子供からお年寄りまで!すぐに始めるべき虫歯の6つの予防法

子供からお年寄りまで!すぐに始めるべき虫歯の6つの予防法

毎日歯磨きをしていても虫歯になってしまった。もっと容易で効果的な虫歯予防はないのかな。と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。口内環境を把握してプラークコントロールする事ができれば、理論上、虫歯になる確率は下がりますが『100%』ならないというわけではりません。

虫歯以外にも歯ぐきから血が出る、腫れるなどの歯周病も怖いですよね。しっかりと予防をしておけば、痛い思いをせずに済みます。大人から子供までの虫歯予防方法についても記載していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事の目次

1.虫歯になりやすくなる原因とは?

1-1食習慣と歯磨き以外にもあった虫歯になる要因

『虫歯』にならない予防として、『日頃の歯磨き』と『甘いモノを控える』などがあると思いますが、気をつけていても『虫歯』にはなってしまいます。これは普段のケアだけではく『体質』、『習慣』、『環境』の3つの要素も関わっていますので大人、子供関わらず該当する内容になりますので一度確認してみて下さい。

◆体質

・唾液の持つ緩衝作用が弱く、唾液の量が少ない
風邪をひきやすい人、風邪をひきにくい人がいるように細菌に対する抵抗力は個人差があります。『唾液』も同様に唾液の緩衝作用や量も個人差があり緩衝作用が弱い方、唾液の量が少ない方などは虫歯菌や歯周病菌が活発化しやすい環境になってしまうので虫歯になりやすくなる傾向にあります。

◆習慣

・口呼吸の癖が付いており、常に口内が乾燥している状態になっている
口呼吸の癖がついていると口内が乾燥してしまうので、『唾液』の効力も弱まり、虫歯菌、歯周病菌が繁殖しやすい環境になっています。

・ブラッシング方法が合っていない
人によって『歯並び』『歯の大きさ』などが異なるように歯の磨き方も異なってきます。普段からケアしているのに虫歯になってしまうという方は歯磨き方法の改善が必要かと思われます。磨けているという自負がある人程、磨けていない事が多いようです。

ちなみに歯科衛生士さん、歯医者さんも歯の全体を80%~90%しか磨けていないと言われています、100%磨けている方は、ほぼいないそうです。一度、お子さんと一緒に歯医者さんに行って、アナタに合った歯磨き方法を教わる事をおススメします。

◆環境

・第三者から虫歯菌が移る
子供は親から、成人の方は恋人、家族などから、何らかしらのかたちで虫歯菌が移ることもあります。今は歯が痛くなくても虫歯菌を移している可能性があります。歯医者さんに定期健診を受けていただく事により口内にいる細菌の量を減らす事はできますので、一度診断を受けに行ってみて下さい。

・常にストレスを抱えている
子供も同様なのですが、ストレスによる『歯軋り(はぎしり)』『歯の食いしばり』を行うと歯に傷が付いてしまいます。その小さな傷から虫歯になってしまう可能性があります。

虫歯で起こる症状についてもっと知りたい方へおすすめの記事
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2.誰でもすぐに始められる虫歯予防6

2-1 虫歯になりやすい場所はデンタルフロスが効果的

デンタルフロスは虫歯予防にはかかせない道具の一つです。歯ブラシだけでは歯の間や奥歯の隙間の汚れを落とすのが難しく、デンタルフロスを使用する事によって20%ほど歯垢除去率がアップします。

デンタルフロスの使い方に関しては「口腔内の病気を未然に防ぐ、デンタルフロスの4つの効果と選び方」を参照してください。

2-2 低コストで出来る重曹を使った虫歯予防

重曹でうがいをする事は虫歯予防に効果があります。お口を酸性から中和する働きがあり、口臭も改善する効果があります。また、重曹を歯ブラシにつけて磨く事でホワイトニングの効果も期待できるのです。

しかし、使用する際には注意点がありますので、詳しくは「虫歯に効く重曹の効果と注意点」を参照してください。

2-3 歯が強くなる!?キシリトール100%のガム

キシリトールガムは虫歯の原因になるミュータンス菌を弱める力があると言われています。また、ガムを噛むことにより唾液が分泌され、歯を再生させる働きがあるので、さらに虫歯予防に効果が期待できます。

天然素材のキシリトールを100パーセント使用している製品は、虫歯の原因を作りませんのでおすすめです。

2-4 市販のフッ素でも効果的!

フッ素もキシリトールと同様に、虫歯菌を弱める働きがあります。また歯質を強化して歯の表面をコーティングするので、虫歯になりにくい歯になります。歯磨きをした後に使用すると、より効果的です。

フッ素だけでなく、クロルヘキシジン配合されているものがおすすめです。歯周病の原因となる細菌を殺菌する効果があるからです。

2-5 食事で虫歯を予防しよう

食事をする度に、口内は酸性になって歯は溶けてしまいます。とくに甘い食べ物は虫歯菌の大好物なので促進させてしまいます。だらだらと食事をして、いつまでもお口の中に食べ物があると、口腔内が酸性のままになってしまい虫歯になりやすいので注意しましょう。

◆虫歯になりやすい食べ物とは

・チョコレート  ・クッキー  ・ケーキ  ・あめ  ・コーラ  ・ワイン

◆虫歯になりにくい食べ物とは

・野菜  ・いちご  ・魚介類  ・チーズ  ・水  ・お茶

野菜は歯を清掃する効果があり、いちごはキシリトールが含まれているため虫歯になりにくいのです。甘い食べ物が虫歯になりやすい理由は下記をご覧下さい。

糖分摂取量によるpH値の変化

2-6 デンタルリンスを使おう

デンタルリンスには歯肉炎や歯周病を防ぐ効果があります。歯に付いてしまった歯石などは落とせないため、あくまで補助的なものです。汚れをしっかり落としたい場合は、歯磨きをしっかりやりましょう。

