怖心を感じずに治療を受けられるのです。この治療法は、全身疾患を持った患者さんにも有効的です。

4.治療期間の長さは治療のやり方によっても違う

インプラントのデメリットの一つとして、治療期間の長さが挙げられます。治療期間は患者さんによって異なりますが、3ヶ月~1年ほど掛かると考えるべきでしょう。

インプラント治療には「一回法」と「二回法」の2つのやり方があります。一回法ではインプラントを埋め込む外科手術を一回で行いますが、二回法の場合、インプラントが骨と結合する期間(3ヶ月~6ヶ月)を設けてから二回目の手術を行うので、一回法に比べ治療期間が長くなり、身体への負担や費用も一回法に比べ掛かってしまいます。

ただ、二回法を行うメリットは明確にあります。二回法はインプラントと骨が結合する期間をしっかりと設けるため、感染などのリスクを引き起こすデメリットを減らすことができるのです。

一回法と二回法のどちらの方法を選択するかは、患者さんの身体の状態や、お口の中の状態をチェックしてから決めていきます。もし希望があれば医師と相談して選択することも可能です。

◆デメリットについての解答

インプラントの治療期間が長いことは、精神的にも肉体的にも負担が掛かるのでデメリットにはなりますが、最適な治療方法を選択して、治療後の感染のリスクやインプラントが抜け落ちてしまうなどのトラブルをなくすためには、時間を掛けて治療することはやむを得ないのが現状です。

5.インプラントの適正価格を見極めて最適な医療を受ける

インプラントの治療費はほとんどの場合、保険が適用されない『自由診療』となります。なので、医療機関によってその治療費は違ってきます。ですが、おおよその費用については『30~40万円』が相場であると考えられています。この金額はあくまでもきちんとした医療技術を受けることが前提の数字ですので、格安をウリにして、歯1本『10万円』といったインプラント治療の場合、何かしらの欠点が隠されている可能性があります。

治療費の内訳を考えた場合、人工の歯のもとになる素材だけで『10万円』の費用が掛かってきます。そのことを踏まえると、インプラント治療の総額が『10万円』というのは現実的に難しい額といえるのです。

※費用の金額については、Webサイトの情報からランダムに抽出した金額を参考にしています

◆デメリットについての解答

インプラント治療は高度な医療技術が必要であることに加え、失った歯の代わりになるように“本物に近い”人工の歯を取り付ける手術を行います。今後の生活をより豊かにできるというメリットを考えれば、費用が『高額』であるというデメリットは打ち消すことができるのではないでしょうか。

格安料金に手を出し、適切な治療を受けることができずに再治療になるようなケースは避けなければなりません。適正な料金で安心して治療に専念できる医院を探し、より長く使い続けられるインプラントを手に入れることが大切なのです。

インプラントの費用について詳しくは『安心治療のためのインプラント“費用”全知識』を参考にしてください

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6.治療後のケアを怠ると『インプラント周囲炎』になる!

治療後のセルフケアが不十分だったり、メンテナンスのための通院ができていない状況ですと、『インプラント周囲炎』になるリスクが高まります。これは、本物の歯と同じように口内ケアをおろそかにすることで、歯周病菌がインプラントを支えている顎の骨にまで感染し、悪影響を及ぼす症状です。

インプラントは本物の歯に比べると、炎症に対しての抵抗力が弱いために治療後の口内ケアは重要になってきます。これは、インプラントが本物の歯よりも栄養血管が少ないことが影響しているといわれています。インプラント周囲炎にかかると、歯茎が腫れて痛みも生じ、出血や膿まで出てきます。そして、歯茎が退縮して最後にはインプラントが抜け落ちる結果となります。

◆『インプラント周囲炎』にならないための対策

インプラントを埋め込んだことで、炎症が起きやすくなることは確かにデメリットなのですが、日頃のケアやメンテナンスを行う必要性は本物の歯に対しても同じです。インプラント治療のあとは毎日しっかりとケアを行い、医院で定期的にメンテナンスを受けていれば、インプラント周囲炎になるリスクは回避できるはずです。

7.インプラントに対する正しい認識を持とう!

7-1 インプラントを埋め込んでも「MRI検査」は受けられる

インプラントのデメリットとして間違って伝わっている情報が残念ながらあります。それは、インプラントを埋め込むと「MRI検査」ができなくなるという誤った見解です。通常のMRI検査は金属類を外さなければいけないのですが、インプラントの場合はそれを心配する必要はありませんし、検査結果に悪影響を及ぼすこともありません。またMRIだけでなく、CTや空港の金属探知機に反応することもないので大丈夫です。

7-2 インプラントが10年以上保つ可能性は『90%』を超えている!

インプラントの寿命は長くて『10年』と考えている方も多いようですが、そんなことはありません。インプラントが10年以上保つ可能性は『90%』を超えており、適切な治療を受け、治療後もきちんとケアを行っていれば、その保存期間は“半永久的”であるといえます。

8.インプラント矯正のデメリット

『インプラント矯正』という治療法をご存知でしょうか?これは、通常のインプラント治療とは違い、矯正用の小さなインプラントを使用して歯並びをきれいに治していくのが目的の治療法です。従来の矯正治療よりも矯正装置を付ける期間が短くできるメリットがあり、装置を付けているときの違和感や虫歯になりやすいという心配も軽減できます。

ただ、このインプラント矯正にもデメリットがあり、長期間使えないということが挙げられます。すぐに抜けてしまったり、折れてしまったりする可能性もあります。必要な場合は再度インプラントを埋め込む処置を行います。

9.まとめ

インプラント治療は我々の食生活だけでなく、人生のあらゆる場面で見せる“笑顔”のためにその審美性を発揮してくれます。おいしい食事や会話を楽しんだり、誰かと喜びを共有したり…インプラント治療がもたらす最大のメリットはそこにあると思います。

しかし、そんなインプラントにも、治療方法や治療期間の長さ、高額な費用を捻出しなければならないというデメリットもあるわけです。インプラント治療を安心して受けるためには、そのデメリットをきちんと把握しておくことが必要です。そして、信頼できる医院で治療を受け、治療後のケアもきちんと行っていくことが大切なのです。

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