2-7 より予防の力を高めるにはやっぱり歯医者さん

歯医者に行く時間の確保が難しいという前提で虫歯予防方法を紹介してきましたが、もっと綿密に口臭の解消、虫歯予防、歯周病予防をしていくとなら歯医者さんに定期的に歯の健康状態を診てもらうことです。

先進国といわれる国の中で比較した場合、日本は歯に対しての意識は一番低いと言われており、「痛く」なったら歯医者さんに行くというプロセスが根付いているようです。不十分な歯のケアが続いた結果、口臭、歯周病、虫歯などに繋がっています。

ちなみに日頃から歯磨きができていると自負が強い人程、歯磨きができておらず、虫歯や歯肉炎になったりするそうです、普段から歯の健康を診ていただくことにより、虫歯含めて他の症状も早期治療で済む場合も出てきます。

毎日、歯医者さんに行かないといけないわけではありません、どれくらい、歯ブラシや虫歯予防ができているのかを確認する為にも定期的に診てもらうことをおすすめします。

最近は診察のネット予約なども可能になっていたり、夜の遅い時間まで診療している歯医者さんも増えてきています、アナタに合った予防方法や歯磨きの方法を教えてもらいにいきましょう。

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3.「お子様が虫歯にならない為の予防方法」

3-1 お子様に歯磨きのやり方をしっかりと教えよう!

子供の頃に覚えた歯磨きのやり方は、大人になっても癖がついていて同じ磨き方をします。小さい頃から歯科衛生士さんに歯磨きのやり方を教わっておけば虫歯予防には最適です。

就寝時は虫歯菌が活動して歯を溶かす絶好の時間帯です。なので寝る前に汚れが歯に残っていると、虫歯菌がどんどん歯を溶かしてしまいます。寝る前に磨く事は虫歯予防だけでなく、口臭の予防にもなるので毎日行いましょう。

正しい磨き方に関しては「虫歯になる磨き方と正しい歯磨きのやり方」を参照してください。

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3-2 矯正治療で歯並びをキレイにしよう

歯並びが悪いと食べカスが引っかかりやすくなってしまい、磨き残しが出てしまいます。矯正治療を早めにやっておくと、見て目もキレイで虫歯になりにくい歯並びになります。

また、歯並びが綺麗だと姿勢が良くなり、体全体のバランスも整えてくれます。

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3-3 歯医者さんでフッ素を塗布してもらおう

先程、市販のフッ素を紹介しましたが、まだ小さいうちは歯医者さんに行きましょう。フッ素は生えたての歯の方にとくに有用です。定期的に歯医者さんへ通うことは虫歯発見にもなりますので、かかりつけの歯医者さんに相談してみましょう。

3-4 親知らずを抜いておこう

親知らずには食べカスが残りやすく、虫歯になる事が多いです。

理由としては、斜めや横に生えている親知らずは歯ブラシが届きにくいからです。放置していると隣の歯に侵食してしまうので、早めに抜いておくといいでしょう。

4.あなたもやってない!?間違っている予防法

4-1 歯磨き粉をたっぷりつける

歯磨き粉をたっぷりつけると効果が増大しているのではないか、と勘違いをしていませんか?たくさんつける事によって泡立ちが良くなり、爽快感があって汚れが落ちた気分になります。

そうなると汚れが残っているのに、磨いた気分になってしまい虫歯になってしまうのです。一度お水で軽くゆすいで汚れを歯ブラシで落としてから、歯磨き粉をつけて磨くのが効果的です。

4-2 食後すぐに歯を磨く

食後すぐに歯を磨いてしまうと、お口の中が酸性の状態で歯の表面を傷つけてしまう時があります。目安として、30分程あけると良いでしょう。

5.効率的な虫歯予防「3DS」

3DSとは抗菌剤の入ったマウスピースをはめて、原因菌を殺菌して予防する方法です。
良い点は歯医者さんと連携して行うので、虫歯予防には非常に有用という事です。悪い点としては、費用が50,000~150,000円程度掛かってしまうことです。

歯医者さんで治療を行う流れとしましては下記の通りです。

3DSを使った虫歯予防の流れ

この様な流れで治療を行い、ご自宅でもマウスピースと薬剤で予防をするという形です。

6.まとめ

虫歯予防に大切な事は、しっかり汚れを落とす事と虫歯になりやすい環境を作らない事です。虫歯にならない予防方法を子供の頃から意識する事で、虫歯の本数は格段にかわります。

また、少し費用が掛かってしまいますが、3DSという効率的なやり方で虫歯予防をする事ができるので参考にしてみて下さい。

プロフィール&経歴

目指したきっかけ:医療には関心あったが、やはり一番は両親の教育が大きかったのではないかと思う。
やりがい:大学のときは他の職種とは違う特殊性に惹かれていたのですが、実際歯科医になってからはお礼を言われる部分です。

松本歯科大学卒業後、同病院勤務。
琉球大学医学部付属病院歯科口腔外科にて
顎顔面領域悪性腫瘍治療に従事。
その後都内複数歯科医院勤務後、
麻布シティデンタルクリニックを開院。
現在に至る。

執筆者:歯の教科書 編集部

執筆者:歯の教科書 編集部

歯の教科書では、読者の方々のお口・歯に関する“お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。

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